電車の座席に座りながら寝てたら嫁が足を滑らせて突っ込んできて鼻が折れたのが始まり

嫁との出会いはゴチャッというかグシャッていうインパクトから始まりましたよ。

嫁「い、いたっ…ごめ…ごめんなさい!大丈夫…ひっ!」
俺「ゔ?べ?だでぃ…?あで?うばぐじゃべでな…」
嫁「ま、待って!喋らないで!ごめんなさい!ごめんなさい!誰か!救急車呼んでください!!」
半泣きでハンカチを俺の顔に押し付ける。
俺「うべ?ば、ばっべ、ぎゅうぎゅうぢゃ?べ?じゃべでだでぃ?」
嫁「いやっ、喋らないでください!血が…血がっ!!」
俺「ぢ?ば、ばながびだでぃ…」
鼻を触ろうとしたら鼻がなかった。

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俺「ば!?ばながなでぃ!?」
嫁「あぁぁぁ!!動かないで!喋らないで!!」
俺「(!、これはあれのチャンスだ)や…」
嫁「え?」
俺「やばでばびでぶっ(やませまみですっ)!」
嫁「……えっ?」
俺「ばべ?びでなでぃ?やばでばびでぶっ」
嫁「…いやっ、喋らないでって言ってるじゃないですか!」
俺「びば、びばがぢゃんずばど」
嫁「なに言ってるかわかんないけど黙ってなさいよぉぉ!!」泣きながら絶叫。

電車の座席に座りながら寝てたら嫁が足を滑らせて突っ込んできて、
嫁のおでこと俺の鼻がごっつんこ。
生まれて初めて鼻骨陥没骨折とかしたよ。

鼻骨陥没骨折した後は救急車で病院に運ばれて、
治療と言う名の拷問を受けたよ!
潰れた鼻の穴に棒を突っ込まれて、
メキョッって持ち上げられたんや。
麻酔しても、って言うか麻酔が痛い。
麻酔したのに痛みが消えない拷問みたいな治療だった。
とにかく朝から晩まで痛かったよ~。
もう10年くらい前の話だから、
今はもう少し良い治療法があるかも知れないけど。

詳しくか。詳しく書くと長いな。
ざっくり詳しく書いてみた。

俺、病院に。嫁、付いてくる。
治療費の支払いのために連絡先を交換。

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治療費の受け渡しのために会うたび思った。
嫁、すげぇ良い娘。態度から滲み出る良い娘オーラ。
会うたび好意的な印象を重ねてった。
でも会うたびずっと作業着。たまーに色違いの作業着。
聞いたら亡くなった親父さんの工場を、お母さんと継いでるとか。

んで治療を続けて、もうすぐ治るってとこで嫁が事故で入院。
嫁のお母さんがその事故で亡くなってしまって、
親戚もいない嫁、天涯孤独に。

工場も畳まざるを得なくなり、嫁、住むとこも無くしてしまった。

どん底の嫁があまりにも見てられなくて、嫁が退院後、
無理矢理俺のアパートに引っ張りこんで同棲始めて、
なし崩し的にプロポーズして結婚した。

とにかくどうにかして嫁を幸せにしてやりたくて無理矢理結婚した。
出来ることは何でもした。後悔なんかするはずがないし、これからもしない。

今は子供も産まれて幸せだ。
嫁もそう思ってくれてると思いたい。

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