夜中に海岸に行くと幽霊が出るという噂を確かめに、 肝試しに行くことにした

今から30年ほど前。
北陸地方のとある大学生グループが幽霊が出るという噂を確かめに、
肝試しに行くことにした。
噂では、夜中に海岸に行くと、揺れ動く人魂が現れ、
不気味な声が聞こえてくる。それを目撃した人は
二度と帰って来れないそうだ。

大学生グループは男4人で車に乗り、
深夜の海岸へと向かった。車を降り、浜辺をしばらく歩いた。
空は曇っていて月明かりもなく、
暗い日本海が不気味だった。

スポンサーリンク

その時、一人の男が遠くの岩陰に人魂が見えたと言い出した。
よく見ると、確かに丸くて白い明るい人魂のような光がゆらゆらと動いている。
そしてその光はすぐに2つ、3つ、4つと増えた。

スポンサーリンク

恐怖と好奇心が入り混じり、もう少し近づいてみた。
すると、闇のなかで人魂の明かりに照らされ、
少し黒光りしているまるで影のような人間の姿に似たものが
4つうごめいている。
なにやら低い話し声のようなものも聞こえるが、
何を言っているかまったく分からない。
幽霊というよりも妖怪や怪物に近かった。

ゆっくり足音を立てずに恐る恐る近づいていったが、
一人が木の枝を踏んで音を立ててしまった。
すると、その人魂と黒光りした影はいっせいにこっちに振り向き、気付いた。
そして追いかけてきた。大学生たちは恐怖で必死に逃げた。
怪物は何語か分からない叫び声をあげながらまだ追いかけてくる。

大学生たちはとにかく全力で走り、車まで辿り着き、
すぐにエンジンをかけ車を動かした。
その時、ヘッドライトに照らされた怪物の姿が一瞬はっきりと見た。
頭にヘッドランプを付けウェットスーツを着た4人の人間だった。

それから30年ほど経ち、同窓会で4人は再会した。
そして「あのとき、俺達は北朝鮮に拉致されそうになったんだな」
と幽霊よりも怖い体験を語り合ったのだった。

スポンサーリンク