彼と親友が突然我が家に現れ「結婚は白紙に戻してもらいたい。」

20代半ばの頃、恋人を親友に略奪された。
お互いの両親に紹介もして、
形式に則った結納まで済ませてた。
招待状も出して、披露宴の打ち合わせもほぼ終わって
あとは今のうちに車の免許を取ろうと
自動車学校に通ってる段階だった。
彼と彼のご両親の意向で、仕事も退職済みだった。

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彼の実家が会社経営してて、
そこで働くことになってたから。
その段階で、彼と親友が突然我が家に現れて玄関で土下座して
「結婚は白紙に戻してもらいたい。
私さんとは結婚できません。
彼女のお腹の中には赤ん坊がふじこふじこふじこふじこ!!!」

彼の父親が、息子をなんとか説得するから
このまま式を挙げてほしいと言ってきた。
披露宴には彼の父親の自慢の交流関係の人を
たくさん呼んでたから。
籍は入れずに離婚するならそのあとで、とか言って。

彼とは中学時代から10年付き合って、
大学時代離れ離れだった遠距離恋愛を乗り越えて
ようやく結婚できると思ってたからショックで、
しかも相手が親友だったから余計にきつかった。
あんまり辛くて死にたいと思って、
マンションの最上階まで上がったこともあった。
駅のホームに入ってくる電車に吸い込まれそうになったこともあった。
でも結局死ぬ勇気がなくて、でも地元にいられなくて
母の年の離れた妹が独身のキャリアウーマンだったんだけど
昔からお姉ちゃんお姉ちゃんって慕ってた
その叔母さんを頼って地元を出た。

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そこでの叔母の生き方があまりに颯爽としてカッコ良くて
叔母に憧れながら仕事してるうちに、
すっかり心の傷は癒え
30過ぎてからだけど、今の夫と知り合って結婚した。
子供も2人恵まれた。
それでも地元に帰ると思い出してしまうので、
両親に来てもらうことはあっても
自分から帰ることは無かった。
でも今年父が亡くなって、
夫と子供たちを連れて久しぶりに地元に帰った時、
焼香の列に元彼がいた。
よく顔を出せたもんだな、とは不思議と思わなかった。
もう全てが過去のことだと気持ちに余裕すら出来ていた。
夫には全て事情は話してあるので、
夫に断って少し席を外して元彼と話しをした。

元彼は開口一番、当時のことを再び謝った。
そして
「幸せそうで良かった。俺の方は
きっと罰が当たったんだな」って。
それだけ言って帰って行った。
“罰が当たった”って言葉が気になって、
葬儀後母に聞いてみた。
地元の同じ校区内のことだから、母にも色々耳に入ってくる。
元親友は死産だったそうだ。
しかもその後癌で長い間転移を繰り返し数年前に亡くなってた。
両親とは、父親の顔に泥を塗ったとかで勘当されてる状態だそうだ。
そこまで行ったら確かに“罰が当たった”んだろうか。
にしても、そこまで悲惨な状況だったら余計に私は
もう地元には帰りたくないかな。
母には申し訳ないけれど。

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