穏やかで動物好きな母。そんな母の過去を知ったときが修羅場だった。
中学3年生のとき、部活から帰宅すると玄関に
何足もの靴が置いてあった。
お客さんかな?挨拶しなきゃと居間に顔を出したら、
6人の女性がいっせいにこちらを向いて
「お久しぶりですお嬢!」
と声をそろえて言ってきた。
何がなんだかわからなくて固まる私。
話を聞くと、6人の女性は母の昔の仲間たちだそうで、
何の仲間なの?と聞いてみると「白百/合連合会(フェイク)」だという。
なんだそりゃ?と質問を投げかけると、
白百/合連合会とはいわゆるレディース?
暴走族のような一派で、母はそこのトップだったらしい。
あまりに衝撃的すぎて言葉が詰まった。
もうとっくに解散しているが、
私が2歳になる頃までちょくちょく集まっていたらしい。
大きくなりましたね、
姐さんにそっくりですねとチヤホヤ・・・
全員すでに40代に差し掛かってるので
外見はそこらへんの主婦と変わらない。
昔の写真を見せてもらったら、
ケバケバの化粧にギラギラな髪色、
「白百/合永遠に不滅」と刺繍された特攻服を着た
母+舎弟のみなさん(50人いたらしい)
勢力があったグループだったと本人たちは言っているが、
よくわからない。
6人の女性たちの中に、黒人高身長の方がいて、
腹筋割れてた。
「オジョウガ 1サイダッタコロ ロ*コンニ オソワレテ
ワタシガ ゲキタイシタヨ!」
とおっしゃてた。
途中で父が帰宅。
6人の女性を見るなり。
「おおお!おまえら!」と再会を喜ぶようなハイタッチ。
私は完全に思考停止。
父は八百屋の次男だったはずだけど実は暴走族だったのか!?
と思ったが、やっぱりただの八百屋の次男だった。
父と母はピクニックで出会ったそうだ。
ヒョロガリの父がスーパーDQNの母にぶつかり口論→ケコーンとなった。
人の過去は本当にわからない。
今思えば小学生時代いじめられたとき、
母に訴えたら翌日にはいじめがなくなった。
これはもしや・・・と思っている。