嫁の実家の財産目当てで結婚するという悪魔の計画を起てた

嫁は俺と同じ会社の同じ階一つ隣の課に配属された。
しかし配属後1年は挨拶程度で何の関係も持たなかった。
嫁は違うと言うが俺は嫁を魅力的と思えなかったので
意識する事はなかった。

実家が高度成長期に土地成金になったクチで
嫁は根っからの上流階級に少々コンプレックスを持っている。
加えて容姿がデブスだったのが災いし
お嬢様女子校時代は底辺グループに属して居たらしい。
別に卑下する必要ないと思うがコネ入社だった事も気にしていた。
自分は社会に受け入れられないと悩み
ちょっと残念な大学・OL時代を過ごしていたと思う。

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ある日夜8時半ごろ誰も居ないはずのオフィスに帰ると
コピー機の前で嫁が奮戦していた。
よく聞くと3人でやるはずだった仕事だが、
先輩OLは年休を取り、後輩の新入OLはデートだからと帰ってしまったという。
隣の課の事とは言えなんとなく嫁が浮いていたのを知っていたので
「手伝おうか?」と声をかけた。
嫁は驚いていたがこのままでは到底帰れそうにない状況なので
俺の助けを受け入れた。

二人で黙々と作業を進めると直ぐに嫁は
ドン臭い割に責任感が強く適当に流せない性質だと分った。
仕方なく付き合っていた俺は褒め言葉でそれを
揶揄したつもりだったが嫁には通じなかったようだ。

11時半頃にようやく終わったのでお礼がしたいという嫁を
「もう遅いから」とタクシーに乗せ帰した。
翌日嫁がまたお礼がしたいというので日を
改め初めて二人だけで食事を取る事になった。
不安げに好きな物を奢らせて下さいというので
冗談のつもりで「フレンチのフルコース」と言うと
嫁はニコニコしながら「任せて下さい」という。

唖然しながら嫁に連れられて入った店は小さかったが
如何にも高そうでビビってしまった。
俺に嫌いな料理がない事を確認した後にワザワザ俺達のテーブルまできていた
オーナーシェフと宇宙語(嫁は仏文科である)で会話した。
俺に聞かれると不味い事を言うためにだったとは思うのだが、
聞けばメニューの相談をしただけという。
シェフはからかい気味で嫁がはにかんでいたので
何か別の内容だったと今でも疑っている。

嫁が無理に誘ってゴメンなさい的な事を言った後
「別に」的な返事をしたと思う。
食事もワインもきっと良かったのだろう、
が二人とも緊張して全く盛り上がらなかった。
デザート&コーヒーが終わって勘定の時間だと思い
「半分出すよ」と言うと、
何故か哀しげな表情になり「もう払ってます」と答える。
何でもメインが終わった後俺がトイレに行っている間に済ませていたという。
たかだが23才の入社2年小娘が入社6年目の
先輩男性社員の俺に対してである。

ちょっとカチンとした俺は店を出るなり嫁に「半分払う」と言うが、
嫁はお礼ですからと拒否していたが、俺の勢いに負けて「なら次、奢って下さい」
俺といえば参考のために聞いたが嫁は「忘れました」と教えてくれなかった。
<ずっと後になってしつこく値段を聞いたら当時の俺の手取りの30%くらいだった>

どうも奢られっぱなしと言うのは気分が悪かったので、
その2週間後自分から誘った。
嫁に金を使うのはなんとなくもったいなく感じたので
チェーンの居酒屋であった。
でも嫁はニコニコして嬉しそうだった。
オニオンスライスというメニューの存在に驚いていた。
そこで前の行ったレストランについてお馴染みなのか?と聞いた。
家族とはあの店に2月に1回くらい行くと言った嫁に
彼氏とのデートで使ったことないかと問えば、、
「男の人とちゃんと付き合った事がない」と恥ずかしそうにいう。

その話から嫁の家の財力に興味を持った俺は
嫁について色々聞きだした。
積極的な俺の態度から単純に嫁本人へ興味があるのかしら?
と思ったそうだ。
居酒屋は込んでいたので小さい嫁の声が聞こえないために
早々に切り上げて喫茶店に入った。
話すテンポの悪さに苛立ちながらもあっちこっちに
飛ぶ嫁の話を聞いた。
別れ際に嫁が力のこもった表情で
「是非また誘って絶対下さい」というので、
「また奢ってくれるなら」と言うと凄く嬉しそうに
嫁が笑ったのを覚えている。

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その後かわりばんこで奢られながら何回かデートした。
その結果嫁がそこそこの金持ち(会社では隠してした)でかつ俺に惚れているだろう事が分った。
そこで俺は嫁の実家の財産目当てで結婚するという悪魔の計画を起てた。

作戦の要点は3つである。
その1、金銭目的で付き合ってない事をアピールする
 嫁の金遣いが荒いと注意しつつ俺の給料だけで満足できる人と結婚したいと主張する。

その2、嫁への愛情をさりげなく伝える
 デブスなので容姿については言及せずに真面目で優しく
可愛い性格を気に入ってると繰り返す。

その3、結婚後に外で女遊びできる余地を残す
 男の浮気は生理であり必然だから認めない女とは結婚しないと主張する。

最初は愛の言葉をなかなか口にできなかったが、
自分は役者なんだと自己暗示をかけ努力した。
そんなに演技が上手い方ではないと思うのだが
男に飢えていたのか嫁はその言葉をあっさり信じた。
俺の本心が「金のないデブスはただの豚」である事を知らずに
もともと尽くすのがすきなタイプだったのか、
大事な「ご主人様」と接してくれて
同時に「生涯を共にする」運命の相手と認定し家族にそう話していたらしい。

義父&義母はもっとランクの上の男と
結婚させたかったみたいで反対したようだが、
(事実俺の悪い点を探そうと身上調査を2回したらしいww)
初めて嫁の親とあった時点では「家の娘を裏切らないで下さい」状態であった。
そして婚約した後に嫁にとっての初キッス・行為をした。
それはデブスとはしたくないという演技では
超えられない生理的な拒否だったのだが、
大切にされていると解釈した嫁はさらに俺への信頼を深める事になる。

意を決して24才まで結果的に守ってしまった状況の<初>を受け取った直後、
感極まったのか俺の抱き付いて泣いている嫁を抱きしめ
「嫁の最初の男になれて嬉しい、
生涯を君に捧げる、だから俺を信じて付いて来て」といったが
「今まで男に相手にされないようなデブスとやってやったんだから、
死ぬまで俺の金蔓になれよ」
が俺の本心であった。

でも結婚してなんやかんやで15年近くたってみると、
なんだか分らんがブースカのような嫁が凄く可愛く見えるし、
当初の目的であった嫁(&嫁実家)の財力については
ほとんど興味がなくなった。
実際、嫁の実家から譲り受けた土地と子供達の
教育費以外は俺の給料だけで生活している(と思う)。
浮気など一切する気になれないし、
嫁がちょっと男の人と親しそうに話すだけで嫉妬してしまう。
休日には子供の目を憚りながらもずっと
嫁の手を握っている位の嫁LOVEな状況だ。
一方嫁の愛情も減った事がなくずっと増加が続いている。
人生分らないものである。

俺がいくら金目当てで結婚したんだと言っても嫁は信じてくれない。
「お父さんは照れ屋さんだから」といって自分も体を捩じらせ照れている。
歳なんでもう数年レスだがほぼ毎晩寝る前に胸やパンツの中に手を宛がう。

離婚の危機が迫る知り合い夫婦がレスなのを知って嫁に
家は毎晩で反ってはずかしいなって言ったら、
「お父さん家だってずっとないよ」と言われたので3晩掛けて頑張った。

4人目出来たかな?って言う嫁が可愛かったので、つい、
投下したことを今は反省してる。

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