震災があった頃、社長が抜き打ちで避難訓練をした結果、社員の本性が分かった

東日本大震災があった頃、
震災に全く関係なかったうちの地域でも
防災に対する意識が高まって、
勤めてた会社の社長の思いつきで
いきなり抜き打ちの避難訓練が行われた。

予告なく非常ベルを鳴らして発煙筒を焚いて、
非常事態に馴れさせるというかそんな感じの目的で。

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でも社長以外それを知らない
&何のフォロー体制も作らないまま
仮非常事態を作りだしたものだから、
現場は物凄いカオスに。

・ベルが鳴った瞬間、
 変わり者Aが反射的に立ち上がって
 一人だけ全力ダッシュで避難

・他の社員が事態を掴めないでいると
 煙が立ち込めてきて一同大混乱、
 Aに遅れて出口に殺到

・スポーツマンのイケメン係長Bが
 みんなを押しのけて避難しようとして怪我二名

・女子社員一同から嫌われてたお局Cが その二名を介抱

・職人系の社員数人が
 混乱と焦りのあまりどつきあいを始める

・職人系係長D、どつき合う彼らを叩いて黙らせ避難誘導

・誘導に従って全員避難、
 CとDは怪我人を連れて一番最後に出てくる

・出て見たらAがそこの自販機で
 人数分の飲み物を自腹で用意してた

・Bは飲み物を飲みながら何もしないでへたりこんでた

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・しばらくして外回りと言って出てた社長が登場、
 笑いながらネタばらし

・Aの全力ストレートが社長にヒット、
 続くようにDと職人一同が社長に猛攻撃

・泣きながら止めるCと女子社員数名。
 茫然と見てるだけのBとその他一同

そしてその後の展開。

・マイペースな変人扱いだったAは
 「自分勝手だけど対応は素早い」
 「一応程度には気遣いができる」と評価が微増、
 社長に手をあげたおかげか職人に好かれるように

・社内一番人気だったBは醜態をさらして居場所がなくなり、
 しばらくして退職

・評価が「口やかましい更年期ババア」だったCは
 「物凄く厳しいけどやる時はやる根は優しい人」
 と評価逆転、そのおかげか若干下への接し方が丸くなった

・元々喧嘩早いおっさんで
 面倒見がよかったDの評価はさほど変わらず。
 でも叩かれたのを根に持った職人がひとりやめた

・社長、A・D・職人を訴えようとするも
 混乱の元凶だったため
 味方が誰もいないことを知って意気消沈、
 同業他社に勤めてた長男を呼び戻して引退

実質20分の避難訓練であそこまで混乱が起こって、
それが原因でここまで人間関係が変化するのかって
凄い衝撃的だった。

ちなみに会社は、若社長になった長男が
ボンクラっぷりを発揮し続けて経営を傾け、
詐欺にかかって借金背負ったのがとどめになって潰れた。
それもそれで衝撃だった。

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