夫と付き合って、婚約するまでの間三股していたこと。
それ以前も含め、ほぼ貞操観念ゼロだったこと。
一人は23才の頃からの15才上の医者(会うと財布の中身が2万くらい勝手に増える)、
25才の頃からの地主ニート(何でも買ってもらえた)、
26で知り合った夫は一部上場ではあるが
普通のサラリーマン(完全割り勘)。
全員自由になる時間が違ってて、
2年間揉めることもなく続いた。
その間つまみ食いもそこそこしてた。
気を付けていたのは、絶対に誰にも何も言わないこと。
仕事はきっちりやること。
自分の部屋には男を上げないこと。
旅行以外は必ず自分の家に帰ること。
刺されたら困るから、自衛のつもりだった。
一番セー的な嗜好の相性が良く、
かつありのままの姿を見せられ、
人として一生懸命でいとおしく、
何かあれば養ってやらねばと思えたので、
金銭的にはイマイチの夫と婚約したら、
夫の実家が一番裕福だった。
婚約にあたって興信所が入ったみたいだが、
親族、人品調査も問題なく通過。
何のミラクルかと思った。
感心されるくらい貯金ができていたのは、
医者からもらったお金をまるっと貯金してたせい。
式も新婚旅行も、そこから負担分は出した。
会社員時代のお金は外債投資に突っ込んである。
すべてヘソクリだ。
新居の食器類、作家ものの和食器や古伊万里、
古九谷、ブランド食器、調理器具が充実していて驚かれた。
あれは別に祖父母の形見じゃない。
ボンボンの貢ぎ物だ。
ぶっちゃけブランドバッグたんまり貰う並に
お値段はしている。
包丁もバカラのグラスセットも、
私のお給料なんかじゃとても買えない。
やってる最中は特に罪悪感は無かったが、
年々夫を好きになる度に恥ずかしくなる。
結婚式の写真みたりご飯盛り付けたりするときに、
汚いことした結果物を見てぐわーってなる。
何らかの因果応報はあるものとおもっているが、
夫を苦しめるのは嫌なので、善き母良き妻の皮被ったまま、
墓まで秘密は持っていく。
年々しんどくなってきて、
時々血迷って誰かに話したくなってたから、
ここで誰かに聞いてもらえてよかった。
別れ話はもめなかったなぁ。
うっすら結婚を意識し始めた頃、別れ話を始めた。
年上医師には、継ぐ予定のご両親の病院は遠方すぎること、
貧乏な家の娘には不相応と親が反対。
私も子が欲しいしそろそろ潮時と話し、
ニートには、父母は堅実な人なので無職の長い人との結婚は難しいと伝えた。
各々、本人にはどうしようもないことだったこと、
結婚は家のつながりということもあり、
1ヶ月位かけてゆっくり納得してもらった。
付き合ってきた期間の関係性がよかったためか
金返せとはいわれなかった。
整理して夫のみに専心したタイミングでちょうどプロポーズされた。
興信所は、なんで大丈夫だったのかわからない。
結婚の挨拶に行ったとき、
「実は資産があって、それを守らなきゃいけないので興信所入れても良いか」
って、あちらのご両親に言われた。
バレて終わるならそれまで。
自業自得と思い、「よい機会です」と快諾した。
婚約破棄された時に備えて、
慰謝料も準備してたくらいはダメだと思った。
貧乏だけど借金だけはない親族、仲の良い家族、
ご近所とも良い関係で可愛がってもらってた。
私自身は、大学出て地元の金融機関でずっと勤めて、
交遊関係も広くなく、パッと見お金のかかる趣味もない。
交際期間、あまりに地味に遊ぶ上に割り勘だったので、
夫の貯金は倍額に増えてたらしい。
本当に地味に生きてきたから、
一次スクリーニングで引っ掛からなくてそのまま流れたのか、
金銭面のチェックの方が主だったのかもしれない。
どちらにしても、私は悪いことをした。
ずる賢いかも知れないけど、賢明な人間じゃない。
夫を見ていると、善き人とはどういうものなのかよくわかる。
猿真似だけど、最後まで真似して、
ずっと一緒に生きたいと思ってるよ。
ここで吐き出せたから最後まで頑張る。ありがとう。