1: 名無しさん@おーぷん 2016/04/04(月)21:10:48
ちなみに今俺は30
需要があるんならかく

そいつのイニシャルをAとする
今から大体15年位前の話だ
俺とAは学年100人程度の田舎の公立中学校だった。
この中学は、
地区内の3つの小学校からの生徒が流入してくる学校で
スポーツや塾の関係で入学前から知り合いがいる、
という奴も少なくなかった。

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俺はサッカーをやってたから、
それなりに知り合いが居て、
割と安心して中学生活を思い描いてた。

そんなこんなで、4月に校門をくぐることになる
晴れて中学一年生だ

入学式、玄関に張り出されている紙を見ると、
俺は1年2組だということが分かった。
期待と不安が入り交じった中、教室とドアを開ける。
すると、その中で1人だけちょっとだけ浮いてる奴がいた。
Aである。

Aは小学生の時、大のいじめっ子で
スクールカースト単独最上位だったのだが、
中学入学のクラス替えにより取り巻きがいなくなり、
ぼっちになってしまたのであった。

Aは部活に入っていなかったので、
部活動グループにも属することが出来ず
孤独な生活を送ってた。

そこから1年間、Aはいじめられた。
Aは精神疾患を小学四年生の頃から患っていたのだが、
それをネタにからかわれたりしていたらしい。

しかし、2年生になる時のクラス替えで
たまたまなのか教師の意図なのか
Aへのいじめはぴったりとやんだ。

Aはそれまで人間関係に悩んでいて、
手を回せなかった勉強に着手した。
塾に通っていたものの、サボりぐせがあって、
授業中も遊んでばかりいるAの事だったので、
内申点は最悪だったが、
なぜか点数は毎回トップだった。

Aは1日2時間の勉強を3ヶ月続けた時点で、
それまでトップだったガリ勉に
30点もの差を付けて首位に躍り出た。

Aはかなりのイケメンで、運動も出来た。
家も、市内ではそこそこ名の知れた裕福な家庭だった。
誰もがうらやむようなスペックを持ったAだったが、
Aは時々妙な行動を起こすことがあった。

Aはストレスがたまったと言い、
下級生になりすまし友達の間でトラブルを発生させたり、
校庭に大きな落とし穴を作り、
教師を泥まみれにしたりしていた。

Aの歪んだ性格に気付いた周りからのAへの待遇は冷たくなり
Aは再度、孤立を深めていった。
だけど、Aは唯一小学校から友達だったBに陰口を言ったり、
同級生Cの靴を隠したり
頭のおかしいような行動をやめることはなかったんだ

そんなこんなで、俺達は3年生、受験生になった。
だけど超田舎に位置した中学の周辺には
DQN校しかなかったから、みーんな勉強なんてしなかった。
だから、教師も勿論勉強なんて真面目に教えなかったし、
授業中も祭りがやってるんじゃないかと
疑うくらいうるさかったんだ、

Aを除いて。

Aは、2年の中間位に才能がある事に気付いて
勉強が大好きになった。
Aは途端に学問に目覚め、
生物学、心理学、天文学、量子力学から哲学など、
中学生離れしたものに知的好奇心を掻き立てられていった。

だから、授業をまともにやってくれなかったのは、
彼にとって、本当に辛いことだったんだ。
そして、彼はある作戦を思い付いた。

Aは、自分の大好きな勉強の邪魔をする奴らが
憎くて憎くて仕方なかった。
そんな辛い毎日を過ごす中で、
Aは邪魔者を排除する方法に思考を巡らせたんだ。

俺はいつも通り3-2の教室に入ると、
教室中がざわざわと騒がしかった。
そしてすぐに、学年主任の教師が慌てた様子でドアを開けた。

「臨時の学年集会を開く。体育館に集まれ。」

教師の様子から、何か問題が起こったんだな
ということはなんとなく目星がついた。
どうせまたタバコの吸殻が落ちてたとか、
誰かの靴が隠されたとか、そういうことだろう。

部活の仲間と昨日見た番組について話しながら、
体育館へと向かった。

クラスごとに縦に並び、腰を下ろす。

DQN中学だった俺の母校では、
生徒が起こした問題による臨時の集会が恒例行事だったから、
音楽を聞き流す程度に耳を傾けた。

学年主任が生徒の前に現れ、仁王立ちをする。
重く閉じた三日月の唇がついに開いた。

「君たち、今日は本当にとても重大な話をする。
結論からいうと、2組のK君が大怪我をした。
原因はトイレにあった地下パイプに続く蓋が
何者かによって開けられていた事だ。
さらにパイプの上側に
唐辛子が塗られた画鋲が幾つも連なってて、
K君はとても辛い思いをしたんだ。
君たちの中にやったものがあるなら、
今すぐ出てきなさい」

あたりが静まる
主任はさらに声を荒らげて言った
「やった者は前に出てきなさい!!この事件は本当に悪質です。
申告者がいなかった場合、警察に頼んで捜査してもらいます。
もう一度言う、やった人間は、後で私のところへ来なさい。」

これで集会は終わった。
再度教室へと戻ると、中は事件の話でいっぱいだった。
殆どは誰がやったのかという内容だ。

珍しくAもクラスメイトと話していたので
「誰がやったんだろうね。」と声をかけると、
Aは少し俯いた後に、
「こんなことをする奴は絶対に許せない。
見つけたらぶん殴ってやる。」と少し語気を強めて呟いた。

少し悲しそうな顔を見せたAから、俺は何かを感じ取った。

Aは本当に素直で無邪気な奴だったんだ。
そして大の負けず嫌いだった。
合唱祭ではクラスで一番声を出していたし、
体育祭では、誰に頼まれたわけでもなく、
リレーで足のはやかったNを2回走らせるために
見学を希望したりする、そんな奴だった。

誰も目を向けないような事に1人だけ熱くなったり、
人をいじめたりしていた一方で、
いじめられっ子を見たら救いの手を差しのべるような、
よくわからない奴でもあった。

ただ確実に言えるのは、
あいつは確実にいわゆるサイコパスではなかったということ。
何にでも熱くなりすぎる 、深く考えすぎる奴だった。
だから人1倍悲しさを感じたり、辛さを噛み締めたりした。

Aは顔を戻すと、また自分の席へと向かい、
いつも通り社会の教科書を開いた。
読めば大体頭に入るらしく、
俺はAが暗記のために
単語をノートに書いてるのを見たことが無い。

チャイムがなり、技術の授業が始まる。
その時間は、
パソコンのプログラミングをする時間だったから、
俺は腕まくりをして作業へ没頭した。

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昼休み、俺の仲間のYとRが
ニヤニヤしながら話し掛けてきた。
「今日の犯人、確実にAだよなww
今朝Kと朝一緒にトイレに行ったから、
Kがひっかかるのみたんだよw
その時さ、トイレの奥からAが出てきて
急いで外へ出てったwwぜってーあいつだろwwww」

学年主任は、テレビに出てくる老刑事の様に、
細かい事実を生徒達に聞き回った。
「朝、7:50頃トイレに入ったものは
わたしのところへこい。」

YとRは教務室の隣の
サポートルームと呼ばれる教室へ呼ばれ、
1時間にわたる、長時間の取り調べが行われた。
事件時の状況や、時間帯から
Aが特定されるのは時間の問題だった。

事件から1週間、ついにAがサポートルームへと呼ばれた。
その噂は光の速さで学年中へと広まり、
Aが犯人であるということが、学年全体へと知れ渡った。

終学活の途中、
しょんぼりとした様子のAが教室に入ってきた。
教室中に沈黙が訪れる。Aはガラガラと椅子を引き、
いつものように社会の教科書を開いた。

Aは主任からの取り調べで、
授業がうるさくてイライラしていたこと、
それについて友達に注意しても
静かにしてもらえず逆に切れられたりしたこと、
教師がきちんと授業をしてくれないこと、
などを全て話した。

主任はAの気持ちを汲んで、
警察に報告する事だけはなしにしてくれた。
そして学年全体に
「受験期が近づいてきているから授業はちゃんと受けろ」
という内容の話をした。

だけど、授業妨害は一向に収まらなかったんだ。
Aの悲しみと怒りは日に日に高まり、
更に孤立を深めていった。

周りが底辺校を希望する中、
Aは県内トップ校を目指してた。
だから、Aにとって授業の1時間、
1分が本当に大切だったんだ。

Aはついに内職を始めた。
自分で買った問題集を机に広げ、集中して取り組んだ。
たまにDQNが投げた消しゴムや紙くずが
Aの肩に当たることがあったけど、
Aはそれを一切気にしなかった。
受験で受かれば、こんな人たちと別れられる、
そう思ってたんだ。

だけど、教師たちは自分の話に目も振らず、
自分の世界へ入っていくAが気に入らなかった。
だから皆Aを注意していくんだけど、
Aは人1倍弁が立つ奴だったから、
教師達も太刀打ちできなかったんだ。

Aは逆風に吹かれても、右手を動かす事をやめなかった。
勉強が大好きだったからね。
そしてついに、その日が来た。
高校入試が行われる、その日が。

Aの成績は、その時点で
余裕でトップ校を合格できるレベルにまで達していた。
だけどなぜかAは落ちた。
なんでなのかは誰にとわからなかった。
ただ、ただ落ちたという事実だけが
波のように広まっていった。

二位と三位は無事に合格。
Aだけが、合格出来なかったんだ。

絶対合格確実だと言われてたAは、すごく悲しんだ。
とても悔しかった。辛かった。
その現実に目を当てることが出来なかったんだ。
Aは引きこもった。

春休みの間、俺が何回遊びに誘っても、
Aは返事の一つすら返すことはなかったんだ。
Aを呼ぶのは俺だけだったから、Aはずっと孤独だった。
Aに注意された奴らは、Aを出来損ないだと非難した。

Aは本当に悲しくて、悲しくて、ただ悲しかった。
色んなものを犠牲にして挑戦した戦いだったから、
それだけ気合いも入ってたんだね。

Aは、もう怒りのぶつけどころを
どこにぶつけたらいいかわからなかったんだ。
紙に書いた勉強計画をビリビリに破った。
今まで使ったノートを見ると、
虚無感に襲われて、胸が圧迫された。

Aは滑り止めで入った高校の成績分けテストで
一番下のクラスに入った。
手を抜いてやったんじゃなく、
大好きだった勉強というものに、
正面から向き合うことが出来なかったんだろうね。

みんなは中学の仲間と固まって近くの学校に行く中、
Aは一人だけ滑り止めの
遠くの高校へ続く反対側のホームに、
ぽつんとたっていた。
Aの顔から生気は感じられなかった。

そんな生活が続く中、
ある日、俺の家のインターホンがなった。
誰かと思い目を向けると、そこにはAが立っていた。

驚きを隠せずに、
「あっ!Aじゃん!どうした?」というと、
Aは小さな声で「おじゃまします。」
といって家に入ってきた。

雪がふりやんだばかりの3月、
俺とAは無言のまま布団に足を入れた。
Aは「2位と3位のやつは〇〇校に受かったの?」と
俺に問うてきたんだ。

俺は、本当のことを答えればいいのかどうか一瞬迷ったけど、
嘘をついてもいつかわかることだと思い、真実を伝えた
「うん。あいつらは合格したらしいよ。」
よ、を言った後に、
言ったらまずいことを言ってしまったかと
自責の念に駆られた。

「そっかぁ。残念だなw」
Aは右手で頭をかき、苦笑いをした。
すぐに体を起こし、
「じゃあな!今日はありがとう!」と、Aは言った。

「えっ、ちょっとまてよ!」Aの肩に手をあてると、
そこには涙をぼろぼろに流し
顔を鬼のように歪めたAの顔があった。

Aは声をだして泣いた。
俺はどうしたらいいかわからなかったから、
ただただ肩を揺すったんだ。

それで、なぜかAが謝ってきたんだ。
「ごめん」

俺はその言葉の意味が分からなかったから、
「なんで謝るの?」って言った。
Aは黙って玄関からそそくさと出ていった。

次の日から、それから駅でAを見ることはなくなった。
話を聞くと、Aはネットで殺害予告と
不適切な画像の所持と脅迫、
銃刀法違反で警察に捕まったらしい。
憂さ晴らししたかったんだろうね。

能力の大きい、小さいによって
人生の幸福度は決定されないんだなぁ、と思った。

A=>>1です
ありがとうございました!

最後にこれでしめさせてくれw

人生は何が起こるかわからない
典型的なパターンだけが全てじゃなく、
特定の例外はめちゃくちゃあるわけ
その例外に希望を託すのは良いか悪いか分からないけど、
何か自分の思い通りにならないこととかがあったら、
それもまたよくある事だと、認めてしまった方がいい。

めちゃくちゃ勉強出来るのになんで俺が..とか、
あいつはこうなのに..とか、考えるだけ無駄だってこと

それだけ

 

 

○引用
中学の時、成績学年トップだった奴が逮捕されてた話

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