病気の妻の耳元で「早く○んでくれ、そうしたら金も入るから」

もう40年以上前の話だが
そのころに結婚した妻が好きだったよ。美人だし
俺はぞっこんだった。

ところが妻は浮気してな。
さらにショックだったのは義父もそれを知っていたってことだ。
たまたま仕事が早く終わって帰ってくれば妻の浮気現場を目撃した
当然のように離婚の話になった。もともと妻はそのつもりだったらしい
義父も何とか穏健に済まそうと思ったとか言っているが、
要するに俺が何もわからないまま離婚させて
慰謝料とかも安く済ませようと思ったようだ。
その話を進めている最中に妻の病気が明かになった。
全身性エリテマトーデスだった。

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いまでは治療すれば90%以上が治癒するが、当時は原因もよくわかっていない不治の病だった。
妻の浮気相手はその病気がわかると離れていった。
そして私は離婚話も立ち消えになった
それから甲斐甲斐しく妻の面倒を診たよ。
妻は全身性エリテマトーデスの中でも進行が早く、
一年くらいで倒れて動けなくなった。
それでも付き添ってやった。

義父も手のひらを返して、私に礼を言っていたな。
そして死亡する直前に、妻の耳元で囁いた。

「早く死んでくれ、そうしたら金も入るから」

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とね
妻は生前、保険をかけていたし。家も妻が両親から生前贈与を受けたものだった
妻が死んだら、俺にそのすべてが手に入った。
妻が好きだったのは事実だが、浮気された挙句、開き直って「頼まれたから結婚してあげたのよ」
そう言われた時に完全に冷めていた。
妻が病気になり男に捨てられた時、離婚は回避し。妻の面倒を見てやる。
そして最後に裏切って思い知らせてやると決めていた。
自分でも残酷と思ったが、妻の裏切りが許せなかった。

妻の死後、妻の財産と保険金をもらったし
浮気相手からも慰謝料もすでにもらっていた。
まとまった財産が出来た。
そして、それらを処分して引っ越したよ。
もう義父と顔を合わせるのも嫌だったからな
妻が死ぬ直前に金が欲しいから離婚しなかったのだと、義父にも言っているし
それからいまの妻と出会って、この年まで普通に生活している。
子供も二人できたがすでに自立している

いま書き込んだ前妻とのことは、いまの妻子には話したことはない。
絶対に言えないことだ

こういう秘密もずっと黙っていたら誰かに語りたくなるものだよ
Anne Perryという。イギリスの作家を知っているかな?
同じような気持ちだ

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