うちは祖父母と同居の6人家族。姉と私のふたり姉妹。
従兄の父親と私父親が兄弟。うちの父が弟。
ン年前の話なんだけど、正月に伯父一家が泊まりでうちに帰省。
うちはすこぶるつきの田舎。バスが一日3本レベル。
伯父はそんな地元を嫌って飛び出して、
次男の父が稼業継いだ経緯がある。
ただ、田舎だけど親子でやってる稼業が順調でそこそこ裕福。
資産家ってほどではないけど、何不自由なく育った。
んで、それが気に入らないのか伯父夫婦は帰省してきては
金の無心してたんだよね。
その年の正月もそうやって帰ってきて、
夜遅くまで絡んでた。
これも修羅場と言えば修羅場。
あまりの騒動に驚いたご近所がポリス召喚したレベル。
伯父の息子、従兄がまさにこの伯父に
英才教育された子どもで、今風に言えばDQN。
こちらに来るたびに私たち姉妹をイナカモノ、イナカクサイ、
こんな田舎からでたことないんだから将来もロクな人間にならない。
それに引き替え僕ちゃんは都会育ちで将来有望。
と、こんな自分age、
私たち姉妹をsageるので私と姉は嫌っていたが、
どうせ数日だけの滞在だと思って適当に流していた。
従兄と姉は同い年。
私の姉は、妹の目から見ても美人。
ぱっちり二重で背が高くてスラリとしているのに
キョヌー。(くそぅ、せめてチチくらいこっちに回してほしかった)
んで、従兄と姉が高3の正月。前述した事件が起こった。
夜中の3時過ぎに、となりの姉の部屋から
異様に派手な物音がして、家族全員飛び起きた。
何事かと姉の部屋に飛び込んだら、
仁王様と化した姉が半ラで同じく
半ラのぼろ雑巾と化した従兄の背中を踏んでた。
全員、一瞬で何が遭ったのかわかった。
ふたりとも半ラだったし、
姉の部屋には縄とか、ナイフが転がってた。
従兄はこいつ(姉)が誘った、
自分は悪くないと言い張ったけど、
誘った当人が小屋(祖父母が趣味で畑をやっているため)から
縄なんぞ持ってくるわけがない。まして、ナイフが転がっている。
姉は寝込みを襲われたから撃退したって淡々と言った。
どうやら、家族が寝静まった隙を狙って
姉をオカすつもりで夜這いをかけたらしいが、
従兄にとって誤算だったのは姉が猛者だったこと。
ナイフで脅して、縛られたらヤバイと判断した姉が
怖がって従順なフリをして油断しきったところに一撃いれたらしい。
ご自慢の鼻がおかしな方向に曲がってた。
うちの姉、美人でスレンダーなおひとだけど、
引退するまで空手部主将だった女傑。
伯父夫婦はサラブレットな一人息子にケガさせるなんてひどい!!
イナカモンのくせに!! お前が誘ったんだろう!!
って息巻いたけど、姉は冷静に固まっていた私両親に
「警察と救急車呼んで」と言った。
自力ではねのけたんだし、警察沙汰までしなくても…って
祖母が言ったのをぼんやり覚えているが、
姉は夜叉みたいな顔で祖母を睨んだ。
「襲われたのがあたしだったからよかったのよ。
妹子(私)だったらどうなっていたと思ってるの?」って言った。
祖母が警察沙汰をためらったのは、
警察なんか呼んで決まっていた姉の進学がダメになったら…って
いう配慮からだったんだけど、名指しされた私は固まった。
私は中学生だった。間違いなくオカされていたと思う。
そうなってもおかしくなかったんだって
遅まきながら自覚して震え上がった。
結局、警察と救急車呼んだのが第二の修羅場。
場所を病院に移して、従兄が治療中警察が来た。
伯父一家は「和カン」を主張していたけど、姉はパジャマのうえ
にコートを着ただけのカッコウだった。
それを堂々と脱いで、「これでも和カンですか?」ってやった。
姉のパジャマのボタン、全部吹っ飛んでたのね。
ブ*も切られた。
(今思うと、高校三年の女の子がよく男の前で
チチ丸出しにした……;;;
姉は心の中にぜったい5本はティ*コもってる)
それに縄とナイフ(念のため姉は触っていない)を持参していたから、
警察は姉の主張を疑わなかった。
それに、あとでわかったけど従兄には余罪があった。
同様の手口でやらかしたことがあったらしい。
相手方が示談にしたから表沙汰にはなっていないらしいが(詳しくは知らぬ)、
身内にとんでもないクソがいたとわかったことが第三の修羅場。
結局、「凶器を持って寝込みを襲うような人間に手加減をしていたら、
私は無事ではすみませんでした」っていう
姉の主張が全面的に通ったから、
決まっていた進学を断念せずに済んだ。
その後従兄がどうなったかは極最近まで知らなかった。
それまでの蛮行とその件が重なって祖父が切れて、
伯父一家とは絶縁になってたから。
何でむしゃくしゃして書き込んだかというと、
昨日祖父の葬儀で親類が集まったんだけど、
あのときの腹いせなのか復讐のつもりなのか、
今度は 私 に 夜 這 い を か け に き た か ら 。
中学生だった私も大学生。
あの事件の直後から姉を見習って空手を習い続けていてよかった。