会社の連中6人とスキーへ行った時の事。
帰り道、雪がたくさん残っている道路をゆっくりと走っていると、
後ろからダーツが当たるともらえる車が煽ってくる。
そいつの後ろには車はなく
こっちの車が渋滞を演出しているわけではなく、単騎の煽り。
うっとうしいなとは思ったが、トラブルもごめんなので左に寄せて譲ったら
盛大にDQNホーンを鳴らして抜いて行った。
しばらくすると、雪の壁に交尾を挑む間抜けな車が一台。
さっきのアレだ。
「いくら四駆スタッドレスでも、滑り始めりゃ意味ないのになww」
なんて話していたら、中の奴らが助けを求めてきた。
正直係わり合いになりたくはなかったが、
そいつら車道に飛び出して道をふさぐので不可避状態。
結果として引っ張り出した訳だが、
そいつらの態度が助けるのは当然、とばかりで
ロクに礼も言わず、さっさと走り去って行きやがった。
しばらくして、その時の面子の一人が車を買い換える事になり、
あちこちディーラーを回っていると、例の車が
従業員の駐車場に停まっていた。
商談が進み、後は判子だけの段階になった時、そいつが
「外の○○-○○のパジェ○、こちらの方の車ですか?」
と聞いた。
セ「それなら、ウチのセールスの○○の車ですが」
「じゃあ、この件はなかった事でお願いします」
いきなりそう言われても訳わからんわな、向こうとしてはw
「いやね、この間スキーに行った時にこんな事がありまして」
と、そいつは車を撮るために持参していたデジカメを取り出した。
あの時、そいつは煽った車を後部座席から動画撮影していて
バッチリと一部始終が映っていた。
そしてこの車がその後雪に突っ込んだ事、自分達が助けた時の態度が
いかに失礼だったかを淡々と説明。
青ざめるセールスを前に、ついて来た俺に「帰ろっか」と促し、
悠々と席を立つ友人。
その晩、支店長と当人が菓子折り持って謝りに来たらしいが、
そもそも最初から上の流れに持ち込むのが目的だったから
そのままキャンセル。
それからしばらくして、その車を駐車場で見かけなくなったそうな。
旅の恥はなんとやらはいいが、
さして広くもない同地区ナンバーに横着した報いが
偶々とは言え来た、と言うお話でした。