義弟嫁さん「嫌いな物はないです。好きなものはピーマンです」

義弟夫婦を初めて家に招待したら、
義弟嫁さんがめっちゃ面白い人だった。

義弟夫婦は東京住まいで、
うちは新幹線で二時間以上かかる田舎。
まわりは畑ばっかり。

外食じゃなくうちで夕飯食べる(というか飲む)予定だったから
義弟嫁さんに「食べ物の好き嫌いやアレルギーあります?」って聞いたら

「嫌いな物はないです。好きなものはピーマンです」

という答え。
好物はと聞かれてピーマンと答える人を初めて見た。

「うちの畑に今ピーマンがたくさん実ってるから、
よかったらおいしそうなの選んでください」

と言うと

「いいんですか?!」

と目を輝かせる義弟嫁さん。

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ピーマンがすずなりの畑に降り立って
ピーマンに埋もれながら

「こんなに幸福な経験は生まれて初めてです…」

とうっとりしてた。
面白いから夫と私と義弟で撮りまくり。
画像は本人に見せて、希望するのを送ってあげた。

夕飯は予定してたメニューを変え、ピーマンの肉詰め、
ピーマンとじゃこのカリカリサラダ、
ピーマンとちくわの炒め物など。

義弟嫁さんは半分に断ち割り種を取り除いた生ピーマンに、
ピーマンとじゃこのサラダを載せてボリボリ食べて

「取れたてのピーマン美味しい!美味しい!」

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と連呼。
いや私も夫もわりと好きだから作ってるけど、
こんなにもピーマン好きな人を見たのは初めてだ。
義弟に聞くと、

「普段のメニューもピーマン多め。でも飽きる味じゃないし
俺も嫌いじゃないから問題ない」

だそうだ。
翌日はピーマンのてんぷらで素麺を食べて、
おみやげにどっさりピーマンを持たせて見送った。
去り際に義弟嫁さんに「実はこのネックレスもピーマンなんです」と耳打ちされ、
よく見たらほんとに輪切りにしたピーマンで爆笑した。
緑じゃなく18金で、あの形なだけだと意外と気づかないもんだね。

去年はコロナで義弟夫婦が帰省できなかったから
ピーマンをどっさりクール宅急便で送った。
大喜びしてもらえた。
ビール一箱になって返ってきた。

今年もやっぱり帰省は無理そうだなーと思ったから
義弟嫁さんに電話して

「ピーマン送りたいけどいつなら家にいる?」

と電話したのが先月のこと。
そしたら義弟嫁さんおめでただった。

つわり中で何とピーマンを受けつけない体になってしまったという…。
代わりに何を食べてるかというと、
しめじとミカンしか受け付けないそうだった。

「本当は冬ミカンが食べたいけど今の時期はないから
ミカン類なら何でも食べてる」

「心はピーマンを欲してるのに体がNOと言うから辛い」

と嘆いてた。
キュウリなら何とか食べられるというからキュウリをいっぱい送った。
義弟からお礼とともにやっぱりビールがお返しに送られてきた。

そして一昨日義弟嫁さんから電話。
つわりが急にピタっとおさまって
またピーマンが好きになったという。

「人体って不思議ね…」「神秘ね…」

と二人でしみじみした。
そんでもって私さっき、とれたてピーマンを箱いっぱい義弟夫婦宛てに送ったとこ。
喜んでもらえるといいな。

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