亡き母への手紙が読み上げられ、花束が供えられた  私は全てぶちまけたい衝動にかられた

妹の結婚式
妹は母親のことをあまり覚えていない
母が死んだのは妹が5歳の頃なので、
多少の記憶はあるのだが虐待されていた部分が
スッポリと抜けている
食事が冷蔵庫から出したコチコチに冷えた御飯だけで温めてももらえず、
食べないと殴られ口に突っ込まれていたことも

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お風呂も洗面器で2~3杯のお湯をぶっかけられるだけだったことも
そのため髪にゴミがからまっていたのを力任せに引き抜かれたことも
習わせてもいないピアノやフルートやバレエや算盤を
「なぜ出来ないんだ」とタコ殴りにされたことも
幼稚園の同級生の女の子を誘拐してきて
「この子が娘ならよかった」と目の前で可愛がって、
私たちは夕飯抜きだったことも全部忘れている

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覚えていないけれどきっと可愛がってくれていただろう母
私達を残して死んだことがきっと心残りだっただろう母
母の遺影に席が用意され、
亡き母への手紙が読み上げられ、花束が供えられた
私は全てぶちまけたい衝動にかられたが、
せっかく妹が忘れている最悪な記憶を掘り返して突きつけることになってしまう
父も妹が本当は母が浮気して出来た子であることは墓まで持って行く
母はどうせ死んでいるし
不幸と言うよりは何か苦い1日だった

母は転落死しました
よそ様にご迷惑をおかけして逃げる途中に天罰が下りました
一昔前の癒し系タレント似で高学歴だった母を
今でも「惜しい人を亡くした」と思っている人がたくさんいます
妹も惜しい母を亡くしたと信じている方が、
この先の精神衛生にも良いと思います
なんだかスッキリしませんね
すみません

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