時間をかけて出世して課長になったところに社長の甥が入社し俺の担当する部署に配属になった

ずいぶん昔
ある会社に新卒で入社して、
時間をかけて出世していき課長になった
部署は大変なところだったが、やりがいはあった

そこに社長の甥にあたる人物が入社し、
俺の担当する部署に配属になった

社長の親族ということで威張り散らしていたが、
あまりにも横柄な態度を取るので厳重注意

A(社長の甥)「お前、覚えとけよ!」
俺「上司に向かってその口の聞き方は何だ」

後日、Aは大きなミスをしてしまう
俺は何度も注意したぞ、
と言ったところ(本当のこと)、Aは
A「へへへ、これでお前もおしまいやな」
俺「?」

さらに翌日、社長に呼びだされ

社長「俺君、君のミスは酷すぎる、
   クビだ、今すぐ出て行け」
俺「そのミスはA社員が原因です」

証拠の書類も念のため用意していたが
社長「部下のせいにするのか! このクズが!」
俺「そうですか、わかりました、
  今までお世話になりました」
A「プギャーwwwざまあみろwww」

こうして俺は会社を去った

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会社を去り、ある友人に連絡をとる
俺「B(友人)? この間の話、まだ大丈夫?」
B「OK,OK! いつでも来てくれ」

実は1ヶ月ほど前、大学時代の友人から連絡があって
B「会社を起こして時間もたった、
  そろそろ勝負に出たい、
  忙しくなるから秘書をしてくれないか?」
俺「会社には(一応の)恩義がある、
  その間は無理だ、ごめんな」

Bと俺は大学で知り合った友人
同じサークルに所属していたが、
俺は「他人の補佐」がとことん得意で
サークルのリーダーの補佐をずっと続けていた

Bは歴代のリーダーの一人で、俺はBも補佐した
その際の手腕を買われて、
オファーがかかったって訳だ

俺はBの会社に入社し、社長秘書となった

秘書として忙しい日々を送る中で、古巣から電話が

A「お前がいなくなったせいで部署が回らない、
  なんとかしろ」
俺「俺は御社とはもう関係がありません」

A「生意気抜かすな! クズが!」
俺「他者の社員に対して
  そのような言動は謹んだほうがよろしいかと?」

A「あ? 笑わせるな! この無職が!」
俺「申し訳ありませんが、縁がありまして、では失礼」

その数日後

バカ社長(古巣のほうね)
「俺君、君がいなくなったせいで
 君のいた部署がてんてこ舞いだ」
俺「それは、それは」

バカ社長「君がよければ、戻ってくる気はないかね?」
俺「既に別の会社でお世話になっておりますので」
バカ社長「雇った恩義を忘れたのかね!」
俺「お暇を出したのは、あなた自身だ」

なんで俺のいた部署が回らなくなっているかといえば

1,後釜はなんとA社員

2,「今すぐ出て行け」ということで
  引き継ぎ等の作業の時間がなかった

3,そもそもAはその日、すぐに会社からでかけていた

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4,俺はかなりのスケジュールコントロールをしていたので、
  しんどい仕事でもなんとか部署を回していた

5,元部下からも救援要請が出ていたが、
  その際に会社の後日談を聞いている

6,どうにもAと社長は共謀して俺を会社から追い出した

7,無能な(本当に無能)Aは課長の器ではない
 (そもそも経験不足)ので、部署を回せない

8,部下のせいにしてどんどん社員が離れ、
  余計に部署が回らなくなってしまった

9,異動してきた別部署の社員もどんどん逃げていく

10,諸々の責任、全て俺に背負わせて
   奴隷化させようと画策している様子

後日、またAから電話

A「雇われた恩を返さない恩知らず!」
俺「はぁ・・・?」

A「いいか」

1,すぐに会社に戻ってこい
2,1ヶ月間、引き継ぎに専念しろ
3,その間は給料なしのタダ働き
4,逃げた社員も連れ戻してこい
5,他にもあったと思うけど、もう思い出せない

A「全部、達成できたら部下として雇ってやるよw」

俺「ですから、既に他の会社でお世話になっておりますので」
A「生意気抜かすな!」

とにかく「生意気」という言葉をよく使う人物だった

退職金は出なかったが、
既に会社には多少なりと愛想は尽きていた

社長は「自分の思い通りになる社員」ばかり優遇し、
トップはガタガタ
何か忠告すれば「口出しするな!」で、
結果的に会社の損失を出し続ける
それを他人のせいにする

それでも雇ってもらった恩義はあったので、
会社と部下のために必死になって働いていた
Bの会社がダメだったら、
普通に就活しようかと思ったけど、よかった

あの部分はもう少し土台を固めてからでも良かったな、と
今更ながらに思ってる

いい加減、こちらも忙しいのに
電話に時間をとられるのが嫌になったので
Aからの何度目かの連絡で

俺「しつこいです、ストーカーで訴えますよ?」

と言ったら、電話向こうで喚き散らしているので
返答を聞かずに電話を切った
社長にも伝わったらしく、
バカ社長とAからのラブコールはその日で途絶えた

数年後、というかこの間
仕事の都合で古巣の近くを通りかかったら
全く別の会社が入っていた
今の会社とは全く関わりのない会社だったので、
情報も仕入れていなかった

ちょっと調べてみると、
俺が退社してから数ヶ月で業績が大きく傾いていたらしい
俺の部署は会社の稼ぎの柱だったので、
そこがガタガタになったせいで
ダメージが大きかったのだろう
さらに数ヶ月して
会社の形を保つこともできずに倒産したらしい

「何も聞かずにに転職先を斡旋して欲しい」
と言ってきた元部下
(既に転職先でそれなりの地位についている、
俺がいた時代から優秀だった社員)から聞いた話

Aとバカ社長のその後については知らない
なんとなく、どこかで生き延びている気はする

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