私は所謂妾の子。私と父は会っていいが、母と父はダメだった。

私は所謂妾の子。
父はわりと浮気当たり前な仕事で、
正妻もそれを承知。

不妊だった正妻は
まわりから離婚しろと言われていたらしいが、
何より父が正妻と離婚したくなかったらしく許否。
途中で、正妻から父の血のつながった子供を
作ってほしいということで、
不倫相手を作ることを推奨されたらしく、
すべて承知の上で私の母が不倫相手となり、妊娠出産。

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その後は取り決めで、
私と父は会っていいが、母と父はダメだった。
父はものすごく稼いでいたから、
自宅にもうちにもお金をいれていたし、
自分の家が特殊だとは思っていたけど、
所謂サラリーマンとは違うし、
そんなもんかと思っていた。

正妻も母も父が
大好きだということはわかっていたんだけど、
父はどうだったのかはいまだにわからない。
大人になってから母と話していたときに、

「あの人と会えないけど子供が産めた私と、
毎日一緒に暮らせたけど子供の産めない
正妻さん、どっちが幸せだったんだろう」

というのを聞いて、
なんともいえない気持ちになった。

で、何が修羅場かというと、私の名前。
父の名字に入ってる音をそのまま使ってる。
フェイクだけど、
父が朝比奈だったら私はあさひとか、
藤田だったら富士子みたいなことね。
万が一父と結婚したくなっても、
私の名前が変になっちゃうから
思い止まれるようにそうしたらしいけど、
この前正妻が亡くなって、
母はあっさり父と再婚。
私、朝比奈あさひ、藤田富士子みたいな
名前になったんだけど。

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そして再婚後にすぐ父もなくなり、
父と母は結局一度も一緒に
暮らすことのないままだった。

憔悴している母を見て、
あーなんか私って結局この二人の
おまけなんだなーと思うと
ふっきれて母とは疎遠になった。

朝比奈あさひ、本名ですよ!で
一発で名前覚えてもらえるから、
この名前も営業職の今は重宝してる。
でも、名乗る度にちょっと微妙な気持ちにもなる。

ありがとう。でも母も最初から
事情わかった上でその立場になってるから、
自己責任かなと思うよ。
大人三人は、本当勝手だよね。

父は芸術系の仕事で、感性とか考え方が
普通の人とは違っていたし、
だからこそ成功したんだろうし、
その違っていた部分含めて魅力だったんだろうから、
仕方ないと思ってる。

母も正妻も、父が好きだったけど、
二人は考え方とかは普通の人たちだったから
幸せではなかったのかもしれないと思う。
父は私を可愛がってはくれたけど、
やっぱりそれも親子だからというより、
単純に子供という概念のかわいさというか、
父の感性にピンと来るものがあってその部分を
可愛がってもらったというか、なんというか
ちょっと距離は感じていたな。

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