
人違いで刺されたことがある。
結婚式場で仕事してたんだが、
写真撮影に使う、造花のアーチを
解体してるときにいきなり刺された。
ドン!って鈍い衝撃が体に走って、その時は
「誰かが走ってきてぶつかったのかな?気をつけろよ全く~」
って思ってた。
振り返ってみたら、
自分の腰あたりに小柄な女性がくっついてる。
「あの、お客様…」
って声かけたら、その女性が叫んだ。
「何っ!!誰!!?」
って。
こっちからしたらお前が誰やねん、ですよ。
んで、ぎゃーぎゃー喚きながら走って行ってしまわれました。
追いかけようとしたら、体に力が入らない。
身体中に激痛が走る。特に腰が痛い。
パニックになるけど声が出ない。
腰を触ったら何か生えてる(この時は本当に生えてるって思った。)
気がついたら同僚が叫んでた。
自分も立てないくらいの激痛と息ができない苦しさで、
そこから先はあんまり覚えてない。
回復してから知った事実。
その女性は、彼氏に二股かけられて捨てられた人で、
彼氏がバイトしてるのが我が職場だったと。
んで、作業中の自分の後ろ姿を見て彼氏と人違いして刺したらしい。
刺したのは普通の包丁、結構根元まで入ってて、
生死の境をさまよった。
人違いで危うく殺されるとこだったっていうことにも
衝撃を受けたが、それよりも。
自分が「男と間違われた」ってことにショックを受けた。
身長176、やせ形で職場の制服も
サイズ合わないからってパンツスーツ着てた
自分も悪いけど、せめて前から確認してほしかったorz
前から見たらちゃんと女だと認識される外観で、
男と間違われることはそれまでなかったのでorz
病院に来た上司と同僚が、事情説明の時に、
ものすごい憐れみの眼差しを向けてきたよorz
家族にも泣かれるし、警察の人にも
「髪、のばしたらいいかも…」
とか言われるし、地味に凹む衝撃の出来事でした。
後遺症としては、腸が一部なくなっちゃったのと、
しばらく寝たきりだったので
リハビリに時間かかりすぎたってことが地味に辛かったです。
女性は、傷害で逮捕されて、
執行猶予期間中に今度こそ彼氏を襲撃したらしく、
今は塀の中って聞いてます。
襲撃内容はあえて聞いてないです、怖かったので。
髪も、長くしてると
「デカイのに頑張りすぎw」
とか言われたりしたことがあったので、
長めのショート+ゆるめパーマにしてました。
顔がハの字眉毛のタヌキ顔だから、
男に見られることはなかったので、
相当びっくりしました。
警察の人も、正直何て言ったらいいか…
ってなってましたね。
「もう少し伸ばしたら間違えない…いやでもいるよなロン毛も…」
みたいに苦悩してました。
しかし間違いで殺されなくてよかった…
この事件以降、背後に人の気配を感じると、
身構えるようになってしまいました。ある意味これも後遺症かも。
実家で飼っている猫が背後に立った時に
ファイティングポーズをとってしまい、
それ以来猫に嫌われてしまっているのも悲しいです。
また、女性のご両親が謝罪に来て、
治療費と少し上乗せでお金を置いていったそうです。
入院中で、私は知らなかったのですが。
直接の謝罪は受けませんでした。
心まで壊したくなかったので、会いませんでした。
私側の関係者サイドも、
もう関わらないが吉という判断です。
GW明けに、別部署ですが職場に
完全復帰する予定なので、厄落としに書いてみました。
事件が1年半前、リハビリ半年…そこから
完全復帰までも長かったです。
後遺症で1つ。
当然っちゃ当然なんですが、
包丁怖くて触れないです。
見るのは平気ですが、
触るとあの時の「生えてる」感じを
思い出してしまいます。
早く触れるようになりたいですが、
もう少し時間かかりそうです。
あと、友達から
「ショボゴルゴw」(ショボーンの顔+反応ゴルゴ)
と呼ばれるようになったのも後遺症といえるような…
何も悪いことしてないのに刺されることもあるなんて、
という修羅場でした。
励ましてくださった方々、ありがとうございます。
とりあえず髪を伸ばしつつ、がんばります。