
結婚するとき、
親友のAちゃんがテディベアのぬいぐるみを
プレゼントしてくれた。
その友達、テディベア作りが趣味な人で
ウエディングドレス姿のを作ってくれて
それがすごく可愛くて、ケースに入れて棚に飾っていた。
あれから四半世紀が経って、
現在私は認知症の義父を在宅介護中なんだけど
その義父が私が気付かないうちに
そのテディベアをうちのトイプーにオモチャとして与えてしまった。
私が気付いた時には目と鼻がもげて片手が千切れていた。
トイプーを叱るわけにもいかないし、
義父に言っても分かんないし半泣きで裁縫道具を出して
慣れない手つきで修理していたらパンヤの中に
何か薄くて固いものが入ってるのに気付いた。
なんだろうと思って出してみたら、
幸福駅の切符だった。
そして重ねるように小さな紙が入ってて
「見つかっちゃった?えへへ」
とイラスト入りで。
涙腺決壊・・・もう泣けて泣けてその日には何もできなかった。
なんでこんないい人が45歳の若さで
珍走団なんかにコロされなきゃいけなかったのか。
泣きながら元通りパンヤの中に埋めて、
元のテディより不細工になっちゃったけど頑張って縫った。
糞じじいいいい!と思ったけど、
おかげで気が付けたからヨシとしよう。