部屋の片付けしてたら嫁との出会いを思い出したので書いてみる。
文章力ないので読みにくければスルーしてください。
異動で行った支店に居たのが嫁、当時お互い25歳。
居たと言っても仕事では直接は接しないので
同じフロアの人程度の認識でせいぜい挨拶するくらいだった。
俺が異動してきた翌週の週末、歓迎会を開いてくれることになった。
同じフロアの多くの人(と言っても20人ちょい)が集まってくれた中に
嫁も居た。
幹事なのかやたらと仕切る嫁同僚が適当に席を割り振っていき、
俺の向かい側に座ったのが嫁。
いい感じに重心が下半身に偏ってて、顔がハーフっぽく可愛いので
モテるんだろうなぁと漠然と思ってた。
当時は「女は美人だと人生イージーモードでいいね~」
くらいにしか見てなくて、
自分と接点がある時点で心の中で舌打ちしてるんだろうくらい
卑屈な考えを持ってたので、
良い女が近くにいても何か行動しようなんて気は
全く起きなかった。
乾杯後少し話しただけでも明るくて
話しやすいし言葉遣いも丁寧な感じ。
これはモテ女確定だなと思ったのに彼氏は居ないという。
おかしい、モテそうなのにひとりというのは不思議でならない。
茶髪だし箱入り娘ということもなさそう、
男を手玉にとるタイプか何か致命的な欠陥を持ってるか
どっちかだろうと推測する。
彼女居ない暦=年齢の顎割れてる系ゴリラ男が
こういう女に接近すると痛い目に合うのは既に経験済みだ。
あまり近付かないようにしようと適当に相槌を打って愛想笑いを返してた。
程なく理由がわかった、致命的な欠陥。
こいつ、クチャラーだ!
しかも食べながら喋るから下品極まりない。
箸も握り箸風の変形?みたいな持ち方、
物を挟むときに箸が交差する器用な使い方で、
時折テーブルに肘をついて食べる。
俺は別に食べ方にうるさいわけじゃないし、
人様の食べ方をとやかく言えるほど上品でもない。
けどクチャラーだけは駄目だ、
同席してるだけで不快感が半端ない。
この時点で嫁に対する評価が
『ハーフっぽい可愛い女性』から
『茶髪のクソ女』になりました。
これなら彼氏居ないのも納得できる。
しかし周りの人は気にならないのか何も言わないし、
ここは我慢するしかないと自分に言い聞かせてた。
嫁「でね…クチャクチャ」「ほんとに?…クチャクチャ」
ほんとうるさい、心なしか段々ひどくなってる気がする。
気になりだすと余計に聞こえるのか
そのうち耐えられなくなりやんわりと指摘することにした。
俺「口を閉じて食べられたほうが上品に見えますよ」
嫁「あ、ごめんなさい」
あれ?思ったより素直だ、なんだ最初から言えばよかった。
と思ったのも束の間、すぐにまたクチャクチャしだした。
何度か注意したてみたが収まるのはほんの少しの間だけ、
これは完全になめられてる。つい睨むような目付きで
「不快なのでやめてください」
と語気を強めて言ってしまった。
これは他の人達にも聞こえたようで、
一瞬で皆が静かになった。
しまった、やっちまったか?
俺を責めるような視線が突き刺さる、
これはまずい、とりあえず謝ろう
俺「場を乱すようなこと言ってすみません」
この時の謝罪が嫁に向けた言葉じゃなかったことを
今でも責められます…
嫁はうつむいたまま固まってる。
やたらと仕切る嫁同僚ともう一人が嫁の横に駆け寄ってきた。
嫁同僚「ごめんね~この子には前から言ってるんだけどなかなか直んなくて」
俺「知っててわざと俺を向かいに座らせたんですか?」
嫁同僚「それは違う、たまたまだから」
嫁涙目
そりゃほとんど初対面のゴリラみたいな男に
頭ごなしに文句言われたら怖いだろうね。
ここで俺同僚が席を交代しようと提案。
そうだよ、その手があった、簡単じゃないか。
俺が席を立ちかけたところで嫁が泣きながら反論。
嫁「直そうと思ってるもん!頑張ってるもん!」
俺「とてもそうは見えません」
嫁「今日はお酒飲んだから気が緩んだだけ」
俺「じゃあ飲まなければいいのでは?」
嫁「うわ~ん…(泣)」大泣き
よく考えたら酷いな俺、彼女できないのは
このあたりも関係してるんだろうか。
収拾つかなくなってきたところで
俺上司「そんなに気になるならお前がどうにかしてやれ」
俺「嫌ですよそんなの!」
俺同僚「それ、いいですね~、頑張れ俺!」
俺「嫁さんも俺なんか嫌だろ?」
嫁「うわ~ん…(号泣中)」
俺「なんで俺がこんな面倒くさそうな人を…」
嫁同僚「あんたが泣かせたんだからそのくらいやりなさいよ!」
完全アウェーなうえに集中砲火を浴びてるところに
他の連中も賛同して無理やり矯正係を押し付けられた。
生まれて初めて女を泣かせた後ろめたさもあって
引き受けることになった。
自分でも気にしてたようで嫁も渋々頷いた。
それから時々一緒に食事するようになる。
俺(ものすごく嫌だったけど、
進捗状況を俺上司に聞かれるので仕方なく続けた)
嫁(どこかで仕返ししてやろうと企んでたらしい)
どうせなら気になるところをまとめて直そうということで、
箸、肘、クチャをどうにかすることにした。
箸は練習用のを使わせ、肘ついたらしっぺ、
口開けて食ったらデコピン。
今考えるとけっこう酷いやり方だったかもしれない。
何度か一緒に出掛けてるとプライベートなことを
話すことも増えてきた。
今まで彼氏が出来なかったのは
食べるときのことが原因だろうと自分で言ってた。
仕事のこと、趣味のこと、自分のこと。
嫁は自分の外見に色々とコンプレックスをもってて、
時々それを愚痴ることがある。
はぁ?その見た目で何言ってんの?嫌味か?喧嘩売ってんのか?
鼻筋が通ったハーフっぽい顔つき、茶髪の地毛、
低い背丈(151cm)、控えめな胸(上げ底C)、
華奢な上半身に比べてボリュームのある下半身。
また泣かれたら困るので愚痴り始めたら
とりあえずフォローしとくほうがいいだろう。
っつーか尻幅が肩幅を凌駕してるとか最高じゃないか!
何言ってんだこの女は?そりゃあ未婚なのに経産婦みたいな
張り腰は嫌かもしれんが、そのアンバランスさが
ムッハーなんだよ!胸も小さいことを気にして上げ底してる姿が
いいんじゃないか!
ブルマ映えしそうな体型とか何かのフィギュアかお前は!
などと健康的な青年らしい思考で
頭の中を満たしながらも言葉は選んだ。
通った鼻筋は美人の証、
団子鼻俺からすれば羨ましい限りだ、
茶髪といっても綺麗な栗色だしポニーテールにもよく合ってるからいい、
小柄なほうかもしれないがチビってほどでもない普通だ、
服もSサイズは残ってること多いからむしろお得だ、
日本人女性の大半はBだから気にするな、
巨乳がいいなんて男は漫画の中だけだ、
安産型は男の憧れ体型、DNAに刷り込まれた本能みたいな
もんだからむしろ自信をもったほうがいい。
大丈夫、問題ない。
などとちょっとだけ自分の好みを混ぜながら慰めてた。
嫁はぴったりなパンツルックが多い、
体型的に横に張った尻やぱつんぱつんの太ももを
チラ見してるのを気付かれないよう苦労しながら指導する。
なぜ下半身太めなのを気にしてるくせに
ああいう服装をするんだろう?
男なら豊満な女の尻に顔埋めたいとか、
むちむち太ももに挟まれたいとか妄想するのが
普通だということを知らないとしか思えない。
階段上がる時のけしからん角度のパン線くっきりとか
目のやり場に困ることが幾度もあった。
最初は週2くらい、終盤は残業ない日と休日以外は
ほとんど毎日二人で出掛けてた。
後日、同僚からは毎日仕事帰りにデートしてるようにしか
見えなかったぞと言われたほど。
スパルタ?矯正の甲斐があってか
3ヶ月程でようやく口閉じて肘つかずに
食べれるようになり、箸も普通に扱えるようになった。
子供だとすぐなのに大人は時間かかるね。
会社で任務完了を伝えてからの嫁は
食事や飲みに誘われることが増えた、
特に男の誘いは激増した。
何だよ!やっぱりお前らもクチャラー嫌だったんじゃねーか!
嫁、人生初のモテ期到来。
なのに男の誘いは断ってた。
俺は[やってやったぜ!]と変な達成感を味わいながら
それを見てた。
これでもう嫁と二人で出掛ける理由もなくなったので
元の単身生活に戻る。
少し寂しい気がしたけど、財布に厳しい生活だったので
ほっとしたりと複雑な気分だ。
任務完了後、前より一段と明るく元気になったように
見える嫁が練習のお礼ということで
食事に招待してくれることになった。
もちろん承諾、クチャラーじゃないなら
全く問題ない、っていうかこっちが誘おうかどうしようか
迷ってる時だったから渡りに舟だ。
俺「どこの店?高いところは遠慮するよ?」
嫁「大丈夫、問題ない」
どこかで聞いた台詞を発しながら笑う嫁。
今までファミレスとか居酒屋が多かったし、
まぁその辺だろうとそれ以上は聞かなかった。
当日、少し残業することを嫁に伝えると
「先に行ってるから終わったら○○駅まで来て」
との返事。
いつもは飲食店の多い繁華街をチョイスする嫁が、
珍しくそういうところから離れた駅を指定した。
俺は行ったことない駅なのに先に行くとか訳がわからない状態。
あの辺はでかい家がたくさんあるような
ところだったような?くらいの知識しかない。
閑静な住宅街には隠れ家的な店がある、
という噂を聞いたことがある(行ったことないけどw)
そういう店かな?週末は予約がとれないから
水曜指定なのかな?ちょっと楽しみだ。
駅に着くと嫁が迎えに来てた。
さっきと服装が違う、ワンピース?スカート?珍しいな。
いつものポニーテールも下ろしてるしどうしたんだろう?
珍しいというより嫁のこんな服装や髪形初めて見た、何だかすごく女の子っぽい。
俺「まさかドレスコードとかある店?」
嫁「ないないそんなのw」
じゃあその服装は何だよって聞けないチキンな俺
嫁「歩いて15分くらいだから」
やとらとニコニコしてるのがものすごく不安を煽る。
俺「俺の苦手な辛いものの店じゃないだろうな?」
嫁「違うからw」
程なく目的地に到着。
連れて行かれたのはまさかの自宅、
食事はまさかの手料理だった。料理好きとは聞いてたけど
手料理招待は完全に想定外だった。
しかも両親揃って御在宅だそうです。。。
会社帰りのくたびれシャツ姿なんですけど…
クールビズでネクタイもしてないんですよ?
手土産もないし…
「これ、俺くんから♪」
と嫁が高級そうな袋から高級そうな紙に包まれた箱を
自分の母親に渡してた。
何か紙袋持ってると思ったらそれか!
嫁母「まぁありがとうございます。あなたが俺さん?
嫁からよく聞いてます、これからも宜しく面倒みてやってくださいね」
俺「あ、俺です、こちらこそよろしくお願いします」
面倒?食べ方練習の話かな?
それともまだ何かあるのか?何だかよくわからないうちに
俺のアパートの部屋の倍以上はあるリビングダイニングに通された。
そこには既に飲み始めてる嫁父が
待ちかねたぞと挨拶もそこそこに一杯飲めとビールを注ぐ。
ありがたく飲んでる時の一言で俺はビール吹き出しそうになったよ。
嫁父「式はいつ頃を考えてるんだ?」
何の話?式って何?
嫁「ごめん、先に話しちゃった」
何?何の話?何を言ったんだ?
嫁父「この前部下の結婚式があった○○ホテルはよかったぞ、料理も美味かった」
あぁ式って結婚式のことか、なるほど。
え?誰の結婚式?俺と嫁が結婚するの?
もう頭の中パニックだった。
彼女とか結婚なんて自分とは違う世界の話くらいにしか
思ってなかった俺には寝耳に水。
この時点で付き合ってないどころか手を繋いだことすらないんですよ?
嫁家族三人は式をどこでやるかで盛り上がってるけど、
俺は何をどう反応していいのかわからずひたすら飲んでた。
まぁ食べ方まともになったら可愛いし安産型だし
気にならなかったと言えば嘘になるけど、
結婚なんて考えもしなかった。
パニクりながらも何とか誤魔化して
その日は泥酔して退散。
帰りのタクシー代で財布はすっからかんです。
翌日、朝から嫁に尋問
俺「昨日のあれ、どういうこと?俺と嫁が結婚するとかなんとか」
嫁「え?お嫁さんにしてくれるって言ったじゃん!」
俺「えっ?そんなこと言った?」
嫁「言った、私の誕生日に(怒)」
つり目の女は睨むと怖いんだからそういう顔やめてほしいです。
思い出した、確かにそれっぽい会話はあった。
普段はアルコールほとんどなしだけど
その日は嫁の誕生日ということもあって
ちょっとオサレなレストランに行き、
輸入ビールやワインをけっこう飲んでた。
嫁「今日から26か~、これからでも彼氏できるかな?」
俺「嫁ちゃん可愛いからすぐできるって。俺がなりたいくらいだw」
嫁「じゃあ俺くんのお嫁さんにしてもらおっかなw」
俺「まかせろw」
けど付き合ってもないし
酒のんで笑いながらの冗談だと思ったので忘れてた。
というか、あれをプロポーズと受けとるほうが難しいんじゃないか?
嫁「お尻ばっか見て変なこと考えてるから忘れたんじゃないの?」
俺「なっ!?、見てねーよ!」
嫁「ウソ、いつも見てたの知ってるからw」
さりげなさ装ってたのにすっかりバレてた…
嫁「スキニージーンズのときとか目の色違ったよ、襲われるかと思って怖かった」
俺「そんなことしねーよ!」
嫁「自分の奥さんのお尻なら毎日眺めれるし触れるよ?」
おのれ人の弱味につけ込むとはなんて女だ!
食べ方に文句言って泣かせた俺なんかの
どこが気に入ったのかさっぱりわからなかったけど、
彼女居ない暦=年齢の男がこの誘いに逆らえるはずがない。
見た目は申し分ない、性格も素直で悪くない、
料理もできる、何よりも俺を選んでくれていることが大きい。
会社の休憩室自販機前で改めてプロポーズして了承してもらった。
嫁「指輪は?」
俺「ボーナス出たばかりなの知っててそれ言うか!(泣)」
この会話を嫁同僚に盗み聞きされてたらしく
部署に戻った時には全員から冷やかされた。
独身男の同僚達からは手厳しい祝福をされた。
俺上司には
「やっぱりそうなったかw俺の勝ちだなw」
と笑われ、嫁上司には
「お前手が早えーんだよ!」
と怒られた。
どうやらこの二人、何やら賭けてたみたいだ。
嫁両親に改めて挨拶に行き
「なぜこの前言わなかったんだ?」
と聞かれはしたが喜んでくれた。
ちなみに水曜だったのは、嫁父の休みが水曜だからだそうだ。
嫁には姉が二人いるんだけど、
二人とも25で嫁いでる。
御両親も結婚したのは嫁母が25の時で、
どうやらこの家庭では25歳というのが
女が嫁ぐ年齢という認識みたいです。
可愛い末娘とはいえ26になろうというのに
彼氏も居ないことを両親はすごく気にしてたそうで、
長年直らなかった行儀の矯正をやってのけた男なら
信用できる。
しかも誕生日にプロポーズ(?)されたと聞き、
すぐに家に連れてこいってことで招かれたのが真相。
黙ってたのは泣かせた仕返しに
驚かせたかったからだそうだ。
それまでの人生で一番驚いたから嫁の作戦は成功だった。
さて問題は俺の実家、結婚のことすごく言い難い。
ゴールデンウィークに帰省したとき早く孫の顔が見たいという
母親に一生独身宣言して大喧嘩、
それから一度も連絡してないので気が重い。
あれからまだ二ヶ月ちょっとしか経ってないんだよ?
深く考えても仕方ないので黙って実家に
嫁を連れて行くことにした。
実家は新幹線で一時間ちょっとの距離、
そこから更に乗り換えて40分。
俺「ただいま~」
妹「あ、お兄ちゃんおかえ・・・」妹硬直
続いて廊下に出てきた母親が玄関の俺と嫁を見て硬直
そりゃそうだ、
今まで女っ気ゼロで彼女もいなかった息子が
初めて家に女を連れてきたんだから。
「初めまして、嫁と申します」
と嫁が深々と頭を下げたところで二人とも解凍した。
母親「とりあえずどうぞどうぞ」
座敷(実家にはリビングなんて洒落た部屋はありません)には父親もいて、
突然の来訪者に反応できずにいる。
黙ったままの三人が嫁を凝視してる、
失礼な家族ですみません。
俺「こちら、同じ会社の嫁さん。俺たち結婚することにしたから」
嫁「嫁です。よろしくお願いします」ペコリ
三人とも目を見開いて絶句、
今まで見たこともない面白い顔に吹き出してしまった。
と同時に妹が
「えーーー???」
父親は無言でうんうん頷いてる。
当の母親の喜びようが尋常じゃなかった。
嫁の手を握りながら
「ありがとう、ありがとう」
って泣いてたし。
嫌味のひとつでも言われるかと思ってたけど
そういうこともなく、両親共に祝福してくれた。
彼氏の居ない妹が上京して旦那見つける!
って言い出したのが大変だったくらい。
兄が独身の間は自分が独身でも
風当たりは少ないと思ってた妹に裏切り者呼ばわりされてます。
旦那云々よりお前はまずそのどすこい体型を何とかしろ!
両家の顔合わせはまだだけど
お互いの両親には挨拶を済ませたし、
これで婚約なのかな?手料理招待からここまで二週間足らず、
人生が激変した二週間だった。
実家からの帰路、初めて手を繋いだ。
自分の婚約者がほとんどの食事を外食や弁当を
買ってるのを見かねた嫁が、
俺のアパートに料理を作りに来てくれることになった。
嫁「仕事終わったら行く」
俺「え?今日?」
まずい、部屋めっちゃ散らかってる、
散乱してる中には嫁に見られてはいけない紳士の書籍もある。
俺「今度でいいよ、部屋も散らかってるし」
嫁「何?私に何か隠し事してる?」
俺「片付ける時間くらいほしいと言ってるだけ」
嫁「私が片付けたげるから大丈夫」
俺「俺は大丈夫じゃないから!」
嫁「とにかく行くから」
俺「明日にしよ?休みだし、ね?」
嫁「やっぱり何か隠してるんだ…」
俺「誰か嫁に何か言ってやってくれよ」
同僚A「嫁ちゃん、こいつ絶対ゲスいの持ってるぞ」
同僚B「お尻魔神だもんね、ヤバいグッズとか隠してそうw」
君たち何言ってんの?ってかお尻魔神ってなんだよ!
俺「今日残業だから今度にしよ?」
同僚達「俺達がやっといてやるから安心して帰れw」
退路は断たれた…渋々アパートに嫁を連れていく可哀想な俺
そういえば嫁が部屋に来るの初めてだ。
部屋前での攻防も虚しく踏み込まれてしまった。
嫁「きったな!」
俺「だから言ったのに…」
嫁「私には食べ方がどうの偉そうなこと言ってて
自分はこれ?私が教えてあげるから片付けなさい」
なるほど、嫁がやりたかったのはこれか、
まぁどうせやらなきゃだし頑張るか!
嫁ちゃん、片付けるんでしょ?探索はやめましょう。
嫁「ナニこれ?」
見つけてしまいましたか…
嫁「処分ね、これも、これも」
お世話になった秘蔵コレクションが
次々と処理されていきます。
はぁ、最後にもう一度見たいけど
そんなこと言ったら殴られそうだ。
などと考えてるとき、後ろを向きながら嫁が言った
「私がいるんだからもういらないでしょ」
これはいっていいのか?そういうことなのか?
考えるより先に体が勝手に動いてた。
嫁との初めてのちゅうは散らかったアパートの部屋でした。
こうなるともう歯止めがきかないのは
男性諸君なら理解してくれるだろう。
さすがにこの日は片付け優先、
それ以上はさせてもらえませんでしたが。
あの尻に顔埋めたり挟まれたりとかできるんだ!
妄想が現実となる喜びはたまりませんな!
その後、半同棲→妊娠
年内に式を挙げることになりました。
最近二人の子供をしつけてる嫁を見る度に笑いが込み上げてくるw
結婚後、俺なんかのどこが良かったのか聞いたことがある。
嫁「う~ん…叱ってくれるところ?」
こっちがわからんから聞いてるのになぜ聞き返す?
嫁は末娘で甘やかされて育ったせいか、
親には叱られることがあまりなかったそうだ。
これは嫁両親も後悔してるらしく、
上の二人に比べてかなり甘やかせてしまったと言ってた。
学生時代や就職してからもマスコット的な扱いされてて
注意はされても叱られることはほとんどなかったと。
そこに自分のコンプレックスである食べ方に正面から文句言うし、
他のことも遠慮なしにずけずけ言う俺は新鮮だったらしい。
この人ならすぐに甘えてしまう自分を
シャキッとさせてくれそう→いざというとき頼りになりそう→
いいかもしれない→むしろいい男なんじゃないか?→理想の旦那
という理解し難い展開でロックオンされた模様。
ゴリラみたいな風体はそんなに気にならなかったらしい、
まぁ嫁父もそんな感じだしねw
よくお尻を見てるのに気づいてからは、
二人で食事に行くときは意識的にパンツルックにして
階段のある店を選んでたそうだ。
結果的に俺は完全に嫁の掌で踊らされてたということだった。
やはり第一印象の通り男を手玉にとるタイプだったわけです。
ちなみに最初にお尻見てるの発見したのは嫁同僚達
「俺くんてよく嫁ちゃんのこと見てるよね」
「嫁ちゃんってより嫁ちゃんのお尻?」
「マジで?」
ということで一時期観察されてたみたい。ぜんぜん気付かんかった。
他の人のはあんまり見ないのに嫁だけガン見してることが
発覚したらしい。
なので女子社員の間で俺はお尻大好きお尻魔神なんだって。
嫁としては複雑な気分だったけど、自分だけってのが好印象だったみたい。
まぁ好みのお尻と太ももを毎日愛でることが
できるんだから結果オーライということで。
女性とは一生縁がないと思い、
親に一生独身宣言して一年もしないうちに嫁もらってるんだから
世の中わからんもんだ。
今では精神的にも物理的にも尻に敷かれて幸せです。