彼の実家は田舎だったから形式に拘るところがあって
結納は両家の契約のようなものだから
キチンとしなさいみたいに言われて、
うちの親もまぁ嫁ぎ先が望むならそうした方が
後々いいのではと受け入れた。

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まさかあんなすごい結納になるとは思わなかったから。

結納当日、先方が依頼したお仲人さんと共に
赤いベルベットが貼られた大きな葛籠が運びこまれ、
我が家の8畳の和室に赤い布が敷かれて、
その上になんかキンキラキンの結納品が次々並べられ、
(それぞれ正式な名称があると思うがわからんw)
先方の指示通りに振袖来て、
横に正座してたら写真をバシャバシャ撮られたw

うちの両親は、それぞれ意味は分かってたみたいだけど
こんな本格的というか
格式ばった結納は初めてだったらしくて
緊張のあまり父親なんか
右手と右足が同時に前にでて歩いてたわw

12月にそんな結納をして、
結婚式は4月の予定だったんだけど
2月に一度彼女(私)を連れて
田舎に帰って来なさいって言われたらしくて
早くも親戚一同に紹介されるんだろうかと
軽くビビりながら言ったら
うちはお嫁さんになる人には、
結婚前に料理の腕を見せて貰う事にしてると言われて
今晩はあなたに夕食を作ってもらいますって。
彼のお兄さんのお嫁さんも
同じことをしてもらって合格したんだって。

私、その時花嫁修業として
料理教室に通い始めたばかりだったから
全然自信がなかったし、
どうしてもやれって言うならせめて翌日にしてほしい。

片道5時間かけて夕方到着して、
これから作れっていくらなんでも酷いと思った。

で、彼に「明日にしてもらってよぉ」って頼んだら
「気楽な気持ちでやれることをやればいいんだよ」
って呑気な答え。

嫌々ながら買い物に行って台所に立ったら、
彼母がずっと私の後に立ってるのね。
で、肩ごしに私の手つきを観察してるの。
鼻息かかるぐらいそばから。マジで。

ちなみに1時間や2時間で料理なんて、
当時の私には無理だったから鍋にしたw
そしたら微妙な空気が流れて、
各自黙々と食べて終わった。
あー、不合格だなこりゃ、と思ったけど
それで精一杯だったから仕方ない。

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たったそれだけのことで呼びつけられて、
翌日帰ってきた。

帰りの新幹線の中で彼と大喧嘩。
こんなテストに一体なんの意味があるのか。
冷ややかな彼母の監視の目の中で、
緊張で自分の指を怪我しそうだったのに
馬鹿みたいにエンタの神様の再放送見て
大笑いしてた彼にガッカリだった。

そしてその翌月に又呼び出しがあって、
3月って年度末で忙しいのに
お構いなしに呼びつけることにも腹が立ったし、
忙しいのにと言いながら
ママに逆らえない彼にも再びガッカリした。

用件は、この間のは料理のうちに入らない。
もう一度作って貰いますって。

で、彼がこの間の事で私が怒ってたから
断りにくかったらしくて
私に直接言ってよって携帯番号を教えたらしいんだ。
突然彼母から私の携帯に電話があって、
ビックリしたなんてもんじゃなかった。
しかも用件が「ハァ?」レベルだし。
もちろん忙しいのを理由に断った。

結納からこっち、最初は両家の格の違いに気おくれして
結婚に対する迷いが芽生え始めていたんだよね。実は。
それに加えて、こちらの都合をまるっきり無視した
傲慢な扱いに辟易して、
彼の頼りなさが今更だったけどハッキリわかって
思い切って破談にした。

後から思えば、お互いに結婚を意識し始めた頃に
彼の地元を見てみたいとか言っても
全然連れて行ってくれなかったし
親の事とか聞いてもあまり答えてくれなかったのは
もしかしたら意識的に隠されてたのかなぁとか思った。

不幸中の幸いだったのは
結納金にはまだ一切手を付けてなかったことw
繁忙期が終わってから
新居の準備を始めるつもりだったから
まだ何も買ってなかったし新居も決める前だった。

それでも式場のキャンセルだなんだと、
こちらが一切合切支払ったし(まぁ当然だけどw)
結納金返還プラス、同額の慰謝料支払ったけどさw

今は結婚して子供がふたりいる。
夫実家は近いけど関係もまぁまぁ良好。
時々ふっと、あのまま結婚してたら
どんな結婚生活してたかなって思う事がある。

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