人は誰もが役割を持ってると思う。
その役割を自分の都合で放棄してはいけないと思う。
姉は自分の役目を捨てた。
おかげて私は苦しい思いをした。
私の母は友達が少ない人だった。
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娯楽を嫌っていたから趣味もほとんどなかった。
母の関心は生活と家族にだけ向けられていた。
そのせいだと思うけど、母は家族のことを異常に管理して支配したがっていた。
姉はよく怒鳴られていた。殴られていた。
夜中に叩き出されていたこともあった。
話しかけるだけで叱られていたこともあった。
父は残業したら証拠を母に提出しないといけなかった。
ノート。携帯。引き出し。着替え。お風呂。使用済みナプキン。
姉は色んなものを覗かれていた。
ゲーム。漫画。携帯。母の機嫌に応じて没収されていた。
特に基準はなかった。
友人の名前。電話番号。住所。母子家庭かどうか。
友人に関する色んなことを母に教えないといけなかった。
門限は高校生になっても6時だった。
遅れたら問答無用で締め出しだった。
他の家は8時なのに9時なのにと姉が訴えても
「よそはよそ、うちはうち」と言われていた。
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姉が通学路で痴漢に会った時も父が車に跳ねられた時も
母は二人を怒っていた
母の視線が姉に集中していたおかげで
私は隠れながらも自由に過ごせた。
私はたまに携帯を覗かれる程度だった。
ゲームや漫画も「取り上げるよ!」って言われるだけだった。
友人のことも報告しなくてよかった。
姉がいなくなってから、私は姉の部屋の引き出しを覗いた
母の束縛が苦しかったこと、家を出るまでの辛抱だと思っていたけど、
抑圧的な母の下で育って人生に意味や楽しみを
見出せなくなったことが書かれていた。
遺書を破ってトイレに流してしまった。
母の支配と執着は私に向かうようになった。
高校卒業して先輩の家に転がり込むまで苦しかった。
父と母が離婚した後は先輩の家に来て、
先輩に迷惑をおかけした。
姉がいたら私は大丈夫だったのではと思う。
姉のことが憎かった。
思い出すと吐き気がするから姉がいなくなった後のことは書きたくない
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