嫁「あなたより間男の方が私のことを愛してくれている」

同じ家事をするにしても
丁寧にするのと最低限するのでは違うわけで
掃除は雑になり、食事は冷凍ものやできあいを
買ってくることも多くなってきて
嫁が家事にかける時間が少なくなっているのは間違いなかった

以前は休みの日は一緒に出掛けることが多かったのに
友達と会うからと言って1人で出かけることが何度もあった

もしかすると浮気しているのかという疑問が出てきたのはこのころ
口で言い争っても嫁に勝てないのは火を見るより明らかなので
しっかり証拠をつかむことにした

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方針さえ立てばさほど難しくなかった
というのも嫁は休日に1人で出かけるときは
前もって必ず了解を得るから
それまで休日は一緒に出掛けるということが日常化していたことが幸いして
それを崩すのはやはり事前に伝えておいた方が
いいという気があったのだろう

そういうところは律儀だったわけだ
休日に1人で出かける日を興信所に頼んで
1か月半で3回の証拠が取れた

スペック
俺:30歳、会社員、年収450万
嫁:29歳、パート、月の半分くらい出勤し1日5時間勤務
婚姻期間は3年で子供はいない
間男:28歳、会社員、独身

考えたのはどういう順番で話すか
・ 嫁→間男
・ 間男→嫁
・ 嫁と間男を同時に呼んで話す

まず同時に2人はない
嫁1人でも大変なのに相手が2人では
無理なのでそれ以外を考えた
自分の中での優先順位は
離婚 > 間男から慰謝料をもらう > 嫁から慰謝料をもらう
だったので、まずは証拠を前に置いて嫁と話をした

嫁は興信所を使ったこと自体をひどく批判してきた
俺は浮気という問題と比べると
小さなことだと思ったのでそれを主張したが
嫁は興信所を使用したという点を攻撃材料にしてきた
ただし浮気は認め(証拠があるから認めるしかない)
離婚してもいいと言った

話し合った結果は
離婚
結婚前に俺が貯めていた預金がだいぶ混ざっているので
厳密には共有財産ではないが預金類はもらうと言った
これが事実上の慰謝料ということになる

嫁は離婚後は実家に戻ってもらう
用意していた離婚届けにサインしてもらった
間男と結婚するつもりだから、いずれ離婚するつもりだったから
と言われたのは腹が立った
話し合いのときに嫁は
俺の日常生活について程度が低いといい
間男は立派ということを言いだした

嫁は休日に家で休んでいるときの俺と
デートで思いっきりいいところを
見せようとしている間男を比べている
こんなのは比較しても仕方がないと思うのだが
このときの嫁はまともな状態ではなかったのだろう

浮気の始まりを聞いたのだが
相手から何度も誘われ1回くらいなら食事でもとなり
その食事の後に再び食事に誘われ
思いっきり甘いことばをかけられていくうちに
ついに3か月前に浮気に発展し
将来の約束をされたことで嫁が本気になったらしい

デートのたびに景色のいい場所に出かけ
雰囲気のいいレストランで食事をしていたようだ

このとき、嫁から
「あなたより間男の方が素敵」
「あなたより間男の方が私のことを愛してくれている」
と言われたのはショックだった

次に間男と対峙した
離婚することになった
こういう事態になったことについての責任は取ってもらう
と自分の考えを伝えた

慰謝料として300万円を求める
話がもつれるようであれば弁護士に
依頼してそちらの方に交渉を任せる
それでも話がまとまらなければ公の場で争うことになる
と話した

このときは弁護士に依頼することになるだろうと思っていた
弁護士費用は手付金と成功報酬を合わせて
慰謝料の4分の1くらいということは聞いていたので
300万なら75万くらいということになる

だからここで相手が200万支払うからと言えば
妥協するのもありかなとは思っていた

間男は話し合いの場では100万払うからそれで納得してほしいと言った
それでは妥協のラインに届かないので
後日話し合いの場を持つことで別れた
もちろんその場には弁護士同伴で臨むつもりだったが
翌日、再度話し合いたいという電話があったので会いに行った

あいつらには罪悪感が無い
私が汚嫁と間男に対して不満に思う点は
浮気に対する罪悪感が欠如していることである
汚嫁と間男は浮気がバレたことでばたばたしているだけだ

まずは反省し謝罪し相手の心情を理解し
つぐないをするのが本来あるべき姿だ
ところが自分の希望ばかり言ってくる
こういう事態になっても自分の都合のいいように
決着できると思っている

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間男に会うときにこちらの主張はしっかり
伝えるつもりで会いに行った
会った早々に間男から300万払う
2~3週間あれば支払いできる
今回のことはこれで終わりにしたいと言ってきた
どういうことだと思ったが気が変わらないうちに決着をつけた

嫁が間男に会いに行ったようだ
離婚したこと、結婚してほしいということを言ったようだが
間男は拒否したそうだ
間男は割り切りのつもりだったようだ

月に数回会うだけだからいいのであって
ちょっと言い寄られただけで簡単に浮気するような女と
結婚する気はない
とわかったようなわからないようなことを言っていた

その手の店の最短時間の料金くらいを使えば
長い時間楽しくすごせるからよかった
好きだとか将来一緒になれたらいいねとは言ったが
それは単なるデートの味付けに過ぎないとほざいた

そして俺に再構築してほしいと言ってきたが俺は全力で断った
この男は嫁から逃げるつもりのようだが
この2人が今後どうなろうとどうでもいい
勝手にしろと思った

一週間後、嫁と義両親やって来た
義両親には電話でもいいからこちらから説明するのと
離婚したこと自体については
こちらから一言詫びるのが礼儀だったと思うが
そのときは気持ちの余裕がなくて
この時まで全く連絡を取っていなかった

義両親からお詫びされた後に嫁からも謝罪された
そして再構築の話が出てきた
それについてはお断りした
嫁が2人で話したいというので義両親は一旦出て行った

嫁がやり直してほしいと頭を下げた
何でも言うことを聞きます
休日は決して一人で外出しません
携帯も解約します
お願いですから再婚してください
と言ってきた

浮気期間は3か月だから嫁は
一番楽しい頃に冷や水を浴びせられたわけだ
だから離婚の時に嫁の暴言を吐いた理由はある程度理解はできる
と言っても再婚する気はなかったが

どう断るのがいいかわからなかった
冷静に話そうと思った
この場で相手を批判しても仕方がない

裏切られる辛さ、再び裏切られるかもしれないという恐怖
そんなものが消えない限り再婚はないと思うと答えた
話が終わってしばらくして義両親が戻ってきた

元嫁と義母が元嫁の衣類や小物を整理しだした
電気製品や家具類は一切いらないから
記念になるものや写真類をもらいたいと言われた
自分は写真などを見たりすることはないと思ったので
好きなものを持って行っていいと言った
それと元嫁が使っていたタンスやドレッサーや
お気に入りの食器類などは渡した

元嫁と義母が整理している間に義父と少し話した
娘のことはすまなかったと言われお金の入った封筒を渡された
財産分与をしませんから事実上慰謝料を
もらったことになってますと言ったが
これは親の気持ちの分だと思ってほしいと言われ手渡された
封筒には100万円入っていた

それから約1か月後に義父から電話があり
元嫁が実家近くで働き始めたことや
ようやく落ち着いてきたことなど近況報告があった
途中から元嫁に代わったので電話で少し話すことになった

このとき
悪いことをしたと思っているということ
幸せな生活を自分の手で壊したこと
愚かだった、申し訳ありません
と元嫁からあらためて謝罪があった
冷静になった今思うことは本当にひどいことをしてしまった
でも再婚してほしいという気持ちは変わらない
これからも電話してもいいかと言われた

俺はこれから生活していく中で新しい女性と
出会うこともあるだろうし
結婚することもあるだろうから連絡しないほうがいい
お前も新しい生活を始めたほうがいいだろと言った
元嫁はこれからのことは想像できないので
電話だけでもいいからと言った

早く縁を完全に切りたかったが全ての関係を拒否して
逆に付きまとわれるのは嫌だった
とっさにいい考えが浮かばず、最悪回避をするのがいいかと思い
電話はどうしても我慢ができない時だけ、ごくたまにならいい
それも夜に限定する
もし会社や家の近くで待っているようなことをしたら
電話も禁止するからと言った

元嫁が憎いからというより新生活の中に元嫁が入ってないだけだ
顔を見ると殴りたくなるとか吐いてしまうということではない
元嫁は今の年齢なら再婚が可能だし
過去にこだわらずに新しい人生を進めばいい

その後も時々電話があった
誰か好きな人とか気になる人はできたかと聞いたときに
元嫁はもう結婚することはないと思うと答えたので
もっと前向きに生きていけよ
俺はいつか結婚するつもりだぞと話した

何度目かの電話の時に元嫁に対してこう言った
もう電話してくるな
自分で時計の針を止めたままにしているが
いつか後悔することになるからもう俺のことは忘れて先に進め
それに俺は親しい女性ができたから
こうやって元嫁と電話しているとその女性に悪い気がしてしまう

その翌月、義父から電話があった
もう電話しないからそう伝えて欲しいということだった
最近の様子を聞いたところ、まだ吹っ切れてはないようで
結婚時代のものや結婚式の写真を大切にしたり
見たりすることもあるそうだ
でも、明るくなったのでほっとしている
ということだった
これが離婚にまつわる俺の話です
このたび結婚するので区切りをつける意味で書いてみました

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