托卵の娘を俺一人で育て、先日嫁に出した

托卵の娘を俺一人で育て、先日嫁に出した。

元嫁と結婚したのは26年前。
それはそれはラブラブな毎日で、
幸せ一杯・・・だった。

2年後に娘が生まれ、
更に幸せな家庭構築。

2歳の誕生日前に、ちょっとした病気の疑いで血液検査。
結果、病気は問題は無かったんだけど、血液型に問題あり。
俺も元嫁もA型で娘はB型。

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俺親は電車-飛行機-電車を乗り継ぐ距離なので、
近くに住む元嫁両親と共に元嫁を追求。
証拠があるのであっさりと不倫と托卵を認め、
取り敢えず離婚届に署名捺印を。
そんな話し合いをしていたある日、元嫁失踪。

結局間男はわからないままに、ジ・エンド。

元嫁両親は連絡は取れないまま元嫁とは絶縁宣言。
子供を引き取りたいとの申し出はあったが、
意地でも俺が育てる事に。
可愛かったし懐いていたからね。
この選択については、後々後悔をした事もあるけれど、
今の俺があるのはこの子のお陰。
そのときから元嫁は死んだ事になった。

でも会社勤めの俺、昼間は元嫁両親に依存。
歩いて行ける距離。

小学1年の時に、俺の転勤で元嫁両親の手を離れ、
父娘だけの生活に。

その頃になると、娘は心のよりどころ。
元嫁の裏切りで、女性不信になり再婚なんて考えもしなかった。
もう血が繋がっていようといなかろうと関係なく
娘だけを愛したし、愛されていたと思う。

学校が終わると学童の世話になり、
俺の帰宅は7時から8時頃。
買い物も頼める物は買っておいてもらい、
二人で一緒に食事を作ったり。
高学年になると多少は一人でも作れるようになり、
俺が帰宅すると食卓に料理が並んでいたりして、嬉しかったな。

中学は問題なく過ぎ、高校に進学。
2年生になった頃、
友達と献血に行ってきたと鼻高々に嬉しそうに。
そんな話を聞いて、心穏やかで無い俺。
で「お父さんは何型?」と俺の血液型を聞かれ、
暫く悩んで元嫁の連れ子だと言う事にして打ち明けた。
当然娘は驚き、暫く会話は無くなった。
このときの娘の顔は今でも忘れられない。
でも食事は作ってくれた。

結婚の時期と誕生日を確認すればバレバレなんだけどね。
でも、多感な高校生の娘には不倫の子なんて言えるわけが無かった。
いずれ打ち明ける時が来るとは思ったが。

会話の無い生活を数日続け、娘から
「これまで育ててくれて有り難う。これからもよろしくお願いします」と、
泣きながら笑顔で。俺も泣いて抱きしめてしまった。

それ以来、やたらとベタベタしてくるようになった。
血の繋がった母親は既にいない。 そばには血の繋がっていない男だけ。
今頼れるのはその男だけだと言う事を悟り、捨てられないようにしているのか。
心が痛む。

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やがて近くの専門学校に進学し、無事地元に就職。
地元とは転勤先で、このまま定年まで移動はなさそう。

就職して2年、彼氏が出来たと告げられる。
血は繋がっていないが、娘の彼に嫉妬する父。

結婚の言葉が娘の口から出るようになると、
相手の両親から会いたいと申し出があり5者面談。

その場で切り出されたのは、
「失礼ながら興信所で調べさせてもらった」と。
言葉を失う俺。

もう全てを話すしか無いと、
娘の目を見ながら全てを正直に話した。
涙が一杯目から出てきた。
娘も泣きながら聞いていたかと思うと、抱きついてきて
「それでも、お父さん」と。

娘の彼とご両親の方に向き直り、
「今お聞きになった通りです。
私も娘も世間様に何一つ恥ずかしい事はしていません。
血の繋がりの無い事を知った後も、
親孝行をしてくれますし、自慢の娘です。
こんな娘では、○○家(彼氏の家)の嫁には相応しくありませんか?」
と。

彼父
「とんでもない、うちの息子にはもったいないお嬢さんです。ぜひ、息子の嫁に」
なんだか三流のドラマみたいだが、こんな流れ。

俺は元嫁の不倫が発覚してからの21年の疲れがどっと出たのか、
貧血を起こしへたり込んで倒れてしまった。

それから、娘が嫁ぐまでの半年は虚脱感に支配された。

その娘、先週嫁いで行きました。
行ったと言っても、新居は決まっていたのに彼が「お父さんを一人にしては」と無理矢理押しかけてきて彼がマスオさんに就任。

式には元嫁両親も駆けつけてきてくれ、祝ってくれました。
俺には大層礼を言われました。 元嫁から俺と娘に手紙を預かってきたと渡されましたが、読まずにお返ししました。
元嫁は、実家の近くで一人暮らしをしているそうです。

俺両親は、当時子供を引き取る事には大反対・・・当然ですな。
何度か実家に娘を連れて行くうちに、徐々に認めてくれるようにはなりました。
結婚式では、年老いた両親から「良くやった」と言われ、
不覚にも大泣きしてしまいました。
補足しておきますが、興信所からの調査結果には不倫の子なんで
結果は出ていなかった。ただ死別のはずが離婚とだけ。
これは戸籍を調べれば一目瞭然なんだけどなぁ。

...と、まあこんな話し

マスオ君が帰ってきたので落ちます。
毎晩酒盛りで・・・辛いw

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