あなたの身にどんなことがあってもこの先もずっと私がついているから大丈夫よ。

知り合って4ヶ月くらいになる遊びの女が、

「(俺)くんが結婚してくれないなら、
私もいい歳だし、そろそろ婚活を始めるよ」

と言い出した。

俺的には、結婚なんて無いし、
あってもコイツとは嫌だと思ったから、
「好きにしていいよ」と答えたんだが、
女はそれが気に入らなかったらしい。

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「どうして勝手にしていいの?」

と訊かれたから、俺には彼女の人生を拘束する権利なんか
ないことを伝えると、彼女はいきなり大声で泣き喚きながら、

「この詐欺師野郎が!!」

と、いきなり俺の顔面をボコボコなぐりだした。
一発目のグーが鼻にヒットして、
俺の部屋の白い壁が赤く染まるほどの大量出血をしてしまった。

彼女は、顔面に手を当てたまま
倒れこんだ俺のみぞおちを蹴り始めて、
呼吸が出来なくてタヒぬかと思った。

不覚にも俺はそのまま意識を失って
救急車で病院に運び込まれたらしい。

病室で意識が戻るとベッドに寝ていて、
俺をボコった女がベッドの横に椅子を置いて座っていた。
彼女は、さっきまでとは人が変わったみたいに優しそうな声で、
俺の手を握り締め、こう言った。

「あなたの身にどんなことがあっても、
この先もずっと私がついているから大丈夫よ。」

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「確か俺はお前にボコられた気がするんだが・・・」

と言ったら、

「え?何言っているの?頭打ったんじゃない?大丈夫?」

と女が笑う。
どうやら彼女は、病院の人に

「男二人で私の取り合いになって、(俺)くんをなぐった男は逃走した」

と嘘をついたらしい。
彼女の嘘の中では、
俺をなぐったのは、俺の親友Oということになっている。

看護師の前で、

「ねぇ、私、あなたもOくんも大切なの。警察沙汰にだけはしないで。」

と、悲劇のヒロインになりきっている彼女に唖然としつつ、
俺は一生この虚言女に付きまとわれるのか?と、体が凍りついた。

いや、彼女がトイレに行った時に病院の人に事情を全て話したんだが、

「ここまで酷い顔面骨折は、女性の力ではあり得ない」

と言われ、俺が記憶障害を起こしているかのような
理不尽な扱いになっている。どうしたらいいんだ・・・。

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