自分がいかに卑しいみっともない人間かを 自覚した

私は子供の頃、すごく太っていた。
家族全員デブだった。
食事は毎回苦しくなるまで食べる、
常に家にお菓子があって間食し放題、
空腹にならなくても満腹じゃ無くなったら
何か食べていた。

週4~5回は外食で、安いビュッフェや
ファミレスで大量に注文していた。
例えばサイ○リアに行くと、スープ+ドリア+ハンバーグ+
デザートで1人前。

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さらにピザを頼んで皆で分けたりしていた。
家で母が作るときも、パスタや揚げ物ばっかりで
野菜はほぼゼロだった。
もちろん量はかなり多い。
父の収入はそこそこ良かったが
エンゲル係数が異様に高く、
食以外にはお金をかけなかった。

当然の如く私も姉も妹もデブになった。

他人の食べ物を奪ったりはしなかったが
かなり食い意地は張っていて小遣いは全て
お菓子に費やした。
そんなサラブレッドデブな私に転機が訪れた。

小学5年生のある日、
近所のYちゃんと登校していたとき

私「昨日Yちゃん誕生日やったんやー。ケーキとか食べた?」
Yちゃん「ううん、食べてない。ご飯も普通に野菜炒めやったよ。」
私「えっ!?誕生日やのに!?」
自分にとって誕生日=ケーキ&ご馳走の日だったので、
かなり衝撃だった。

しかも野菜炒めなんて我が家では
罰ゲームメニューだった。

Yちゃん「本当はケーキ買って家で焼き肉する予定やったけど、
妹が雑貨屋で買い物するのに時間かかって
店閉まってしまってん。」

さらに衝撃。
もし我が家で同じことが起きていたら、
収拾がつかない程の姉妹喧嘩になっている。

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Yちゃん「でも妹は私のプレゼント買うのに時間かけてくれたんやし、
焼き肉とケーキは今度する約束やからいいねん。」

三度目の、一番キツイ衝撃だった。
この瞬間、自分がいかに卑しいみっともない人間かを
自覚した。
食べる事しか考えず、
ぶくぶく肥ってニキビもできていて
服は入れば良いとしか思ってなかったから
ダサいぶかぶかの物で、
髪は母に切って貰っていたからぼさぼさで
目の前の可愛い服を着た髪の長いYちゃんと
比較すると消えたくなった。
それまでクラスの男子にデブとか豚とかからかわれても
開き直っていたけど
急に恥ずかしくなった。

とにかくこのままじゃ駄目だと思い、
母に相談するも取り合ってくれなかった。
なので保健室の先生に相談すると、
適切な食事量や運動について教えてくれた。

・苦しくなるまで食べない
・野菜を食べる
・甘いお菓子やジュースばかり買わない
・ゲームばかりしない

等々、当然の事がそれまで一切頭に無かった。
それから自分なりに頑張ってみた。

外食では野菜をしっかり食べて
量も減らす、間食はしない、
家のご飯は幸い大皿料理ばっかりだったので
量の調節が出来た。 

毎日家で縄跳びをしたり、
友達とジョギングしたり。

お小遣いは食べ物じゃなくて美容院で使い、
ちゃんとした服も買ってもらった。
中学生になるとバレー部に入り、
中2になる頃には標準体型になった。
どんどん痩せていく私を心配した両親に、
何度か病院に連れていかれた。

完全な健康体だった。
むしろ親が生活習慣病について説教されていた。
妹が思春期になると、自分も痩せたいと
言い出したので全力でサポートした。

2年かけて標準体型になった妹は
ビックリするほど可愛くなった。
姉は相変わらずだったけど、

職場の健康診断で色々引っ掛かったらしく
去年からダイエットをしている。
久しぶりに会うと順調そうだ。
両親は心配だけど、
老後の資金は貯めてるし
子供達に迷惑はかけないから
好きにさせて欲しいそうだ。

 

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