母があの秋葉原の事件に
巻き込まれたかもしれないという可能性が
浮上して大騒ぎになったことがあった。
母は事件当日に秋葉原へ一人で
買い物に行ったきり連絡がつかなくて
父も私も大慌て。
その日私は婚約者と
婚約者の誕プレを買いに行く予定だった。
申し訳ないけど延期してもらえないかと
頼んだら滅茶苦茶怒られた。
約束を破るのかと今まで
見たこと無いくらいに怒鳴りちらしてて、
母の生シがわからないからと説明しても、
巻き込まれたのは運命だった
(すでにしんだと決めつけていた)。
他人の生きしにごときで
俺との約束を無しにするなんて
とんだ糞女だわと電話で言われた。
頭の片隅にちらっと婚約破棄が過ぎったが
すぐに思考回路は母の事で埋め尽くされた。
私は父と秋葉原へ向かった。
その途中で交番から父へ電話が入り、
母の無事が確認されました。
母はあの事件とは関係無しに、
カバン(携帯と財布)をひったくられ、
追いかけるが転倒。
誰かが一緒に追いかけてくれたが
捕まらず交番に駆け込んだ。
母は父や私の番号が思い出せず
(うちには家電が無い)、
母の実家にかけるが誰も出ず・・・
交番に電車賃を借りようとしたところで
ようやく父の番号を思い出した。
そんなこんなで母の件は解決し、
私と婚約者の問題へと移行。
母と私で約束を破った件については謝罪した。
婚約者、婚約者父は大激怒で
(母と連絡がつかなかった原因が
母のお間抜けだったのかと激怒)
こんなだらしがない家庭では婚約は無理だと
婚約破棄を言い渡された。
すでに私は婚約破棄する気でいたので
喜んで受け入れた。
父は「いくら妻があの事件とは
無関係だったとはいえ、場所とタイミングが
一致して連絡がつかないとなれば
誕生日プレゼントなんて
買いにいくことなんて出来ない。
誕生日プレゼントを買うというのは
人の生シにより重要な事なのか?」
と冷静に伝えてくれた。
私もほぼ同じことを言ったんだけど、
父が言っただけで婚約者は怯んだ。
しかも婚約者は「婚約破棄なんてうーそ^^」
と茶化してきたので、こちら側全員が呆れて
「婚約破棄は決まりですね」
と言って引き上げた。
その後の処理は割愛するが、
身内のシを「他人の生きしに」
なんて言える人と結婚しなくてよかった。
今まではほんっとうに普通だった。
平均的だと思う。
約束が守れなかった事はほとんどなく、
丸一日予定が無くなったのはこれが初めて。
どちらかが体調を崩して
半日で終了って日もあったけど
そんなときは互いに気遣いがあったよ。
少なくとも一緒にいて不快ではなかった。