母が死にかけて次男が豹変した。
私は3人兄妹の末っ子。
当時は高2でもうすぐ3年ていう時期で
進路を決め本格的に受験勉強に突入する時期だった。
長兄は大学を出てそれなりの職に着き独立した。
実家から飛行機レベルの遠い地に住むことになり
1年に1回顔を合わせるかのレベル。
そして問題の次兄は大学受験に失敗し
地元で有名な悪の集まりに入り、
日に日にDQNレベルが増していった。
警察のお世話にもなってたし、
私の服を売ったりして小銭稼いだりしてた
本当に糞レベルな人間だった。
母も何度も警察に迎えに行ったりしたし
叱りつけたりしてたけど素行が良くなることはなかった。
もちろんまともな職にはついていないし
フリーターでもない。
そして忘れもしない3月が終わろうとしてる時の大雪。
母が仕事から帰る際にスリップした他の車に巻き込まれ、
川沿いの土手から車ごと転落。
頭部を強打して急性硬膜外血腫で死にかけた。
たまたま近くに医者がいて
救急車よりパトカーが速いってことで
パトカーで病院まで連れて行ってくれたから命は助かった。
救急車はその日は転倒者とかが多くて
すぐには来れなかった。
でも、母は1週間意識不明で意識が戻っても
1週間ほど脳障害の影響で
幻覚幻聴による支離滅裂なことを病院でしていた。
その時に次兄が病院に行って母の様子を見たそうだ。
看護師が病室の前で泣いている次兄に声かけたらしい。
そしたら母をよろしくお願いしますって言って
次兄は消えた。
父は幼少の頃に他界していたので家には私一人になった。
長兄は事故直後と意識を取り戻した時は帰ってきたけど、
とりあえず命は大丈夫ということで仕事に戻っていた。
仕事も休もうとしていたけど
忙しいと知っていたので私が断った。
昼は学校、夜は面会終了時間まで病院の生活を続けてた。
次兄はもういないものだと私は切り捨ててた。
そんな生活を1ヶ月ほど続けてた。
母の病状も退院しようやく落ち着いたけど、
右半身に障害が残り、仕事をすることができなくなった。
金銭的に裕福じゃない我が家なので
私は進学を諦め、地元の高卒公務員を考え始めてた。
そしたらひょっこり次兄が帰ってきた。
ド派手な茶髪は黒い短髪に、
ピアスは全部やめて穴を塞いでた。
なによりちゃんとした身なりをしていた。
どこからどう見ても普通の好青年になってた。
話を聞くとハローワークに通って
就職のことを勉強しまくって
ホ○ダ自動車販売の会社に就職してた。
本格的に働くことになったから一旦戻ってきたそうだ。
私は良かったと思う反面、
一番大事なときにいなかった次男を
許すことが出来なかった。
でも、私と母の目の前で次男が土下座したとき、
本当に心入れ替えたんだと思えた。
涙ながらに母に謝罪して、
この家は絶対オレが守ると宣言して、
私には必ず大学に行かせると言った。
その直後に長男も休暇を取って帰ってきた。
次兄から話があるからってことで。
そして今までのことを反省して
真っ当に生きる宣言をしてた。
その後、本当に次兄は真っ当な生活をして、
給料もほとんど家に入れた。
バイクも辞めて悪い奴らとも一切つるまなくなったし、
タバコも酒も辞めた。
ギャンブルなども一切行ってないと思う。
私も無事希望大学に進学することが出来た。
先日、その次男が結婚したので記念にカキコ。
あと次兄はDQNだったのは事実だから
大いに批判してくれていい。
悪い奴が更生したのが偉いとは私も思わないから。
ただ家族としては今の次兄には本当に感謝している。