嫁が台湾からの技術留学生で
俺の会社に来て俺が教育担当になった。
嫁の祖父が日本統治世代で日本語ができて
両親もその影響でペラペラだから、
嫁も祖父や両親から日本語を教わったので、
最初から会話が成立するので意志疎通には苦労しなかった。
2ヶ月位経った時に買い物につきあって欲しいと
いわれて休日に出かけた。
留学生数人とで出掛けると思っていたら何と2人きり。
重たい荷物かなと思ったが別に重たい荷物は無かったし、
訳も分からず彼女の買い物につき合っていたら、
その日の別れ際にまた来週どこか行きませんかと
誘われた。
3回位そんなのが続いたので俺は嫁の事を嫌でも意識し始めて
4回目のデートの時に嫁に思い切って俺の事が
好きなのか聞いてみた。
外国人特有のオープンさと言うのか
顔色一つ変えずに好きですよと言う嫁。
俺のどこがいいんだと聞くと嫁は満面の笑顔で
「俺さんは優しいし、仕事できる男の人って
カッコいいじゃないですか」
と言い切る。
生まれてこの方女の子にカッコいいと言われた
事の無い俺はもう夢かと疑う始末。
この後に嫁に告白されて付き合う事になった。
そんな事でつき合いだしてほぼ毎週デートに
出掛けるようになった
最初は今までモテてない俺がいきなり
女の子から告白されて、しかも積極的に
嫁からつき合っている事に何かウラがあると邪推した。
外国人の結婚詐欺とか結婚による
永住権取得が目的とか色々考えたが、
彼女の笑顔と尽くしてくれる事で次第に
その考えが恥ずかしい事だと気付いた。
嫁があれ食べたい、
あそこ行きたいとおねだりしてきて振り回されるが、
それにつき合っている事が凄く楽しいと思うようになってからは、
俺も色々と嫁にお願いしてみたり少し困らせる
おねだりしてみたりと今までモテなかった分だけ
思いっきり楽む事にした。
来日から1年が過ぎて嫁たち技術留学生は
帰国となったが、俺も嫁も別れる事はせずに
遠距離を頑張ってしようと話した。
別れ際の嫁が
「またすぐ会おうね」
と言った事に少し涙した。
でもこの意味が俺の捉えていた意味と違うのだと
後で気づく。
嫁の帰国から3ヶ月が経ち、
毎日ビデオチャットで会話していた俺と嫁。
嫁が今度の連休に日本へ行くと言って
俺は久々のデートに嬉しさを隠せなかった。
場合によっては有給使ってでも
会おうと考えていたのだけど、
わざわざ日本の連休に合わせて来てくれる
用意周到ぶり。
待ちに待った連休の前日に会社で新入社員が入る話があり、
連休明けから来るという事だけ伝えられて休みに入った。
嫁は連休初日から来て3ヶ月ぶりのデートを連日楽しんで、
宿は俺のアパートにイヤでも転がり込むと言って
聞かなかった。
もちろんそっちの方もお互い爆発して歯止めが利かなかった。
そんな連休も終わって新入社員の紹介になると
そこには嫁の姿が。
何も聞いてない俺はキョドッていたら、
嫁は日本の技術を本格的に学ぶ為に
台湾から単身日本へ乗り込んできたという
もちろんそれは表向きの理由で本当の理由は
俺と一緒にいたかったから。
あと1つ助けると倍返し所か本当に10倍返しで来る。