私は親友Aに相談を受けていました
内容は、親と血がつながっていない事…
とある手続きで戸籍が必要になって取得したところ
ばっちり「養子」の文字があったそうです
親には言えない、でもこのままにはできない…と
大学に入ったばかりの小娘二人で頭を悩ませていました
確認したら、とは思うけど本人はこわい、と言うのに他人の私が
気軽にあれこれ言う事もできないし…という感じでもだもだしていたんです
話は変わりますが、ある日、Aの悩みを聞いた後に自宅に帰った私は
冷蔵庫の中の物で夕飯を作ることにしました
たまごと豚肉と玉ねぎがあったので他人丼を作る事に決めました
(鶏肉以外で作る親子丼です。開化丼ともいうらしい…)
一人飯なのでちゃっちゃと適当に作ったのですが、驚くことに
最高に美味しい他人丼ができてしまったのです
ネットで探した親子丼レシピの肉を入れ替えて、足りない調味料あったので
適当に調整した結果、奇跡とも言えるほど美味しい物ができあがりました
あまりにテンション上がった私は近くで同じく一人暮らしをしているAに
電話して在宅を確認するとどんぶりと箸を持って駆けつけました(徒歩5分)
「A!これ食べて!いいから食べて!!」
強引に食べさせて、Aも美味しさにびっくりした顔になった所で
「これね!他人丼なの!親子じゃない!でも美味しくない?!すごいよね!
もう親子じゃなくてもよくない?絶対親子じゃなきゃって事ないよ!」
正確には憶えていませんがこういう事を捲くし立てました
Aはいつのまにか泣き出し、泣きながらも丼をもりもり食べてました
私も何だか涙が出て、食べてるAを見ながら泣きました
Aはその週末に実家に帰り、自分が養子である事を知った事を両親に告げました
両親は二十歳になったら話すつもりだった、といろいろな事情を話したそうです
自分の話ではないので詳細控えますが、誰も傷つく事のない結果でした
Aは今でも西濃運輸のコピペ見ると(私)ちゃんを思い出すわw
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プルル…プルルル
俺「はい、もしもし」
西濃「おるかーー?」
俺「え…?ど、どちらさまでしょうか…?」
西濃「よーし、おるな!いくわ!」
俺「え、え!?」
ピンポーン、ガチャ
西濃「ここやで、トントン(はんこ押すとこを指で叩きながら)」
西 濃 は 神
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と笑います
あれからもう何年も過ぎて何度も何度も他人丼を作っているのですが
あれほど美味しい物は一度も作れた事がありません
シューキョーには興味ないのですが、あの奇跡だけは通りがかりの神様がAのために
手伝ってくれたのかな?と思ってます