彼の実家に行ったら家族に終始無視されたので一時間頑張った後、 「ご馳走様です」と言って帰った。

一年くらい付き合った会社の同僚の男性に、
「うちの実家来ない?」と言われて、
ひどい目に合ったことがある。

彼と待ち合わせて、手土産下げて行って、
玄関から笑顔で出てきたご両親に
「初めまして、○○です」と挨拶。

が、シカト。
両親、彼にだけ「おかえりー」と。

「挨拶の声が小さかったかな?」
ともう一度大きな声で言うと、睨まれた。
彼、全く気にしない模様。

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食卓にはご馳走がいっぱい。
「わー美味しそうですね、
何かお手伝いしますか?」
と言うも、これもシカト。

食卓には私の分のお皿もあって、一応座る。
ご馳走を褒める、家を褒める、
彼の話をする、質問する、話題に食いつく。

何しても全員にシカトされる。
私は幽霊になったのかな、と気が付いたので、
一時間頑張った後、
「ご馳走様です」と言って帰った。

家に帰ると、携帯の留守電に
「ちょっと試したんだ、冗談だよ」とか
なんか色々入ってたけど返事しなかった。

その夜のうちに、
私のアパートにあった彼の物は全部、
彼の実家に送った。

鍵の救急車みたいな店に電話して、
割高だったが鍵を変えてもらった。

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付き合ってる時も、
向こうから交際を申し込んだせいか、
会ってる時はとても明るくて優しいのに、

「会社に交際がバレるといけないから、
結婚するまでは周りに秘密にしよう。
だから僕からは必要な時連絡するけど、
君はあんまり連絡しないで」とか、
不可解な言動が多かった。

「もしかして他に女が」と思っていたので、
実家に招かれて本当に嬉しかったのに。

ずっとメールや着信を無視して、
家を空けていたら、
家の近所で待ち伏せされて、
コーヒー屋に連れ込まれ、
「話を聞いてほしい」と言われたので、
黙って聞いてあげた。

「気を悪くしたなら謝る、父親は厳しい人間で、
嫁が家に相応しいかとか気にして、だから」
とか言ってた。

聞いてほしい、と言われたから黙って聞いて、
黙って帰った。

夜中に鍵をガチャガチャひねる音がして、
玄関扉を傷が付くほど何かで叩かれたので、
扉の修理費の請求書を彼の実家に送って、

「会社と警察にストーカー被害で相談します」
と一筆書いておいたら、
かなり多めの金額が入った書留がすぐ来た。

携帯もすぐ変えたせいかそれ以降は連絡ないし、
会社では元々あまり会わない部署だったので
縁も切れた。

時々思い出しては、
「口もききたくない奴に、
あんなご馳走振る舞うのって
どんな気分だったのかなー」
と思う。

今の義実家はあんなには
料理美味しくないけど、賑やかで楽しい。

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