実家から通ってるサラリーマンなんだが
親が犬飼い始めて、早朝と寝る前の散歩は俺の仕事になった。
で、普段6時に散歩に連れてってるんだが
その日珍しく朝の5時に散歩連れてけって犬に起こされて
いつものコース歩いてたら前からジョギングしてる女の人が来た。
それが今の嫁。
俺の犬って人が好きなもんでその女の人の前に行って尻尾振った。
で、嫁が「あら~可愛い撫でてもいいですか」って言って犬撫でて、
犬も嬉しそうに伏せして尻尾クルクル回してたんだけどね、
嫁が( ´∀`)こういう顔で撫でてたのに
そのうち(´・ω・`)こんな顔になって泣き始めたんだよ
早朝の道端で涙ボロボロ流して泣くもんでどうしていいか分からなくなって、
とりあえず涙拭いてもらうのに
犬のンコ取るために持ってるティッシュ(未使用)渡した。
何でも学生時代飼ってた犬と犬種が同じで去年
死んでしまったそうな。
それを思い出してしまって涙がでてしまった、とのこと。
俺も小学生時代に犬飼ってて
同じ経験したもんだから嫁の気持ちはよく分かる。
とりあえず
「これくらいの時間ならいつも同じコース散歩してますんで
犬に会いたかったらどうぞ」
って言ってその日は別れた。
それから今まで6時に散歩してたのを眠いの我慢して
1時間前倒しして嫁のジョギング時間と犬の散歩を合わせるようにした。
正直下心とか全く無くて最初はただ犬を
その女の人に見せてあげればいいか、それで心が癒えてくれたらいいか
くらいの感覚でしか無かったのよ。
で、犬の散歩につれてく時も犬に
「ほら、ジョギングのお姉ちゃんに会いにいくよ!」って言って連れて行って、
嫁が来たら「ほら!ジョギングのお姉ちゃんいた。よかったね~」って犬に言ってた。
だから半年くらい嫁のあだ名は「ジョギングのお姉ちゃん」だった。
数ヶ月たったある時犬に芸を教えた…と言ってもお手、おかわり、
待て、回れくらいだけだけど。
それをジョギングのお姉ちゃんに見せようとしたけど上手くいかない。
「いや、できるんですよ!家の中じゃできたんですって!本当ですって!」
って言って、
「嘘だと思うんなら今度うちに来てくださいよ!家の中ならできるんですって!」
とムキになって家の場所説明して帰った。
重ねて言うが下心は全く無く犬の芸をジョギングのお姉ちゃんに
見せようとしただけだったんだ。
そしたら翌日の日曜日に本当に来たw
うちの犬は大喜びでサイドステップを繰り返し、ウレションまでする始末。
結局宣言通り芸は成功した。
その後何故か俺の母親と犬談義で意気投合して
「うちの息子のことよろしくお願いしますね」っていい始めて
それにジョギングのお姉ちゃんが「はい!」って答えたんだよ。
ジョギングのお姉ちゃんが帰った後に父親から
「そういやあの女の人何て名前なんだ?」って聞かれてさ、
俺「知らない」、母親「聞き忘れた」って言い父親に
「お前ら馬鹿だろwww」と笑われた。
翌日月曜日に初めてジョギングのお姉ちゃんの本名を聞いた次第。
因みに「ジョギングのお姉ちゃん」って
あだ名だったけどあとで歳聞いたら俺より3つ年下だった。
その後時々うちに遊びに来るようになって
二人で犬連れて車でちょっと遠くの公園に遊びに行ったり、
二人だけで買い物行ったりしてて、
暫くしてから何となく聞いてみたんだよ
「これってデートなんだろうか」
って、そしたら嫁が
「ん?そのつもりだったんだけど違うの?」
って言われた。
何かよく分からないがその言い方がたまらなく可愛くて
二人であちこち行くようになった1年後にプロポーズした。
因みに子供が一人いるけど犬は健在です。