妹と結婚した

妹と結婚した

簡単に推察できるだろうけど
俺の母の再婚相手の男の連れ子って意味ね
血は繋がってない

親の再婚時、俺高3 妹中一
妹側の母親は離婚じゃなくて死別なのでこうなった(父の連れ子)

俺は幼いころからその歳まで同級生とかに恋愛感情ってのを持った事が無かった。
周りの連れとかは普通に好きな子ができたり付き合ったりするのを見て
俺って、精神的な疾患でも抱えてるんじゃないだろうかとか色々悩んだりもした。

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でもビデオとかで普通に興奮するから願望はあるんだよな。
だから余計に悩んでた。

そんなある日、母から再婚の話を聞かされ、その時に
相手に連れ子がいて妹が出来る事や、今のアパートを引き払って
相手の家に引っ越す事などを聞かされた。

俺はそれまでの生活で、身近な異性に恋愛感情なんて持たないという
変な自信があったので、母と一緒に新しい父の元で暮らす事になった。

父は何度か事前に会ったりして娘が居る事は聞いてたが
会った事は無かったので、引っ越した初日が初対面だった。

初めて妹を見た時、衝撃を受けた。
自分の中にこんな好みがあったんだってその時わかった。

俺は内斜視フェチだったらしい。
妹の黒眼が若干内側に寄ってるんだ。
挨拶して目が合う度にキュンキュンハートを射ぬかれるのがわかった。

悩みの原因がわかり、一気に解消されたのは良かったが、
今度は妹という対象に抱くべき感情にしてはいささか行き過ぎているという
悩みが新たに出てきてしまい、それを悟られたくなくて色々と接触や会話を
極力避けて生活するように心がけた。

妹は元モー娘の田中れいなのヤンキー風味を抜いた感じ。

でも妹はとても性格がよく、母にもよく懐き
よくリビングやキッチンのあたりから
女性同士の明るい会話の断片や嬌声などが聞こえてきてた。

勿論俺にも色々と気を使ってくれようと試みてくるんだが
俺もバレたくなくて必死で素っ気ない態度というか
生返事というか「うん」「そうだね」程度の返事しかしていなかった。

素っ気ない態度を取りながらも普段の生活での母との会話等は
素知らぬ顔をしつつ聴き耳を立てているというような日々。

たまに彼氏できた?とか母が聞くが毎回否定するし
祭りや花火やクリスマスやバレンタインも異性の影が全くない。

俺は将来の進路は大型トラックのドライバーという
余りにも現実的で倍率の低い夢があったので
普通免許取得から大型取得可能になるまでの期間に
危険物の資格(タンクローリーに必要)や自動車の仕組みを
より詳しく知っておこうと家から自動車修理工のバイトに行ってた。

そんなある日、バイトで油まみれで疲れて帰宅したら
夕食の良い匂いはするんだけど玄関に妹靴が一足あるだけ。
リビングに行くと妹がエプロン付けてカレー作ってた。
俺「あっれ~??後二人は??」

妹「お父さんが連休だから二人で旅行するって温泉行ったよ~」

俺「いつ帰ってくるの?」

妹「明後日って言ってたよ」

俺「」(イヤイヤイヤイヤ)

俺の頭の中でパニクッてイヤイヤと連呼して立てた右手を顔の前で←→する出川の絵が浮かんでた

それでも平静を装い、とりあえず風呂に入って上がってくると
カレーができてて夕食になった。

テーブルを縦長の長方形で書くと俺は左下で
妹は対角線の右上に座って
4人居る時はいつも対面はお互い同性の親だった。
なので俺は食事時は父と会話してたし
妹は母とメインに話してるという感じだった。

俺はいつも座るイスに座り食べようとした。
そしたら妹が正面に自分の皿を置いて座った。
まぁ二人きりだとこうなるのは自然だよな。

俺「いただきまーす」と言い食事が始まる。

妹も食べ始めて数分後、突然妹がカチャンを皿の上にスプーンを置き
溜め息をついた。

いくら無愛想な俺でも(装ってるだけだが)さすがに聞かない訳にいかない空気位わかる。

俺「どうしたの?何か悩み事かい?」

妹「私、将来女性として人に好きになってもらえるのかなあ」

俺「え・なんで・・・」本当に何故そんな不安があるのか妹にすげー魅力を感じてる俺には
心底理解できなかった。

そこからはもう本当に妹のターンというか・・・

新しい母ができてしかも凄く優しくて嬉しかった事

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一緒に家事をやるのが凄く楽しい事

父も明るくなって行動の端々に活気が出てきて嬉しかった事

でも妹が俺に対して何をやっても素っ気ない反応だった事

もしかして兄は私が嫌いなのではないか

身近で年齢的にも恋愛対象になりえる異性が
ここまで長い期間心を開いてくれない

というような流れだったと思う。

一瞬妹を見たら大粒の涙が本当に「コロン」って感じで
頬に流れずに凄い速さで落ちた。

そこから妹はもう嗚咽が始まって号泣になった。

そしてしゃくりあげながら俺に言った。

妹「やっぱり私の目が変だから気持ち悪い?」って。

俺はヤバイと、本当に危機感を感じながら咄嗟に怒鳴った
俺「ちがう!」
俺は乱暴に立ちあがって妹の椅子に駆け寄り
妹の椅子を掴んで自分の方に向けてひざまずき妹の両手を
妹の膝の上に置いて上から強くにぎったまま目を見上げた。

なりふりかまっていられなかった。

俺の大好きな女が俺のせいで心が折れ掛けている。
俺自身が傷ついてもいいじゃないか。
全部言おう。

そうして全て妹に言った。
今まで女性なんて好きになった事がなかったこと

妹を見て一目惚れしたこと

それを知られると気持ち悪がられるだろうから
敢えて素っ気ない態度でいたこと

妹の目は欠点じゃなく個性だし、俺にとっては一番の魅力な事

妹はポロポロ涙を流しながら、俺が言ったそれらの事を
一つ言うたびに「本当?」と聞きながら嗚咽していた。

なんかこんなになるまで妹を苦しめた自分が情けなくて
俺まで泣いてた。

そうしたら妹が言った

妹「じゃあお兄ちゃん、私の彼氏になってくれる?」

俺「こちらこそよろしくお願いします。それから」

俺「僕の仕事(大型トラック)が決まって、

妹が高校卒業しても僕の事が好きなままだったらお嫁さんになってください。」

ここからは妹、笑顔のままの号泣になった。

妹「はい。よろしくおねがいします。」

その後、とりあえず俺が母親に携帯で報告。

母「父さんには伝えておくから」

旅行から帰ってきたら、さすがに親父からグーパンは覚悟しておくかと腹をくくる。

そして帰宅日、玄関に出迎えた俺にいきなり父が泣きながら抱きついてきて

父「娘をよろしく」と言いながら背中をポンポンされた。

その日から、それまで使ってた俺の部屋は家族全員の書庫になり
妹の部屋に寝場所を移しました。

高校卒業式の日、トラックで出迎えたのは良い思い出です。
婚姻届も卒業日に出しに行きました。

家族全員で。

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