神社で酔った女性が襲われそうになっているので助けようといったが怖くて家に帰って

訳あって実家から毎朝バス→電車→地下鉄と乗り継いで
通勤している自分。

どうしても車を使うときは、地元の農協で重役やってる父親の車を
使わせてもらっていた。

そして、実家の立地は、最寄りのバス停まで歩いて15分。
バスは20分に1本。
山のふもとの集落なんだけど、それより先へ行くと
山へ入ってしまって道が狭くなるから、家はない。

さて、たまたま遅くなったある夜、ヤバいものを見てしまった。

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いつものようにバス停から歩いて家へ向かっていると、
沿道の神社の境内から人の声がする。

神社の前に路駐されている車を見ると、
県内のよその地域のナンバー。
あぁ、よそから来た若者がたまたまたどり着いたここで遊んでるのか…と、
こっそり近寄ってみると、酔った女性が襲われそうになっているではないか。

女性はろれつが回らない調子で何とか抵抗していたが、
男性2人は肌着の上からナデナデをしている途中。

神様のやしろでなんと不謹慎かつ破廉恥な…ではなく、
こりゃいけんと「おい!お前ら何やってんだ!」と叫んだら、
「何見てんだゴルァ!」と2人ともこちらへ走ってきた。
こりゃやっべwwwと思いつつ家へ走って帰った。

神社の境内は家のトイレの窓から見える。

見ると、ちょうどさっきの軽が街の方へ走り去るのと、
女性が神社のベンチに残されてるのが見えた。
あまりにかわいそうだったので再び家の外へ出て、
その女性のもとへ行くと、タクシーを呼んでほしいとのこと。

別れ際に「助けてくださって、本当にありがとうございます。ご連絡先だけでも…」と
言われたので、名刺を渡しておいた。
今時流行りのQRコード入り。

それから何日かして、また帰りが遅くなってしまった。

歩いていると、遠くから女性の「やめて!」という声が聞こえる。
あの軽がまた神社の前に停まっているではないか。
前回もそうだったが、まだ23時半過ぎである。

家の裏の神社が青カンスポットになるなんて不服すぎるし、
自分がいつも通りの時間に帰っていた日にも別の女性が襲われていたと考えると、
いてもたってもいられなくなってきた。

…と思いつつ、神社に寄らず家へ直帰し、
父親のアウディA8を出した。
自分みたいなのが運転してはアウディが泣くレベルの車である。

集落の皆様には申し訳ないと思いつつ、
勢いよくエンジンをふかし、ギアをDへ。

右手でハンドルを握りつつ、クラクション鳴らしっぱなしにして、
左手で小刻みにパッシング。
クラクションとパッシングを共にして、
我が亡きオプティセダンではまず無理な加速でカーブを抜け、
その軽に近づいていくと、男たちが女を担いで(?)
あわてて軽に乗り込むではないか。

その後ろにピタッとくっつけて停止する寸前に、
軽が山の方へ向けて急発進。

いやいや、引っかかったな〜

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実はこの山、昼間は自由に進入できるのだが、
深夜は「通行止め(赤い×の標識ね)」扱いとなり、
少し登ったところから先は一切入れなくなるので、
規制時間が始まる1時間前に3人くらいのお巡りさんがゲートを閉めに来て、
検問を始めるのね。

よほどのことがない限りは、門は開けない。
市役所の林野系の部署の車とかじゃないと通さないとかなんとか。
で、規制時間が始まったら、ゲートに完全に鍵をかけてお巡りさんは街へ帰るんですわ。

現在23時37分、規制は0時から。
そのお巡りさんにとっ捕まえてもらう算段で、自分も山を登る。

アウディA8で大人3人が乗ったN BOXを追っかけるなんて
簡単簡単。しかも上り道路だ。

パッシングをし、クラクションをプップッと鳴らしつつ近づき、
一瞬だけピターっとくっつけて、最初のつづら折りを通過したところでわざと離れる。
その軽は何かに追われるかのように、
俺の車が離れたことも知らずに全速力で山を登っていく。

自分は普通のスピードで山を登ると、
案の定その軽は検問で引っ掛かっとるやんか。

検問でその軽自動車の後ろに停車すると、
軽自動車を取り囲んでいたお巡りさんのうち一人が

「もうゲート閉めますよ!引き返してもらえませんか〜」

と言いながらこちらへ近づいてくる。

自分は車を降りて

「いや、この下にある○○神社で!女性が襲われてて!
軽自動車が逃げるのが見えたんですよ!ここにお巡りさんがいるってわかってたんで!!
車で知らせに来たんですが!!あっ(わざとらしく)!!
この車です!この車!この車先週もいたんですよ!!!」

とお巡りさんにマシンガンのように告げる。
そのお巡りさんと更にいくらか言葉を交わす間にも、
その軽自動車から女性の声で「お巡りさん助けて!!!!」と聞こえてくる。
それだけでなく、「おとなしくしろよ!!これだから酔っぱらいは〜!!!!」
と青カン猿の最後の悪あがきであろうフレーズまで。

なんだかんだそのお巡りさんだけじゃなくて他のお巡りさんとも話をして、
軽自動車の乗員は警察署へ連れて行かれることに。

猿2人からは「またお前かよ!!マジでゆるさねぇからな!!!!」等々、
よりどりみどりな暴言を浴びせられた。

翌日警察署へ呼ばれて行ったところ、
その時襲われていた女性は最初に名刺を渡していたのとは違う人であった。
やはり複数人を食い散らかしていたか。

どうも「新世界」や「文化街」(地元の著名な歓楽街)で女を何人も酔わせては
人気のないところまで車で行ってイン行してたらしい。
なんでホテルでやらなかったんだかw

そして、実は最初に助けた女性、
自分が働いてる会社のお得意先で事務をやっている方だったそうで、
何かいいことないかな?と期待するも、既に彼氏がいるらしく、諦めました。

いやいや、彼氏おるんやったら
歓楽街なんかへ一人で遊びに行くなよw

そういうわけで人の家の裏でコトに及ぼうとする青カン猿が
深夜検問で自爆した〜なんてムネがすかっとしたけど、
車で追いかけるのは下手したらこっちまで悪くなる可能性があるのでsage

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