俺嫁30歳、不倫相手32歳
不倫は楽しかったし、やらなきゃよかったとは思えないけど
嫁には悪いことした

不倫相手との出会いは職場
出会った直後から「こないだ言ってた◯◯私も行ってみましたー」
みたいなのが多いなあとは思ってた

「今度のみましょう?」
と誘われて非リアの俺は割とテンション上がってたな

出会って半年ほどで仕事関連でメールするようになったけど
向こうから仕事の愚痴というか、悩み相談が多く来るようになった
主に人間関係、女同士は大変なんだな、と
それもメールの口実だったのかも

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嫁のルックスをワタモテの女の子とすると
浮気相手はまいんちゃんみたいな人だった

そのうち
俺の方からも 今度のみにいきましょうねとメールしたら
えー良いんですか、もっと若い人と行きたいのかと思ってた
とか帰ってきた。

メールがいつでもできる関係は危ないね
俺みたいな普段メールする相手が2,3人しかいない男は
それだけでテンション上がってしまう
既婚者なんてそんなもんなのかと思っているが

ちなみに相手の女は職場でもベスト3に入る美人だった
年は若手ではないが仕事ができて気立てがよかった
なんでそんな人が俺なんかに興味を持つのか疑問だった

そして二人で飲みに行く日に
なんとなく何かあるかもと察した俺は、あえて一緒にタクシーに乗るのを避けて、
途中で合流する形をとった

飲み屋では幼少期の話とか仕事の話、色々した
仕事の話は暗い表情をよく見せてたけど、イメージでは
人間関係トラブルも自力でなんとかしそうなタイプだったので
自分に相談するためにとっておいたネタなんじゃないかと思ってしまった

美人には何種類かいるが、才色兼備で男性社員から頼りにされ
周囲の同性の反感を買ってしまうタイプだった

個室居酒屋でいろんな話をした

ゲスなんだがお互い子供もいた
「私はデキ婚だから、そんなに夫には愛情モテないんだよね」と
危険な発言もあった

相手が
「もし20代に戻れるなら何する?」と聞いた
俺は空気も読まずに、ワンナイトラブとかしてみたかったかなあと素直に答えた
聞いてたのかどうか、相手は「私はあなたのこと好きになりたかった」と
興奮した気がする

その時はどうしたかな、ほえーみたいな、嬉しいっすねみたいなこと言って流した気がする
お互い酔ってて、「何言ってるんだろ私」って笑ってたけど
そのあと机越しに手を握ったから、お互い好意は伝わった気がした

一次会はお開きで、
次に行くことになった
彼女がトイレに立ったのに会計を済ませて置けなかった俺の不甲斐なさを
今でも思い出す

次の飲み屋に、行きつけのバーを目指した
「なんか独身に戻ったみたいで楽しいですね」と
相手が言うので、「たまには戻ってみても良いよね
いつも頑張ってるんだから」と
手を握ってみた。人通りの多い道だったけど
ニコニコしながら繋いでくれていた

相手の呼び名を何か考えよう
色白で、背は普通で、胸が小さかった
人間関係に不器用な歌手のaiko?もう少し地味だけど、
それが一番近いのでaikoと呼ぶことにする

バーの前に着くとaikoは「ここにする?別にどこでも良いけど」と
今思えばもっと安い店でいいと言う意味だったと思うが俺は盛大に勘違いした

元来た道を戻り、途中大通りでaikoを抱きしめた
流石に嫌がるかと思ったが「ここだと人が見てるので…」と
女性経験値の低い俺でも意図を理解したのでタクシーでホテルの前まで行った
ホテルの前で「えっ?えっ?」と言っていて驚いた

こんなとこ見られたら…でもここにいるのも…と躊躇っていたので
手を引いて「行こうよ」と言って見た。もう何も言わなくたなった

こうして初めて飲みに言った日に不倫関係になった

すごく可愛い服、30代らしい下着をしていた
いわゆる勝負下着だよなあと思い、相手もこの流れを予想していたのだろうと思うと興奮した

いつも回数が少ない俺だったが人生最高に興奮する状況に
何度も体を重ねた

旦那とは何年もしていないと言われた
流石に信じなかったが、俺自身は一晩で10回もできた経験がなかったので
すごく気を良くしていた
途中何度も「ごめんもう許して」と言いながら興奮する姿を見て
興奮が収まらなかった

その日俺は仕事で職場に泊まるかも、と言っていた
しかし相手は職場の飲み会と旦那に話していたので帰る必要があった
なかなか帰りたがらず、流石に朝まで飲みに行く年齢でも立場でもないので何とか返したが
相手が帰ったのは3時を過ぎていた
大丈夫かな、と不安がよぎったのと同時に、
もう嫁とはご無沙汰になっていた時に、久しぶりに女性を満足
させられたことで愉悦感に浸っていた

浮気男の言い訳のテンプレみたいだが、
ひさびさに男としての自分を誰かに見てもらい、合格をもらった気分だった

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次の日も職場でaikoとは会った
こちらを見て犬が吠えるような仕草をした
「余計なことをするな」と俺は凍りついたが、内心嬉しかった

メールでごちゃごちゃ迫ってくるような鬱陶しい女ではなかった
ほどなく2度目のデートに誘うと「あれっきりだったらどうしよう、
本気で好きになっちゃったのに」と言われた
まあ、あれっきりの方が世間的にはまだ許されたんだろう

会うたびに少しずつ夜の生活以外を求める部分が増えて言った
昼間に会いたいとか、どこどこに行きたい、手を繋いで街を歩きたいと
既婚男女の関係なのにと違和感をかんじ始めた

紅葉を見たり
遠くの観光地に出かけたり
コンビニ飯を買い込んでホテルに24時間立てこもったりした

楽しかった
独身みたいな楽しさだった

プレゼントもした
職場でつけてて違和感のないピアスとか
おしゃれさんでいろんなピアスをしていたのに
プレゼントをしてからそれしか着けなくなった
独占欲が満たされたと同時に、職場では今までと同じように
振舞っていてほしいと焦った

相手のことは心底好きだったが、嫁が嫌いになったわけじゃなかった
aikoと比べると遊びにも行けない、夜の生活なんてしたとしてもイヤイヤ、
子育てのための道具と思われてるんじゃないかと怒りが沸くことが多かった

それでも過程を壊す気は無かった(不倫してる時点でこの表現は正確じゃないが)
aikoは違った

不倫で盛り上がっていることを「ラリっている」と表現する板があるが
まさにラリった状態で「もっと早く会いたかった」
「おじいちゃんおばあちゃんになったら一緒になれるかな」などと
メールしていると、aikoからの返事に凍りついた

「私は子供も含めて全部捨てる覚悟はあるよ」
俺が言うのもなんだが、お前母親だろう、と

aikoとの夜の生活は1ー2週に1度は続いたが
不安にさせられるメールがどんどん増えた

私より奥さんと過ごす時間が多いのが許せないとか、
仕事中にごく普通の声量で「お弁当、冷蔵庫に入ってるよ」とか、
きわめつけは「スーパーで奥さん見つけちゃった」だった

結論を出す必要があった
このまま再婚を目指すaikoに流されるのか
今の家庭に戻るのか
いろんな不満をaikoにぶつけていたのに、俺は今の嫁と一緒にいることを選んだ
いかに穏便に分かれるか、もうただの割り切りではなかった
紛れもなく恋人関係だったからだ

不倫の終わりは3年目の秋に来た
おそらく職場にバレたのだろう、部署のチーフのような
役割を果たしていたaikoが突然全く違う部署に異動になった
昇給もしたし、昇進もした、栄転だと言われたが
異例の人事な上、今までのスキルは生かされない部署だった

俺は別れを告げた
もうそこまで好きじゃなかったし、嫁より緩いし、
何より俺に二重生活を何年も続ける器用さマメさは無かった

aikoは感謝の言葉だけ残して引き下がった
別れてしばらくは、嫁を殺しにくるような気がして不安だった

そうして、
俺の不倫生活は終わった
不倫中嫁とはしょっちゅう言い合いになっていたが
俺の(バレることへの)不安がなくなったからだろう、
自然と減っていった。夫婦生活は相変わらずろくになく、
不満ではあったが。

2年が過ぎて、そこにはあたかも仲睦まじい家族があった
何もバレなかった、不倫の美味しいとこだけを手に入れたと俺は思っていた

最初に事実を言うと、実際何もバレてはいなかった
俺の不倫は(職場にはバレていたろうが)成功していた

ある日嫁が、息子の悪事を見つけてこう言った
「そんなことしてると、パパみたいな嘘つきになるよ」と
血の気が引いた。不倫の他に大した嘘をついた記憶はなかった
全部バレていた?いつから?当時から気づいていた?
諍いの多かった頃の嫁の言動を思い出すと、あれもこれも
疑わしく思えた

疑心暗鬼になってから俺が折れるまでは早かった
3日後には嫁に土下座していた

浮気していた当時のことを嫁に話した
嫁は全く気がついていなかった
嫁は3日ほど泣いて、aikoの名前と居場所を教えろと詰め寄った

俺はaikoの嘘の名前を教えた
もう退職したから居場所はわからないとも言った

俺は許してもらえた
許さざるを得なかったのだろう、嫁は専業主婦で
社会に出た経験もなく、実家とも縁が切れ、そして子持ちだった

俺にとってはaikoだけが離婚したり、俺の嫁から制裁を受けるのだけが怖かった

俺のカミングアウトからもう3年、嫁がaikoを見つけたと言う話もない
今はなんとか以前より仲の良い夫婦をしている
実はaikoとは年に数回メールを交換する
何十年かかっても良い、いつか夫婦になりたいと文面では言うが
あちらも家庭は保てているようだ

地獄を見たとはイったが、先人達に比べたら俺は地獄を(まだ)みていない
今一人で地獄に落ちたのは俺の嫁だけ
これから俺自身にさらなる地獄があったらまたスレ立てするよ
不倫がバレずに終わったおまいら、秘密は墓場まで持っていけよ

俺にとっては自滅するまでの3日間は地獄だった
一生シラを切り通すのか、離婚覚悟で話すのか
話した後嫁には「話してスッキリした?ずっと辛かったでしょ?
私はこれからずっと辛いよ」と言われた

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