小さかったころ、母と2人で暮らしていた。一緒に居る時に必ずある事を練習させられた。

まだ私が小さかった頃。
当時、私は母と2人で狭いアパート暮らしで、
母は日中も深夜も関係なく働いていて、
私は保育園等行ってなかったのでお留守番ばかりしていた。
朝起きたら母が居ないとかは当たり前で、
1人で惣菜を買って、ご飯を炊いて食べたりしてた。

母は私を放置してた訳じゃなくて、
時間のある時はご飯を作ってくれていたし、
休みのときは常に一緒に居てくれた。
で、一緒に居る時に必ずある事を練習させられた。
普段優しい母が、それだけはどんなに嫌がっても
聞いてくれなかった。
此処までが前提。

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修羅場があった日の昼、母はいつも通り仕事で、
その日は外に惣菜を買いに行った。
で、家に帰ると知らない男が居て、母を殴っていた。

私は怖くて、泣くどころじゃなかった。
私に気づいた男は、母を蹴り飛ばすと私に近付いてきた。

母は私の名前を叫びながら、男に体当たりして、
運良く、男は玄関の外によろけて出る形に。
その隙に、ドアをしめ鍵をかけるも、
男は怒鳴りながらドアを殴る蹴る。

私はパニックで、わんわん泣いてたんだけど、
そんな私を母は1回ビンタした。
そして淡々と

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「練習したように外に行って、お巡りさんを呼んできなさい」

って言って、私をトイレに放り込んだ。
私は、母に言われた通り練習してたように
トイレの窓から隣のアパートの壁の梯子からブロック塀に降りて、
そこからアパート前の道に降りて、とにかく交番に走った。

正直、ここらへんの記憶はなくて、
気がついたら病院で母に抱っこされていました。

此処からは母から聞いた話になるんだけど、
母を殴っていた男は、内縁の夫だった人。
私の父はその男じゃなくて、既に他界している。
母は男から逃げる為に、私を連れて引っ越しを繰り返していた。
との事でした。

先週、約7年間優しいおじちゃんだった人が、
優しいお父さんになったので記念眞紀子。

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