ゼミの発言で友人をほとんど失ったこと。
法学部のゼミで、ある日犯罪者の人権がテーマになった。
俺は親戚に保護司や保護観察官がいたこともあり
「罪を憎んで人を憎まず」ってのを教えられてきた。
でもゼミの俺以外の学生の意見はみんな
「犯罪者に人権はない」
という恐ろしいもの。
やり直せる場所がなければ人間は追い込まれて
自暴自棄になり再び罪を犯してしまうと言っても理解はゼロ。
他の学生は
「社会復帰が難しいからこそ抑止力になる」
「真面目に生きてる人でも苦しい時代なのに何故悪い人を助ける必要があるのか」
という意見だった。
教授はというと普段発言しない学生たちが
言い争う様子を見てご満悦。
その後は
「身内に犯罪者でもいるのか」
「人権屋」
とか言われる始末。
卒業するまでかなりつらい思いをした。
これでも一応私立の法学部の中では最難関クラスの大学。
だからゼミの人たちはみんな優良企業に就職していった。
頭のいい人たちでもこう考えていてるんだから
社会に余裕がないのかもしれない。
ちなみに、忘れられる権利も俺以外反対だった。
「炎上した人間をネット上に生涯晒し上げることが
見せしめとして抑止力になる」
なんて、本当に恐ろしいよ。