昔の話。
一年ほど付き合った彼との結婚話が出た。
二人で結婚後の詳細を話し合った後、彼実家にご挨拶に伺う。
彼父「若いうちはいいが、ワシらが年とったら同居してくれな」
私 「しないですよ。彼が『お互いの両親の老後は金銭面含めて自分で責任を取る、
お互いに面倒を掛けないこと』って決めましたから」
彼父「そ、そうなのか!?しかし言い方は悪いが、
貴方は息子に養って貰う立場、いわばウチに嫁に入る人だから…」
私 「養って貰わないから嫁にも入らないですよ。彼が『互いに対等な関係で結婚関係を送る、
その為に家庭に入れる金額も同額』って決めましたから」
この時点で『…自分で決めたことぐらい、あらかじめ親に話通しとけよ』とムカつく私。
彼父「しかし、稼ぎの関係上、貴方は息子の扶養に入るだろうし…」
私 「でも私の方が稼ぎが多いですよ」
彼 「そんなことはありえないだろう」
彼父「そうだよ、息子は仮にも○○(御立派な職業)だし」
私 「そうですかねえ。彼くんは収入教えてくれないからもしかしてそうなのかもしれないけど、
でも私、○○の平均年収の倍近くは収入ありますよ。不労収入があるから」
彼 「ええ!?幾らくらい!?」
私 「彼くんが私の収入に甘えるといけないから
教えない(私が年収尋ねた時に、彼が言った台詞そのまま)」
実は私、実家が結構大き目の会社やってる上に、
元々が資産家の家系で中学生の時から自分名義の土地を持ってた。
元々は広いだけで二束三文の土地だったんだけど、
すぐ近くに大学と専門学校が越してきてくれて、学生向けの月極駐車にしたらウハウハ状態。
その話を軽~く、場所や収入がバレない程度に話すと彼両親はワタワタし、
」彼は収入を聞き出そうと一生懸命になった。
その場は笑って流してお開きに。
彼は私実家がかなり大きな会社をしていたのは知っていたが、
自分で思っていた以上の資産に驚いたらしい。
その後私に「私ちゃん、実は俺に会社継いで欲しいとか思ってる?」
「遠慮しないで正直に言っていいんだよ、キミの本心を知りたいんだ」等、頻繁に言い出すようになる。
実家は弟が継ぐことになっているのに。
「長子長女として、一番長く御両親の苦労を見てきたんだから、
それを無駄にしたくないって思うもんじゃないのか」
とか、いかにも俺は思い悩んでいます風に言ってくるのに、段々うんざりしてきて
「うん、だから資産が分散しないよう、遺産は放棄するって決めてるよ」と言ったらその場は
「えっ、そうなんだ…そうなのか?」とか呟いていたけれど、
その後彼両親に呼び出しを受け、御説教された。
それを頷きながら見ている彼の姿に、
ただでさえ目減りしたいた愛情がすっからかんになった。
しかし別れるの拗れそうだなあと思っていたら、彼が私部屋に進入して御用になった。
私の資産がどのくらいあるのか、調べたかったらしい。
権利書やら大金が振込みされる通帳やら、一人暮らしの部屋に置いとくはずないのに…
お陰で慰謝料までいただいて、あっさりすっぱり別れられた。
彼はその後、やはり会社経営者の娘さんと結婚し、資金を出して貰い独立。
しかし仕事が減った上に、奥さん実家の経営悪化と独立の時に
御世話になった恩師に押し付けられた使えない人材を抱え、大変らしい。
私の財産目当てになってしまった彼と、
どうやって別れようかと悩んでいた時が私の最大の修羅場。
元彼の最大の修羅場は、私宅への侵入が発覚した時でも、
金づるを失った上に慰謝料を取られた時でもなく、どうやら今っぽい。
上司同僚と合わず強引に独立した為にかなり揉めたそうで、
ニラオチの対象になっているそうです。
元彼は堅実を絵に描いたような人だったので、
説明できるような別れの理由がみつからず、
財産云々も自分からは「継ぎたい」とか「援助してくれ」とかはっきりとした言葉としても言わないし、
慰謝料払って別れるしかないかなあと思っていたのですが、
私の収入や財産知りたさに、私の部屋に忍び込むところを見られ、
部屋から出たところを掴まりました。
自分は婚約者だし(実際にはまだ婚約前でしたが)、
盗む為でなく、ただ見ようとしただけなので見つかっても見逃されると思ったらしいですが、
男性は事前に申告した父親しか入れてはいけない女子専用マンションだったので、
進入しただけでアウトです。
勝手に合鍵まで作っていたのですが、「私に貰ったものだ!!」と一生懸命主張していました。
指紋を残さないよう、手袋までしていました。
それでも彼は最後まで、私ちゃんとの将来設計の為たらなんたら言い訳していましたが、
警察沙汰はNGの職業だったので、
マンションの防犯カメラの映像という証拠のお陰で、無事に別れられました。
普通のマンションなら元彼の、合鍵は私に貰った等の言い分が通り、
罪に問えなかった可能性も高いそうで、
女子寮で本当に良かったと思います。
元彼は、結婚の話が出てからも自分の収入は明かさないし、
同額出し合い、親の面倒は各々等、えらくドライな結婚生活だなーとは思いましたが、
田舎者なので「今時の都会の共稼ぎ夫婦はこんなものなのかも」と自分を納得させました。
なのに、元彼父が全く違うを言い出したので「ええーっ!!」と驚きながら、
「でも元彼さんはこう言ってましたよ」とお伝えしたのですが、
私にはあれだけ熱弁を奮ったのに、元彼父には、自分では全く反論しない元彼に不満が募りました。
財産も私の収入分は、子供の学費やマイホームや二人の老後や、
家族の為に使うつもりではいたのですが、
親の会社まで狙い始めた様子に、これは不味いなと感じました。
別れて20年近く、何の接触もなかった元彼から
昨日暑中見舞い?が実家に届いたそうです。
元彼は、親友姉と同じゼミだった人で、
親友と一緒に親友姉に連れられて行った飲み会で知り合った人で、
先週の金曜夜に、元彼と親友姉が会合で会い(時折会うらしいです)、そこで、
「もし俺が死んだら、弔いの席であいつが流す涙は、悲しみの涙なのか、
それとも悔恨の涙なのか」とか言ったのに対し、
親友姉が「なんで私ちゃんが葬式にくるの?
おそらく死んだことすら知らずに生涯を過ごすと思うよ」と答えたら、
「えっ、えっ??なんで??なんで???」と言っていた、
という話を聞いていたのですが、そんなに葬儀に来て欲しいのでしょうか?
学生の終わりから社会人一年目の終わりまで付き合っていた元彼は五つ年上で、
当時の私には凄く立派な大人に見えて、恋愛感情よりも、憧れが強かったのかな、と思います。
まだネットも無く、周りの友人にも結婚した人がおらず、結婚というものがよく分かっていなかった、
私の精神的幼さが引き起こした事態だと思っているので、今はもう、そう悪感情はもっていないのですが、
特に連絡を取りたいとも、取る必要性もないと思うので、返事は出さないでおきます。
それにしても仕事速い…
このマメさと行動力は見習わねばなあと、年と共に機動力が落ち続けている自分は思いました。
久しぶりに親友姉に会えることで、ふと元彼話を思い出し書き込ませていただいたのですが、
あちらも親友姉の顔を見て、私を思い出したんでしょう。
届いた暑中見舞い(?)は直接には見ていないのですが、
電話口で読んで貰ったら、時候の挨拶の他に
『よろしければ御家族で遊びにいらして下さい。
貴方様の旦那さんと私は、きっと話が合うと思います』みたいなことが書いてあったので、
もしかして夫の会社を顧客にしたいのかな??ともちょっと思いました(東京にも子会社を置いているので)。
涙より、仕事が欲しいのかもしれません。
「本当に私家族連れで行って、過去のこと(女子寮侵入)を
奥さんにバラしたらどうしようとか考えないのだろうか?」と訊くと
「男は過去の彼女を脳内で美化するものなんだよ」と言うので
「それは貴方もですか」と尋ねたら
「今でもテレビで薬師丸ひろ子を見ると
『とんだカップル』の時の姿に変換される」だそうです。はぐらかされたかな??
元彼とのことは、決して良い思い出とは言えないですが、
自分の若かりし日の愚かだった姿を思い起こすと、
顔から火が出そうなほど恥ずかしく、
床をゴロゴロのたうちまわりたくなります。