兄は赤い薔薇の花をさし、私は紫のパーティードレス、妹は真っ赤なドレスで父の葬儀へ

アル中で私達兄妹に暴力を振るっていた父に復讐した話。

暴力の中には性的な物もあった。
兄と私はなんとか普通に暮らせているものの、
末の妹はPTSDになり成人した今でも苦しんで、
精神科に通院している。

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兄妹全員、男性を嫌悪するようにもなって、
妹に至っては男性が隣に座っただけで吐くほど。

両親の離婚をきっかけに縁を切って、
数年後、父が癌で苦しんだ後に死んだ。
当然、誰も見舞いに行かなかった。

ここからが復讐。

「あいつが死んだらお洒落をしてパーティしようね」

と妹が冗談で言った言葉を実行した。
葬儀の場に遅れて現れた私達。
葬儀場に着くと同時にクラッカーを思い切り鳴らす。
兄はどこで買ったのか…
紫のベルベットのジャケットの胸ポケットにバラの花を刺し

私は同じく紫のサテンのパーティドレスを着用
妹のドレスは私達が念入りに選んだ
真っ赤なスカートの膨らんだ物。

制止を力づくで振り切り、
持参したラジカセで大音量で音楽を鳴らし、
それに合わせて拡声器で歌う妹。

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歌の終わりとともにシャンパンをあけて、
棺に思い切りぶちまけた。

マイクに向かって全力疾走した妹が

「お父さん、私達に一生の苦しみを与えてくれてありがとう。
お嫁に行けない体になりました。
箪笥(タンス)の中に児童ポルノの雑誌が
たくさんあるのを知ってるよ。
あれどうするのかな?
地獄で大好きな児童ポルノでも見てシコっとけ、クソ野郎。」

と演説。
そしてざわつく場内を大声で笑いながら私たちは去った。
これで外面の良かった父の名誉は地に落ちたはず。
私達は親戚にキチガイ扱いされたけど、
そんな事はどうでもよくなるくらいスッキリした。

葬儀が終わると、個室の居酒屋で乾杯。
祭りの後のような高揚感が収まると、妹は

「勝手に死ぬなんて許せなかった。
この手で本当は殺したかった。」

と呟いた。
私達は抱き合って号泣した。

絵が大好きな妹は努力の末、美大に入学。
絵を描くことがはけ口になったのか、
男性嫌悪が収まりつつある。

妹に彼氏ができたので記念カキコ。

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