少し恥ずかしいですが、俺と嫁Nの話を書きます。
就職して、地元の近くの工場に配属になった。
我が社は営業職でも、自社製品の理解との名目で
2,3年現場に配属される。
幸運な事に、実家から車で通える距離なので、
大学進学て東京に出て以来戻ることになった。
地元は、車がないと生活ができない、
娯楽と買い物はジャ◯コ(現イ◯ン)しかないという典型的な田舎。
大型書店もジャ◯コ内にしかなかったので、
休日に出かけて行って立ち読みしていると、
女に肩たたかれた。
「俺君だよね、私憶えている?」
「高校の時の同じクラスだった、Nさんだよね」(5分くらい考えて、やっと思い出す)
高校の時の同級生で、当時はほとんど話したこともない女だった
他の友人たちの話題もしたくなり、フードコートに移動して、
じっくり話すことになった。
俺の話になって、2,3年限定で地元に戻ってきたこと、
彼女は大学卒業時に別れた事など話した。
Nは、地元の食品会社で事務をしていて、
周りが女だけで出会いがないとこぼしていた。
N 「東京の女性は、華やかできれい、私は昔から地味で、存在感もないし」
俺 「化粧と服装でどうでも変わるよ、Nさんは、整った顔しているのだから、
化粧して服装変えたら、素敵になるよ」
N 「・・・・」
俺 「Nさんの事、高校の時、いいなと思っていたんだよ、
告白しようと思ったくらい」(嘘です、話掛けられるまで忘れてました)
N 「嘘ばっかり、私の事憶えてなかったでしょ、告白されたことも交際したこともないし、」
俺 「憶えているよ、2学期に斜め後ろの席になった時に、
君の事みてたし、鞄にタヌキのマスコットを付けていたことも憶えている、俺にとって初恋だった」
(Nについて憶えているすべての情報を何とか吐き出す)
3時間くらい、疑似初恋青春話を楽しんで、帰ろうと挨拶すると
N 「来週もここに来る? じゃ11時にここで待合せしよ」
別に用事もないので、連絡先を交換し、
毎週逢うようになって、自然に交際を始めた。
田舎のデートコースの定番で、ジャ◯コで買い物に行って、
ラブホ行ってカラオケするを半年くらい続けた。
交際して半年して、Nの家に行ったら、N妹から
「姉は、化粧もせず、ジーパンしか履かなかったのに、
化粧をして、ワンピースやフリフリのブラウスを着て綺麗になったので、
彼氏が出来たとすぐわかった」
「俺さんにとって姉が初恋の相手だと知って、俺さんに姉の事を安心して任せられます」
と言われた。
今更、あれは疑似青春話と言えず、微笑むしかなかった
高校の時の同窓会でも、女子の中では、
俺が初恋の相手のNが忘れられずに戻ってきて、
Nが告白されたって美談になっていた。
東京に戻る時に、地元で結婚式を挙げて、
地元の友人達に祝ってもらった。
3年経った今でも、嫁の実家に行くと
初恋同士の幸せな夫婦な扱いになっている。
俺にとっては、居心地がいいし、
嫁はきれいで倖せなので、それも有りかと思う。