うちの土地が不法占拠されて家を建てられた→「あの家潰れたで」って笑ってた

むかーし(俺が中学生くらい)
うちの土地が不法占拠されてたんだ

一応幹線道路沿いだけど、
まあはっきり言って山ん中、
山-土地-道路-谷川-山って感じ

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そこに勝手に家建ててた
その連中は家の建築も自分達で全部やってて、
気付いたときにはもう住んでた
そこを通りかかった親戚が
親父に教えてくれて、慌てて見にいったら
5人くらいがなんか作業してたらしい

親父が誰の許しを得て
ここの土地使ってるのかと怒ると、
「訳わからん言葉」でまくしたてられたらしい

それで親父が相手小突いてしまって、
連中の1人にけられたらしい
親戚がこれはやばいと思って
怒鳴る親父を引きずって退散したんだって

帰ってきた親父とその親戚は
晩飯の時にお袋にその話してて(俺も聞いてた)
その後は応接で2人何か相談してた

親父は無茶するしぶちきれると怖いんだけど、
そん時は多勢に無勢だしさすがに逃げて正解と思った
お袋も親父を止めた親戚に感謝してたよ

でも親父も親戚も実はとんでもなかった
それから2ヶ月くらいだったかな、
台風が通りすぎて親父と庭片付けてたとき、
親戚がやってきた
んで、「あの家潰れたで」って笑ってた

親父も笑って
「ほうか、あの岩うまいこと落ちたんか」

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って答えてた
俺が見てると2人ニヤッて笑って倉庫の方へ行って
何か話してた
数日してまた親戚と一緒に飯食いながら、
改めて不法占拠の家が落石(というか岩)で潰れたって聞いた
家といっても適当なやり方で建ててて、
平行四辺形→ぺしゃんこみたく潰れてたらしい

不法占拠?してた連中は誰も居なくなってて、
身元が分かるような物も残されていなかったらしい
家の残骸は片付けて、岩はそのまま残しておくかって話もしてた

後で親父に何かしたのか聞いたが、
やっぱりニヤッて笑って
「知らんほうがええ」

 

って言われたよ

親父の葬儀の時、親戚には
「あいつらはまともに関わっちゃいかんからの、
何事もなかったと思って連中のことは忘れえ」
とだけ言われた
んで、相続の時に不法占拠されてた家の後ろの山も
うちの土地って分かった
まあその山も土地も使わないし、
また何かあると嫌だからもう売ったんだけど(二束三文)

そうそう、
売る前に一度だけ見に行ったら
そこにお地蔵さんがあったんだよ
例の件以前は無かったはずなんだが

親戚ももう亡くなって、お袋も
「知らんほうがええって言われた」としか言わない
もちろん、たぶん親父達が
岩が落ちるように仕込んだんじゃないかって
疑ってるんだが、正直そんなこと物理的にも気持ち的にも
出来るのかどうか考えると怖い

そもそも
なんで警察とかに任せなかったのかも謎

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