ブサメンで内向的な俺に女の子「やっぱり貴方も女の子をとっかえひっかえしたいの?」

ブサメンで内向的な俺は高校まで喪男
ずっと写真やってたけど人物は苦手で、被写体は主に静物や風景
周りは彼女の話とか、恋人の写真とったとかそんな話ばかり
部でも浮いてた俺は単独で撮影行くことが多くて、
自転車で行ける範囲を流しては色々撮影してた

あるとき、俺は普通の住宅街の真ん中に、やたら不釣り合いのものを見つけた
周りはよくある日本型の狭苦しい建売住宅ばかりだったのに
そこだけやたら庭が広い三角屋根の洋館だった
俺は良い被写体を見つけたと思って、ひたすらシャッターを切っていたら
ベランダに一人の美少女が出てきた
美「何してるんですか?」
俺「素敵な洋館だったから撮っていたんです。勝手に撮影して済みません。問題があればフィルムは廃棄します。」
美「私の家を気に入ってくれて嬉しいです。父が大好きなこの家は私も大好きなんです。」
美「よろしければ庭とかもどうですか?」
俺「えっ、さすがにそこまでは・・・」
美「お気になさらず、さぁ。今降りていきますね。」
俺の返事も聞かずに家の中に消える美少女

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ということで、庭とかも案内してくれた上に、
彼女の母(超美人)に案内されて、お茶を頂いた
内装もいかにも中流未満の俺の家とは違って
なんか映画の世界みたいな感じで、
シカの剥製があるのには、ある意味笑うしかなかった
若かった俺は「また来て下さいね。」という社交辞令を
真に受けて、時々彼女の家に行って、庭の花の写真などを
撮っては彼女や母に持って行った

だんだん親しく?なると、彼女の家族とも顔を合わせるようになった
父母と兄弟の5人家族、そしてオヤジは草刈正雄似のロマンスグレー
兄も弟も、男の俺が見てもヤバいぐらい線の細い少女漫画風の
イケメン
そうこうしているうちにうちの学校の文化祭があって、彼女が見たい
というので招待したが・・・

うちの学校は共学なんだが、とある理由で男女比が
8:2か7:3ぐらいで男が多い
そんな中で美少女降臨、おまけに招待したのがブサメンの俺
(招待券を受付でイベント無料券と交換するのでバレる)
あっという間に校内を駆け巡る噂、うちの生徒だけでなく
やってきた他校生も集まる始末
そして写真部展示にやってくる彼女、付き合ってる彼女
がいるヤツまで大騒ぎ、俺は背中バシバシされて死にそう

結局文化祭自体は何も無く終わったんだけど
おれはそのとき気づいてなかった、野獣の前に
エサをぶら下げてしまったことを・・・
文化祭明けから、同級生や先輩、主にイケメンや
花形クラブの主将などから、オマエの彼女なのか?
そうじゃなかったら紹介しろと、つきまとわれるように
なった
特に運動部系は部員を使って、脅迫まがいのことを
されたり、写真部の部長を使って脅してきたりと
かなり大変だった

どうにもならなくて、脅迫関係のことは言わず、君に会いたいって
言ってる人が多数いると彼女に打ち明けた
そうしたら、彼女は全員に手紙を書いてくるように俺に言った
俺は全員にそれを伝えて、手紙を彼女に渡した、
たしか合計20通ぐらい渡したと思う
結果、3人以外にはお断りの手紙を、それ以外の3人は会うという
そして、俺は3人の中にある人が入っていて、がっくりときていた
その人は1つ上でイケメンなのに学年5番ぐらいって、スポーツも
そこそこできて女性にはモテるタイプだった
他の二人もそこそこイケメンだった

しばらくは彼女の家にはいかなったけど、彼女の母から
庭で新しい花が咲いたのでぜひと呼ばれ、仕方なく行った
お茶をご馳走になりながら、ふと
俺「あの3人の中で誰と付き合うの? やっぱり○さん(一番イケメン)?」
女「えーと、3人ともお断りしちゃった。」
俺「えっ そうなの? あんなにイケメンばかりなのにどうして?」
女「実は私、顔がいい人はあまり好きじゃ無いの・・・」
それっきり、彼女は何も言わなくなったので、俺はそれ以上聞けなかった
でも、帰ろうとすると、いつもは門のところで見送ってくれるだけだったのに
「すこし一緒に歩こう」といって一緒に歩き始めた。

そして、河原を歩きながら、ポツポツとしゃべり始めた
女「私の兄と弟のことどう思う?」
俺「凄い美少年って感じでモテモテらしいね、羨ましいよ」
女「本当にそう思う?」
俺「そりゃもちろん」
女「やっぱり貴方も女の子をとっかえひっかえしたいの?」
俺「へっ?????」
女「兄も弟も顔がいいことを利用して、女の人をとっかえひっかえしてるの。」
女「両親は知らないとおもうけど、私は知ってるの。」
女「だから私、顔がいいひとは嫌いなの」
俺「・・・」
女「家の中だとこんなこと言えなくて。聞いてくれてありがとう。」
そう言って、彼女は駆け足で帰って行った。

俺は家に帰って、いろいろ考えた
俺のこと好きなのか?(アホの妄想)
でも告白されたわけじゃないしな・・・(ぐるぐる)
俺から告白したらうまくいくのか?(完璧厨二)
結局一晩中考えたけど、何も結論が出なかった
数日後彼女から電話があった
来週、彼女の学校の文化祭があるので
今度は俺を招待したいと言われた
次の週末、彼女の家へ行って招待券を受け取った

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俺は彼女の学校の文化祭に行った
彼女の学校は女子校で、完全招待制だったため、
男は極端に少なくて、やたら目立った
受付で彼女に連絡してもらい、彼女と一緒に回った
その中に姓名判断があった、受付が知り合いだったようで
強引に引っ張り込まれた
そこで、お互いに名前を自分で書いた
彼女の字はとても綺麗だった、
俺も名前を書いた、俺は小学校低学年のころ、字が下手で、
母にしごかれたため、字は見た目に似合わず字が綺麗だ

そうしたら、彼女はなんか、数秒俺の方を見ていたような気がした
その後、姓名判断のはずだったのに、いつの間にか相性診断に
されていたw
そこで、出た結果が「相性抜群、今すぐ結婚しても良いレベル」
とか出て、みんなで爆笑、「美女と野獣ですかーw」
とりあえず、そこはでて構内を回っていたが、そもそも
いろんな意味で目立っていたのと、噂が飛び交って、あちこちで
「なにあれ」「噂の美女と野獣らしいよ」「ほんとだークスクス」
と言う声が聞こえ、かなり恥ずかしかった

そのあと、彼女が写真部行こうというので行ってみた
そしたら記念撮影やってた、観光地とかにあるボードに顔だすやつ
ただし、ボードは裏から顔出して、前には何かいてあるか不明
写真は後日彼女に渡すということで、その日は前に何が描いてあるか
知らなかった、知らなかったんだ・・・
帰りは正門まで彼女が送ってくれたが、彼女の知り合いたちがやたらと
ニヤニヤしていた

しばらくして文化祭の写真が出来た、と連絡をもらい彼女の家に
庭を散歩しながら写真を見せて貰った
出来た写真見てびっくり、ボードに書いてあったのはタキシードと
ウェディングドレス、そう結婚式の記念撮影のアレだった
おまけに、下の方にはその場で書いたと思われる紙があった
【美女と野獣、結婚おめでとう】
なるべく、気にしてないふりをして、面白い写真が撮れたねって
言ったんだけど、なんか彼女の反応が微妙というか、
何かを言いたそうなんだけど、言い出せない感じだった

俺は、あ-コレで学校で友達から冷やかされているんだなーって思って
俺「ごめん、とにかくごめん、俺が文化祭行かなければ、こんなことにならなかったのに・・・」
女「えっ! どうして謝るの! 悪いことしたの!」
俺「だってこの写真のせいで冷やかされてるんでしょ? だから・・・」
女「もう、何言ってるのかわからない。このド・・・」
俺「ド????」
女「・・・」
やっと俺がドンカンなことに気づくw
そして俺パニック、どうしていいかわからない
俺「えと、あの、その、えと・・・」
彼女がじっとこっちを見る、俺は覚悟を決めた
俺「つ、つ、つきあって、くくく、ください」
女「ぷっ」
俺の顔が赤くなるのが自分でもわかる、これは失敗か?

と思った瞬間
女「△(俺の姓名の名)君らしいね。こちらこそ、よろしくお願いします。」
俺の決死の告白は成功した
その後、彼女とかなり顔を近づけて、庭のテーブルで話し込んでいたら
彼女の母親にキスしていると思われて、「まぁまぁお赤飯炊かなくちゃ。」
って言われた
やはり母親、いくら隠していても、兄弟は女の子をとっかえひっかえしているのに
娘だけは未だに彼氏(母親の中では俺はとっくに彼氏認定されてた)と
全然進展が無いので心配していたらしい
ちなみにこの天然母は、俺と彼女が初めて行為をしたときを即座に見破り
ケーキを買ってきて、家族で祝おうとしたという筋金入りだ

その後は、お互いの両親公認で付き合うようになった
彼女の学校では、一部生徒の暴走で、俺と彼女の結婚写真が
ばら蒔かれ、それを俺の学校の生徒が入手したため、俺の教室に
野次馬が殺到したりと大変だった
当初彼女目当てだった一部から嫌がらせを受けたが、ある人からの
助言で、彼女が持っていた手紙を公表するっていったら、おさまった
それから8年付き合って結婚、翌年には娘が産まれた

ちなみに、彼女の兄弟はそれぞれ美人の嫁を貰った
結婚当初は一族で俺だけがブサメンなので、義兄嫁や義弟嫁に
散々ばかにされた
現在はそれぞれ子供が産まれたのだが、義兄のところも義弟のところも
全然両親どちらにも似ておらず、密かにDNA鑑定だ、
もし自分の子だったら嫁が整形か・・・ と問題になっているが、
俺のところの娘は笑えるぐらい嫁そっくりで、とっても平和

現在俺は育休中で、今日は嫁の完全休養日で明日まで帰ってこないので
娘の世話をしながら書いてみた
無駄に長い話に支援してくれた人、ありがとう

最後にちょこっとだけ
俺が育休とったのはある大先輩のおかげ
世間で育休なんて一般的じゃない時代に
奥さんの体調が悪いからって、あえて仕事を
辞めてまで、育児してた、凄い人
俺の結婚式にスピーチで
「嫁の上に立とうとするな、しかし媚びるな」っていう
話をしてくれた人
ちなみにその人は昔イケメン(若いときの裕次郎みたい)
だけど、奥さんはそうでもないっていううちとは逆の家庭
そういう人の言葉には含蓄がある
俺もそういう人になりたくて頑張っているところ

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