母のことが大好きな父だったがなくなった。遺品整理をしていたらVHSビデオが

父が脳出血で急逝した。
母のことが大好きな父だった。
仕事の虫だったが、年に一度必ず家族旅行に
連れていってくれた。
私たち兄妹の進路について真剣に相談に乗ってくれる、
真面目な人だった。

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後1年で退職することとなり、
倒れる1ヶ月前の正月に家族で集まったとき、
「退職金は、母さんと二人きりの
世界一周旅行に使うからな、お前らは期待するなよw」
と言いつつ、すでに一人立ちしている
私たちにお年玉をくれるような人だった。
父の葬儀が終わるまでは気丈に振る舞っていた母だったが、
49日法要が終わり納骨が済んだとたんに心労で倒れ、
しばらく兄夫婦の家で面倒を見てもらうことになった。
私は、父の遺産や遺品の整理を任されたため、
休みの度に実家に帰り、家の整理を行っていた。
面倒なお金の処理が終わり、父の書斎を片付けていたときだった。
本棚の奥に、何か隠されていることに気がついた。
本を全て避けてみると、隠されていたのは古いA/Vだった。
古くさいVHSのパッケージが、10本以上。
あちゃーと思いつつ、あの真面目な父がねぇ、
とおかしくもあった。
興味があり見てみると、全て同じ女優さんのA/V。
そしてその女優、なんか見たことがある。
顔や体にある特徴にデジャブを感じる。
母だった。
それに気がついたとき、修羅場だった。
これは隠さねばならないと段ボールに
積めて自分の家に持ち帰ってしまったが、
その後どう処分しようか頭を悩ませた。
ネットで女優の名前を検索すると、
当時は売れっ子の女優だったらしい。
画像検索したら若いときの母のハダカ画像が
ずらーっと表示されて、orzとなった。
母は年のわりには若いし垢ぬけているが、
まさか過去にそんな仕事をしているなんて
微塵にも感じなかった。

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普通の、どこにでもいる主婦だったんだけどな。
ビデオを持っているってことは、
父はもちろん知っていたんだろうけど…。
こんなこと誰にも相談できないし、
母はまだ元気がなく聞けるような状況じゃない。
ほんと、たまにうわーって叫びたくなる。
あと、喪があける来春から婚約者と同棲するために引っ越すのだが、
それまでにビデオをなんとかしなくてはならず、それも修羅場です。

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