金曜日は仕事が早終わりなのでジムに行こうと思って車で出かけました。
近所に大き目の信号ありの丁字路(正面はホームセンター)があって、
そこで右折するために信号待ちをしていました。
信号が青に変わって右折するために車を動かしたんですが、
横断歩道をホームセンター側へ渡っている小学生の女の子がひとり。
横断歩道より前で停止して手で「先にどうぞ」と促してあげると
頭をペコっと下げてやや早足に渡り始めました。
すると、自分の車の前を横切ったあたりで
突然女の子が吹っ飛び、白いクラウン走りすぎました。
どうやら右折する自分がとまっていたので
強引にホームセンターから左折で飛び出してきた様子。
大変だ!と思い急いで車をホームセンター前の広い所に突っ込み、
女の子に駆け寄ると意識はあるらしいのですが呆然としています。
左足にはどこかで切ったのか結構深い傷、
血がどろどろ流れこの短時間でみるみる腫れていきます。
動かすのはまずいと思い110番しながら
ホームセンターの駐車場にいた女性に救急車を頼み、
自分の車から卸したてのタオルを持ってきて傷口を抑えました。
しかし血は止まらず、抑えた痛みで女の子は大泣き。
大丈夫、ちょっと血を止めるために抑えるから痛いと思うけどね、
と極力優しく伝えて傷口を圧迫しますが、タオルはあっと言う間に真っ赤に。
駐車場の女性が傍に来てくれたので少し女の子を任せて車に戻り、
バスタオルを持ってきて女の子の太ももを強く縛りました。
その後パトカーと救急車が僅か5分程度で到着、
あとは救急隊員に任せ自分は血まみれになった手を
ホームセンターで洗わせてもらい、
服はどうしようもないのでとりあえずそのまま聴取を受けました。
問題の白のクラウン、ナンバーは自分も覚えていたんですが
少し自信がないと伝えると、
後ろの車のおじさんが名乗り出てくれて二人で同じナンバーを証言して
無事伝える事が出来ました。
女性が女の子から家の電話番号を聞いていたおかげでご両親と連絡がつき、
二人が車ですぐに駆け付けお母さんはそのまま救急車に乗り、お父さんは自分と女性、
そして後ろの車のおじさんから事故の説明を聞き顔を真っ赤にして怒っている様子でした。
全部の調書が終わると、お父さんから丁寧にお礼を言われ
電話番号を交換し別れようと思ったのですが、
警察官から一応他人の血液で血まみれになったのだから
医療機関を受診して事情説明をした方がいいかも、と言われました。
それを聞いたお父さんが、全額私が出しますからぜひ娘と同じ病院へ!
というのでお言葉に甘えることに。
駐車場の女性と後ろの車のおじさんに丁寧にお礼を言い、病院へ伺うことに。
その後は消毒、傷の有無の確認、
そして万が一感染症の疑いがあってもすぐにわかるものではないので
長期的に受診してくださいと言われ終了。
診察室を出るとお母さんとお父さんが
深々と頭を下げて待っていてくださいました。
色々と話を聞くと、女の子は命に別状はない事、
それから登場人物全員がご近所さんで駐車場の女性と後ろの車のおじさんには
後日お礼に伺う事、今日はご両親が珍しく休みで、
女の子と外食する予定だったことなどを聞きました。
女の子は足の血管を何か鋭い物で抉られているため傷が残るかもしれないとのことで、
お父さんもお母さんも迎えに行ってやればよかったと嘆いていました。
話をしている間にお父さんの携帯がなり犯人が分かったので
署へお願いします、とのこと。
間髪入れず自分の携帯もなり、
車を確認してほしいとの事で一緒に警察署に行くことに。
警察署につくと、まず自分は車の保管場所に通され、
この車で間違いないかを聞かれました。
ナンバーも間違いなく、車もあの時見たものと同じだと告げると
警官も他の同僚と「決まりだ」と。
何気なく車のフロントを見ると、いたるところがボコボコで割れてる部分もある。
警官が、おそらくあの割れてるところ、あれが運悪く女の子に当たったんでしょうね…
と説明してくれました。
一応自分も相手の顔を確認してほしいとの事で署内に通されましたが、
相手は80過ぎのおじいさんだそうで。
ただあまり顔を覚えていなかったので何も証言できることはありませんでしたが。
結局相手はひき逃げという事で救護義務違反やモロモロがついて実刑判決。
相手の任意保険が適応されたのが何よりでした。
後日家族からの謝罪が女の子とご両親にあったそうですが、
話を聞くと幾度となく事故を起こし車に傷をつけて帰ってきても咎めなかったようですね。
なんでも、歳をとって他にやる事もなく可哀そうだから…と言っていたそうです。
女の子のお父さんの、
そんな危険人物と何も考えていないあなたたちのせいで
娘は殺されかけたんですか?
という問いに泣きながら謝罪したそうです。
無事女の子も退院し、その1週間後には学校に行けるようになったという事で連絡を受けました。
そして先日リハビリも無事に終わり元通りに歩けるようになりました!とわざわざ会いに来てくれてました。
傷はやはり残ってしまったそうですが…。
最近は命を奪ってしまう事も多い高齢者の事故ですけど、
無事に助かってよかったと思います。
生活に支障がないのなら、危険だと判断した時点で車は処分してほしいですね。