産んでやるけど育てない。そこまで言うなら育児は全部やって。

自分大好きで稼いだお金を自分たちで使うのが大好きな娘夫婦が
ようやく子供(女の子)を産んだ。
初孫だったし、私に娘は一人しかいないから可愛いし、
面倒もたくさん見るつもりだった。

娘夫婦は共働きで、二人共自宅に帰るのは夜10時。
娘の方は時短も使えるそうだが、
仕事のほうが大事だから嫌だと頑として使わない。
娘婿の方は無論そんなものはない。
産休育休も取れる環境にいるのに
「私が居なくなったら他の誰かがその仕事を取る。
そうしたら私は戻ってきても居心地が悪いだけ。負けたくないから嫌だ。」
と最短の日数だけ休んで正社員として復帰していった。

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娘夫婦の家は私達の家から歩いて十分程度ととても近いので、
最初のうちは朝孫を預けに来て、夜に子供を迎えに来た。
しかし、孫が一歳になる頃には
「いちいち子供を移動させるほうが子供には負担でしょ。寝かしておいて」
と平日は迎えに来なくなった。

そうやって気がついたら一週間、二週間と娘は来なくなり、
孫はもう三歳にもなった。
保育園に入れようかと言ったところ

「お母さんが送り迎えできるんだから幼稚園に入れてよ」

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と答えられた。
幼稚園に通うようになったが、送り迎えも弁当作りも何もかも私達の仕事。
一ヶ月に一度くらい現れて、食費やもろもろのお金を渡してくれるのだけど、
来るのがいつも深夜なものだから、孫は娘の顔はほとんど見ない。

30過ぎても遊びまくっていた娘を叱りつけ、
孫を産まなきゃ絶縁だと言い放ったが、
その売り言葉に買い言葉で娘は

「産んでやるけど育てない。そこまで言うなら育児は全部やって。
私の人生の一年なら犠牲にするけど、残り何十年も無駄にするつもりはない。」

と言い返した。
無理やり子供を産ませたツケは、私が払わなきゃいけないのか。
それ以前に娘の育て方を間違えた、そんな私がまた育児をしなきゃいけないと思うと
孫に申し訳ない。

孫は本当に私のことをお母さんのように慕ってくれて、
パッと見老夫婦に育てられている娘に見える。
本当に娘の人生は一体何だったんだと後悔する日々だ。

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