母子家庭という理由である一家に泥棒にされた。十年後にその一家の父が訪ねてきて真相を語った。

中学時代、友人Aの家で数人が集まって
試験勉強してた日の翌日、なぜか私だけがAに

「今日悪いけど家に来て」

と言われた。
行ってみると、A兄・A母・Aが並んで座るリビングに座らされて

「今返せば警察沙汰にしない」
「あれは高校生が持つものじゃない」
「黙ってても分かる」

とよく分からない説教をされた。

スポンサーリンク

本気で何のことか分からずに黙ってたら、
A兄にビンタくらった。しかも数発。
怖くなったのと痛かったので
泣きながらなぜかごめんなさいと言う私。

母のところに連れて行かれて、
何かを盗ったと言われ、A兄が

「ちゃんと話さないとまたぶつぞ!」

と言うので恐くなって自分がやったと言った。
母が土下座した光景は今も
トラウマになりそうなほど忘れられない。
その後、私はクラスでも泥棒の噂を立てられ、
ひどいいじめにあった。
担任も泥棒なんだから仕方ないと助けてくれなくて、
でも不登校になったら母を心配させると思って
意地でも学校に来ていた。 

そんな状態が数ヶ月続いた後、
私を助けてくれたのは受験だった。
学校では誰も受けない学区ギリギリ遠方で
レベルがかなり高い高校を選択し、
担任が内申をどれだけ悪く書いても
受かるくらいに必死で勉強して合格。 

母も同時に引っ越しを決めてくれて、
知り合いの誰もいない場所で、
まっさらな学生生活を始めた。 

そして数年後、なぜか夜にいきなり
AがA父とともに尋ねてきた。
語ってくれたのはあの事件の真実だった。
あの時にA家から無くなったのは、
ある記念の10万円金貨が数枚。
(私)だけが母子家庭で県営住宅住まい。
やってもおかしくない、という差別的考えに、
中学生のポケットに簡単に入るサイズということもあり、
A家では私だと決めつけたらしい。

ところが、その数週間後に出張から
帰宅したA父が出したのが件の金貨。
出張先で物入りになったときの保険に持っていったのだ。
だが、既に私はいじめの真っ最中。

A母は

「今更本当のことを言えばAがいじめられる。
今のまま無事卒業したいなら(私)に泣いてもらう方がいい」

と思い、Aに

「学校にも父にも黙ってなさい!」

スポンサーリンク

と言ったそうで、Aも逆らえなかった。
A兄や母を訴えてくれてもいい、
ごめんなさいと頭を下げられた。
A父も涙ながら土下座して
あの時に母が払ったらしい金額と別に金封を持ってきた。

しかしなぜ、今になって…と思ったら、
A母とA兄、Aの高校の友人に訴えられていた。
A母とA兄は浪費家で生活費が足りなくなり、
数十万だが借金をして返すあてが無かった。
そこで思い出したのが私の事。
あの手でお金をもう一度!と考えたA母とA兄、
Aの友人の中から母子家庭の子を選び、
家に招きよせ、
後日金貨が盗まれたと騒いで白状しないと…
と私のようにA兄が殴って脅したそうだ。

私のときと違ったのは、相手が気の強い子で
認めないばかりか母親は弁護士事務所勤務。
しかも、県営住宅とはいっても
一定以上の年収の人が住むところ、
というバックボーンの子だったこと。

同じように家に押し掛けたところ、
殴った事実と証拠の無さに逆に責められて、
恐喝と暴行で事件にされたらしい。
で、芋づる式に私の件が浮かび上がり
私のことを全く知らなかったA父が
Aに問いただして謝罪に至ったと。

疑いが今更晴れても、
私の中学時代の嫌な思い出が消えるわけじゃないし
Aを許す気にもなれないが、
母のために謝罪金は受け取った
(支払った金額×5になってた)。

あれから10年以上が経った現在も、
私の所には中学の同窓会の案内は来ない。
当時私を泥扱いした子は、
今もまだ私を泥棒だと思ってるんだろう。
その場所に行って、A母や実刑食らったA
兄のことを言ってみたい気はする。
面倒だからしないけどwww 

以上です、ところどころフェイク入れてるんで、
つじつまが合わない所あったらごめんなさい。
昔語りを読んでくれてありがとう。 

皆さんが言うように、当時警察に言っておけば
良かったかも知れないけど、今よりもずっと
母子家庭に風当たりの強い風潮だったから、
警察も相手にしてくれたかどうか。 

母は、私が警察に辛い目にあわされないようにと
庇ってくれたんだと思います。
私が悔しがっても

「負けるが勝ちだよ、けがしなかっただけでも良かった」

と言ってたから。
支払い金額は6ケタでした。
1枚ウン万円の金貨だったらしいです。
今気づいた、結局私は現物を知らないんだwww
今は母も父と仲良くするために川の向こうの国に行ってます。

風の噂では、A母とA父は離婚、
A兄はその後も何度か実刑を重ね、
今もまた塀の中。 

昔彼らが住んでいた家は既に無く、
今では古ぼけた県営住宅で、病気のA母をAが介護中、
Aは母と兄の借金もかぶり、必死で働いてるそうです。
許すことはできないけど、彼女なりに
いつかは幸せになってほしいと思います。 

私と関係ない所で。 

すいません、支払い金額とは、
A父が私たちに払った金額です。
引っ越し費用くらいはありました。
母は技術職だったんで、そこそこ稼いでたのか、
生活保護手当も受けてません。 

正直者がバカ…と言われても、
騙してもらうような犯罪はしない母でした。

スポンサーリンク