復讐と呼べる程ではないけど来年への決意。
今月から来た派遣社員が中学校の同級生で絶交された奴だった。
そいつは家も近くて趣味が同じで中学では良く遊んでいた。
俺は専門的なことを学びたくて工業高校に進学、
そいつは地元では結構有名な私立高校に進学した。
この頃から見下されていたんだが、それでも趣味でよく連んでいた。
絶交された切っ掛けは高校卒業のとき。
俺は早く経験を積みたくて就職を選択、そいつは工業系の国立大学に進学した。
このときに「いくら何でも高卒とは付き合えないから声を掛けるな」と言われた。
かなり凹んだが就職して寮に入るつもりだったのでお望み通り絶交となった。
そして翌年にバブルが崩壊、会社ではバブルの末裔と言われながら経験を積んだ。
会社には珍しく学業制度があって、3年間通って会社では短大卒の待遇になった。
その後も資格を取って8年前に昇進試験に合格して今は2つの課を兼任してる。
課の女性が産休で1年間休むので、
その間の補充として派遣社員を頼んで来たのがそいつだった。
お互いに顔を見て驚いたが、俺と分かってホッとしたような表情をした。
最初は何のことか分からなかったが、
派遣会社の担当者から派遣先が無くなったら契約を解除されると聞いた。
歓迎会では趣味をアピールしていたが趣味で連むつもりは無いし、
産休から復帰する1年後には予定通り派遣契約は終了させる。
復帰後は短時間勤務になると思って来年以降の人件費も確保してあるが、
40代の派遣社員を継続するくらいなら若手の新人を採る。
1年以内に次の派遣先が見つかればいいが、難しいだろうな。
連休に実家に帰っていたら同級生だったそいつ(A)が実家に来た。
最初は母親がインターホンに出てAと分かり、
母親もAとは絶交したことを知っていたので代わるか聞かれて代わった。
俺「派遣の方と直接話すのは良くないから、何かあれば派遣会社を通して」
A「仕事の話じゃなくて友達として…」
俺「友達の縁は高3の時に切ったよね。それじゃまた会社で」
インターホンを切ってしばらく家の前に居たけど諦めて帰っていった。
派遣契約は情けをかけない宣言をしたつもりだけど、
全然すっきりしなかった。
来年に契約終了を伝えるときもこんなものかも知れない。
派遣の発注は1年間で出してるからそう簡単には切れない。
半年では派遣費用も高くなるので、元々半年で切るつもりなのに
1年間で見積を出させたと派遣会社から言われると面倒。
そいつが何か問題を起こせば切れるけどね。
インターホンを切るときに「あの時は」のような事を言っていたので覚えていると思う。
きっと和解に来たのだと思うけど、20年以上経ってから来られても今更だし。
就職した翌年にバブル崩壊したので、大学に進学したAが就職するときはかなり厳しかったはず。
ただ当時は派遣会社はあまり認知されていなかったので、
どこかに就職はしたけどリストラにあったのだと思う。