北陸の超田舎で生まれ育ち、
「女は21,2歳で男性に見初めてもらって
結婚し子を3、4人産んで義両親を看取り、
孫に囲まれて死ぬのが幸福」
という価値観の中で高校生まで過ごした。
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当時の彼氏は幼馴染みで、家の番地が2しか違わないご近所。
当然親親戚ぐるみの付き合いで、
高校を卒業したらすぐ嫁ぐと思われていたし
自分もそう思っていた。
でも高3の夏、ある絵本に出会って
「どうしてもこの絵本を作った出版社Xに行きたい!」
と思った。
今思い返してもちょっと異常な衝動だった。
私は親と親戚と彼氏の反対を押しきって上京し、
某絵本専門店で4年バイト→5年正社員→出版社Aに転職→
出版社Bに転職→上京して18年目で
あの絵本を作った出版社Xに採用してもらい、
現在も働いている。
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今はアラフィフ独身婆。
先月、法要でウン十年ぶりに故郷に帰ったら、
言い方が悪いけど祖父母の代が
みな鬼籍になってすごく小ざっぱりしていた。
私の下の代(30~40くらい)は独身が多く、
また独身でも奇異な目で見られたり陰口を叩かれないし、
離婚して出戻ってきた女性が親と同居しながら
働いていたりで、すごくホっとした。
生きているうちにこんな故郷を見られると
は思えなかったので何だか衝撃だった。
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