子供の頃貧乏だったり親から虐待を受けた人が
全員そうだとは思わないけど、自分の場合、
子供時代があまりに幸せじゃなかった為か、
自分の子供を持つことに嫌悪感があった。
大人になってそこそこ稼げるようになって、
自分の欲しいものは自由に買えるようになったりするんだけど、
子供の時に満たされなかった思いが大人になったら
満たされるかというとそういうこともない。
今どんなにお金があっても子供の満たされなかった自分を
時をさかのぼって満たすことはできない。
それなら自分の子供を作って子供に自分が得られなかったものを
与えてあげればいいという考えもあるとは思う。
だけど自分が親になったときに自分の親(かなりの毒&放置父母)と
同じことを子供に対してやりそうで怖い。
それに毒父母は孫孫言ってたけど、子供の時分にもしてられないことを
孫にやれるとは思わないし、
そもそももともと子供に興味がない人なので、
何気なく言う一言一言が今時の子育ての常識に反していることばかりで、
孫も多分いい加減に扱うだろうと容易に想像できる。
と、書くと 誰だって満たされているわけじゃない、
と言う人もいるけど、学校のクラスの中でほとんど皆が当たり前に持っているものを
持っていないなど、貧しい方の少数派に属しているのは本当にみじめだった。
戦後直後のように皆が貧しいという時代じゃないからね。
あと、親の姿勢も大事で、可処分所得が少なくても
うまくやりくりしたり、お金のかからない楽しみを見つけて
家族で楽しんでいる家庭はすごく健全だと思うしうらやましい。
お金がないと親戚にたかることばかり考えている親だと
子供ながらにこのような親になりたくないと思っていた。
そんな感じで家では居場所もないし全く安らげないから
就職を機会にととっと実家を離れて、兄弟とも疎遠にしていたのだけど、
齢50を超えるころになって兄弟と連絡が取れた。
兄弟皆、自分同様子供を作っていない。
結婚していた兄弟もいるのだが、子供を持つ気にはなれずに
配偶者と離婚していた。
やっぱり自分達の親みたいになりたくないと言っていた。
だらだらと書き綴ったけど、何が言いたいかというと、
子供の時に負った心の傷って一生引き摺るんだな、と。
私の家は自分も含め兄弟が死ねば途絶えるが、正直それでいい、
不幸な子供が不幸な家庭を再生産する連鎖から外れてよかったと
思っている。