気持ちの整理が付くのに半年かかった話
嫁が妊娠した時なんだけど、
身体が強い方では無い嫁が妊娠中期で短期入院していた時に
嫁の携帯を見てしまった
別に何か怪しい事があったわけではないけど、悪いと思いつつ、
病室の机の上にずっと放置してあった携帯、
嫁が処置室に入っている時に何気に。パスも知っていたので。
古いLINEのやり取りの中で、たまたま開いた奴とのやり取りで、
その時点では終わっていたものの、
嫁が約一年間不倫していた事が分かった。
相手は会社の先輩。
職場の親睦会のようなものの役員をしていた二人のやり取りは
事務連絡的なものから始まっていたが、ある時
「俺は昨日の事は後悔していない」
「私は後悔しています」
というやり取りがあった。
その後、嫁の葛藤を先輩が宥めるやり取りがあったんだが、
職場が一緒の二人は基本的に電話で話すようにしていたようで、
LINEの痕跡から詳細は分からなかった。
でも、上記のLINEの三ヶ月後位からLINE交換の頻度が一気に多くなる。
「最高の夜だった」「(o^^o)」
嫁は絵文字を頻繁に使っていたが、
いきなり親密なやり取りが増えていた。
不倫を確信したのはこのやり取り。
「相性良いよね?」「私もそう思います」
特に逢った翌日に多くなるようで、
まるで恋人同士のようなやり取りを読んでいると胸が苦しくなった。
二人の気持ちがどんどん盛り上がっていくのがはっきり分かった。
「◯◯と一つになる喜びは言葉では表せない」
「私もです」
「何故◯◯が俺のものではないのか、思い出す度に苦しくなる」
「出逢う順序が違えば良かったですね」
逢う日の約束が無かったり時折合間が空くので、
やはり電話での交換がメインだったと思う。
だけど、LINEという形の残る連絡手段で
決して行うべきではないやり取りの痕跡まで残っていた。
「◯◯の中でなら何度でも果てる自信がある」
「壊れちゃいます」「壊して僕のものにしたい」
「ありがとう。気持ちは同じです」
「昨日◯◯が夢に出てきた。恥ずかしいけど興奮しちゃったよ(笑)」
「私なんか毎日貴方の夢を見ます」
「俺と旦那さん、どっちがいい?」「聞かなくても知ってるくせに」
「はっきり言って欲しい」「◯◯さんです」
行為の事についてまで及ぶLINEの内容は、
まるで付き合い始めたばかりの学生カップルのよう。
「今すぐ抱きたい」「抱かれたい、かも(笑)」
「夜が明けて、日が沈み、また夜が明けるまでずっと君の中にいたい」
「本当にあの時は死ぬかと思いました」
「嫌だった?」「いいえ・・・幸せでした(笑)」
思い起こしても二人が逢瀬に興じているこの期間、
僕達二人は何の問題もなく上手くいっていた。
行為自体も週に何度もあった。だから信じられなかった。
鈍感と言われればそれまでだけど。
そして僕の存在が折に触れて多くなる二人のLINE。
「旦那さんに抱かれる◯◯を想像すると死にたくなる程苦しい」
「ごめんなさい・・・としか言えません」
僕をライバル視する彼の言葉が多くなり、
あれによほど自信があるのか、
夜の生活自体の生々しい比較も頻繁に行われていた。
そして嫁ははっきりと、何度も僕よりも彼との行為の方が
良いと答えていた。
俺とではいった事がないとまでも。
そして彼は一線を越えようとしていた。
「今からの◯◯の人生を俺にくれないか?」
「ありがとう・・・でもそれは出来ません」
その後暫くやり取りが途絶え、そして一週間後。
「俺と一緒になって欲しい」「ありがとうございます」
その一行のみ。
電話でのやり取りは分からないが、その後位の話。
「旦那さんに話すのはいつ?俺も一緒に頭を下げるよ
「もう少し待ってください。もう少しだけ」
「信じていいの?」
「勿論です。私も早く貴方の苗字になりたい」
それでLINEのやり取りは終わっていた。その後は無し。
計算すると、その約一年後に妊娠、出産している。
子供は間違いなく僕の子です。
女々しいと思いつつ、DNA鑑定はしました。
このLINEに気付いた時は食事が喉を通らないほど苦しみましたが、
出産時に立ち会い、娘の誕生の瞬間に立ち会った時に覚悟を決めました。
恐らく嫁は彼とはもう終わっていると思います。
根拠はないですが、嫁の目には娘しか見えていませんから。
今嫁の実家に帰省中です。
三ヶ月になる娘と川の字で寝ていますが、
隣で寝息を立てている嫁と娘の可愛い寝顔を見ていると、
前を向いて歩いて行く決心が強くなって行きます。
家族の力は凄いもんです。
計算では結婚して二年後に不倫が始まっている
当時知っていたなら、当然離婚もあっただろうと思う
色々葛藤はあったよ、それこそ気が狂いそうだった
携帯見た事を後悔した
でもね、娘と嫁の幸せそうな寝顔を見ていると、
全てを凌駕する覚悟というか、
温かい気持ちにしてくれるんだよ
子を持った人なら分かってくれるのではないだろうか?