漏れの武勇伝を一つ。
(武勇伝とは言わないのかも知れないが)
漏れと漏れの奥さんで先日、電車で買い物に行ったんだ。
その日は天気も良く、ブラッと出掛けるには絶好の日だった。
漏れの奥さんは妊娠5ヶ月で、お腹も大分でてきているので、
普段は車で出掛けるのだが、その日は土曜日だった事もあり、
「渋滞でイライラするのはややこにも良くないから、
スムーズに移動できる電車にしよう」って話になったんだ。
しかし、土曜日ながら比較的早めの時間に出掛けたせいか、
電車はそれなりに込んでいた。
漏れと奥さんは
「残念、座れないね」などと口にしながら
電車に乗り込んだ。
すると、奥さんのお腹に気がついてくれたカップルさんが、
「どうぞ座って下さい」と席を譲ってくれた。
奥さんの分だけで良かったのに、
2人ともが席を立ってくれたので、漏れも丁寧にお礼して、
奥さんと2人でその席に座ろうとしたんだ。
すると何処から現れたかは知らないが、
キャッチみたいな格好した野郎2人が、
今正に腰掛けようとしていた漏れの奥さんを突き飛ばして
折角譲ってもらったその席を奪い取ったんだよ。
少し離れたところから駆けて来たらしい、
ギャル男(?)2匹は妊婦を突き飛ばして
奪い取った座席に意気揚揚と座り、
大股おっぴろげて「文句あんのか、( ゚Д゚)ゴルァ!!」
という視線を、
漏れとお腹を抑えたまま倒れこんで動けない奥さん、
そして席を譲って下さったカップルさんに向けてきました。
もう、その時には漏れはキレてました。
どうも漏れはキレると激昂するかわりに、
妙に言葉使いが丁寧になるらしい。
相も変わらず「何だ、( ゚Д゚)ゴルァ!!」の
視線を向けて来ているクズ二匹に、
「貴方達が今、突き飛ばしてくれた女性は、
私の奥さんで、妊娠5ヶ月なんです。
貴方達のように、何の生産性もない社会のお荷物と違って、
大切な身体なんですよ。わかります?」
と冷静に語り掛けました。
しかし、ヤツラに人の言葉が通じるわけもなく、
お決まりの科白、
「ハァ?ハァ?んだコラ、
★&$”#&%%$!!!><?!!!」
と得体の知れない言語で威嚇してきます。
席を奪った事はまだいいとして、
お腹の大切なややこを殺そうとしたクズどものその態度に、
怒りの頂点に達した漏れは、
座ったまま何の謝罪も無いクズ二匹に、
思い切り、渾身の力を込めたパンチを入れてやりました。
最初の打撃を二匹のクズに与えたところから、
漏れは我を忘れていて、
とにかく滅茶苦茶にやり返していました。
長い間格闘技をやってきて、
それでも顔を殴られる事が怖くて
喧嘩など一度もやった事も無く、
逆に苛められっ子だった漏れが、
生まれて初めて、習い覚えた技(?)の数々を、
素人のクズ相手に使いまくっていた。
最後には二匹のクズのうちの一人を床に引きずり倒すまで。
最後は席を譲ってくれたカップルさんの男性が、
「これ以上やったら貴方が人殺しになってしまう。
もうこの辺で止めた方がいい」と、
漏れを羽交い絞めにして止めてくれた。
そして漏れら夫婦と一緒に途中の駅で降りてくれ、
4人でタクシーに乗り、
漏れ達の掛かり付けの産院まで付き合ってくれた。
幸い、ややこは無事で、今も元気。
後にも先にも、
自分を見失うほど怒ったのはあの時が初めてだよ。
叩かれるのは覚悟の上だけど、
これが漏れの最大の武勇伝。
思い返すと危険な事をしたんだと思う。
ややこには内緒にしておきたい話だよ。
藤○さん、あの時は本当に有難うございました。
お陰で助かりました。
今度、メシでも喰いに行きましょう。