嫁は小学校からの幼馴染み。娘とは血が繋がっていない訳あり家族。

嫁は小学校からの幼馴染み
娘は1人
しかし嫁とは血が繋がっていない、訳あり家族。

嫁とは家も近く、小学生の頃はよく遊んだ仲
中学になると男子と女子でグループが分かれ、
たまに話す程度。それでも仲は良かったと思う。
頭のレベルも似た様なもので、高校、大学も同じ学校。
就職は俺は某メーカー系に滑り込み、嫁は保険会社に入った。
就職を境に会うこともなく、疎遠に。

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それから何年かして俺は娘の母親となる女性と結婚。
ふあっとした小動物の様な雰囲気でとても優しい笑顔の女性でした。
幸せな結婚生活が続き、彼女が妊娠。
次第に大きくなるお腹を撫でながら
幸せそうにしていたのが今でも思い出されます。
それが一転したのはある日の夜中、突然の出血。
救急車で病院に運ばれて、切迫早産との診断。
予定日まで二ヶ月も早く、子供はそのままNICU、
母親は集中治療室に。

結果は娘は三ヶ月後に無事に退院、
そして母親であった彼女はそれより早く退院?
ただし、冷たくなってでしたが。
私は娘の退院に合わせて会社を辞め、
娘と二人で実家に帰る事にしました。
運良く辞めた会社の関連会社に就職する事も出来、
親に頼りながらの子育てを始めました。
彼女(以後元嫁で)の実家より娘のを引き取りたいとの話は
ありましたが、元嫁の命と引き換えに生まれた娘を
義実家とはいえ、渡すことは出来ませんでした。

しかし、実際母親の居ない子育ては
かなり厳しいものでした。昼間は良かったのですが
(母親が見てくれていたので)夜中の授乳、
おしめの交換と睡眠時間が削られていました。
そして仕事は普通にしないといけない、
男親一人では無理だったんですね。
母親のかた女性を本当に尊敬します。
私は結局過労で倒れるという情けないことになります。

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途中の経緯は端折りますが、
その時にたすけてくれたのが嫁となる幼馴染みです。
徒歩3分の距離に住む嫁がたすけてくれました。
どこで話を聞いたのかもわかりませんし、
卒業以来疎遠となっていたのですが、
嫁は突然やってきて娘の世話をしてくれました。
その時期、嫁は保険会社を辞めていました。
卒業から会社を辞めるまでの数年間どんな事があったのかは
知りませんし、なぜ突然やってきたのかも
わかりません。(後に嫁の口から聞く事になりますが)

母親と嫁のたすけを借りて、一番手の掛かる時期を
なんとか乗り越え、娘も「パパ」「ママ」と片言の言葉を
しゃべり出した頃、私は一つの決断をする事となります。
嫁との今後です。
嫁には感謝以外ありませんでした。
では、その気持ちにどう答えたら良いのか。
嫁は昔からサッパリとした男らしい女性です。
元嫁のとは正反対と言ってもいいかも知れません。
嫌いではありません、昔から好きでした。

しかし、嫁の気持ちはどうなのか。が、分かりません。
私は意を決して言葉にしました。
「娘の母親になってくれないか?」
返事は「無理!」でした。
「あなたの奥さんにはなるけど、母親は無理。
この娘のお母さんは一人だけ。本当に可愛いし、
本当の子供だと思えるけど、将来本当の事を知ったら?
だから母親は無理だよ」
「それじゃどうしたい?」
「そうだね、ママならいいんじゃないかな?この娘が大きくなった時、
お母さんはお空にいるんだよ、
だから代わりにママがいるんだよって言ってあげられる」
物心どころか、その目で見る事もないまま
死んでしまった母親の事を黙っていれば、
嫁を母親だと思って育つだろう娘。
しかし、嫁はそれを選ばず自分は母親ではなく
「ママ」になると言いました。

今も嫁は娘にママと呼ばせています。
ですが、本当の母親以上に娘を育てています。
娘にとってはママ=母親なんでしょうが、
嫁は「娘ちゃんのお母さんはお空にいるんだよ」って言っています。
周りから見れば普通のどこにでも居る家族です。
母親(元嫁)は死んでしまいましたが、
ママ(今嫁)が娘を愛してくれています。

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